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**思いつき




十万+遊星←←






物心ついたとき父は既にいなかった。
死んでしまったのではなく、俺の目が届く範囲にいつもいなかったと言った方がただしいだろうか。
母さんに父さんはどこにいるの?と聞いてもまともな答えが返ってきたためしがない。
さあな…とか、アフリカ辺りではないか?とか、はっきりとした地名を教えてくれない。
もしかして母さんも知らないのだろうかと最近思い始めてきた。
とりあえず父さんはどういう顔をしているのだろうか。



「何だコレ?」

息子の学習机の上に二つ折にして置いてあった作文を読みはじめる、ほんのちょっと前に旅から帰ってきたばかりの旦那様

「学校の宿題だそうだ。題材は…『おとうさん』だったか」

薄汚れた衣類を全て洗濯機に放り込むと夕飯(といっても今は既に11時を回っているが)を温めにかかった。
冷蔵庫からラップを被せておいた皿を取り出してそのまま電子レンジに突っ込む。
光を浴びて淡くオレンジ色になりながらくるくると回るエビフライをみて、すこしだけ苦笑してしまった。

それから温め完了の単調な電子音がなったあと、ポリポリと頬をかきながら苦笑を浮かべて十代がキッチンにやってきた。









*****

家族物を書いてみた。
続くかどうかは不…明´・A・`
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