闇マリ表で一本書いてみました。
微妙にグロ入りです。
大丈夫な方だけどうぞ。
不思/議の国のア/リスパロ@遊/戯王
「ようこしょ不思議の国へ。」
「えっ?」
反射的にアリスは目を覚ました。
耳元で誰かにようこそ。と囁かれて、木の幹に寄り掛かりながら穏やかな寝息を立てていたアリスが覚醒した。
しばらくぼうっとしていたが、慌てて声の主を探そうとするも、辺りを見回していたアリスは目を奪われた。
視界に飛び込んできた、見たこともない風景に。
「あ、え?此処何処だろう…」
心地よい風が吹き、太陽の光を浴びてキラキラと輝く一面の原っぱ。
見渡してもビルのビの字も見えない。
自分がいたのは住宅地が集まっている中の一つの家のベッドの布団の中だ。
目を閉じる前にアラームをセットしたし、パジャマだって着ていた。
筈、だったが、胴体の生地に手を当てると妙に手触りの良い感触がした。
恐る恐る顔をそちらに向けると何故かアリスは水色に白のヒラヒラのエプロンドレスを纏っていた。
「………!」
(なにこれぇ!!?)
「おい」
(なんでボク女の子の服を着ているの!?)
「きしゃま…」
(足の間がすーすーして気持ち悪いよう…)
「おい貴様ァ!」
「はいぃっっ!!
…あれ?マリクは此処で何をしているの?」
アリスに話かけてきたのは、首に幾重もの鎖を巻き、紫と黒をベースにした服を纏い本来耳がある場所に艶のある黒毛の猫耳を生やした男でした。
アリスにマリクと呼ばれた男は眉間にシワを寄せながら、あぁ゙?と低い声で唸ります。
「オレはマリクなんて名じゃねぇよ」
「え?だって、」
「誰と勘違いしてるかなんて知ったこっちゃねぇが、…オレはチェシャ猫だじぇ」
にたあ、と意地の悪そうな笑顔でアリスを見るマリク、基チェシャ猫。
突然、猫が鼻を鳴らした。
目を閉じてくんくんと匂いをかぎながらアリスに近づいていく。
「ちょっ、え、マリ、チェシャ、猫、待っ!」
「うるしゃいよ、アンタ…」
だんだんと近くなる猫とアリスの距離。
後ずさろうと一歩後方に下がると、踵が固い何かに当たり行く手を遮られてしまった。
顔を真っ赤にしたアリスが猫の胸部を押して妨害するが、力負けしてそのまま抱き留められてしまう。
「う、あ、あ、」
アリスが混乱しているのを知ってか知らずか、猫はアリスの頭を瞳を頬を優しい手つきでなぞってゆく。
そして指の腹で唇を撫でたとき猫は静かに瞼を開き恍惚な表情を浮かべて遊戯に言い放った。
「やっと見つけたじぇ、オレの、アリス」
ほろほろとマリクの首の戒めが解かれていく。
重力に従って草の上に落ちたそれはジュウと黒く草を焼いた。
自然とアリスは猫の頬に手を宛てて、優しい微笑みを湛えていた。
「うん…、いままで独りにしててごめんね」
気が付けば、アリスの口からは猫への謝罪の言葉が出ていた。
自分でもどうしてそんな言葉が出てきたのかは分からないが、別に気にも留めなかった。
それよりも猫の頬のアリスの手に何か冷たいものが伝ってきた事が、アリスの思考のベクトルをそちらに向かわせた。
泣かないで、と必死に猫をあやすアリスを音もなく静かに傍観していた女王は呟いた。
「ふぅん…糞猫め。」
ミシリと手に持つ采配が音を立てて軋んだ。
平静を装ってはいるが、その内に秘めているものは計り知れない程悍ましい。
「…皆喜べ。アリスが還ってきたぞ」
まがまがしい程の笑みを貼り付け純白のマントを翻し、彼は颯爽とアリスと猫のいる場所へ近づいてゆく。
昔々、在るところにアリスという可愛らしい男の子がいました。
けれどその可愛さを嫉んだ国の女王様はお城の独房へ、アリスを監禁してしまいました。
来る日も来る日も彼の気まぐれで折檻を受けていたアリスでしたが、あるとき独りの猫に暇潰しの道具として連れ去られて仕舞いました。
アリスは猫のことが神様に見えるほどとても衰弱していました。
泣きながら感謝の言葉を言うアリスに猫は仕方なく傷だらけのアリスの看病をしてやることにしました。
傷だらけより綺麗なままが美味そうだと思ったからです。
傷が治ると今度は歩けるようになるまで、と思うようになりました。
歩けるようになると今度は痩せているよりまるまるとした方が良いと思うようになりました。
始め、アリスを暇潰しの道具、飽きたなら自分の糧にしてしまえとしか考えていなかった猫は、アリスに依存してきている自分に気がつきました。
猫の隣で穏やかに寝息を立てているアリスを見ていたらすっと背筋が凍り付くのを感じました。
いつかオレの傍から離れていくのではないか。
オレだけに向けられている笑顔が、他の誰かに向けられる時がくるのではないか。
ふざけるな。そんな事があって堪るか。
アリスはオレのものだ。
…そうだ、そうなる前にオレが殺れば良いんだじぇ。
アリスの首を一文字に撥ねた猫は焼けるような痛みを首に感じながら、床にごろりと転がったアリスの首を大切そうに抱きしめます。
何度も何度も血液が付着してぎすぎすになった髪の毛をすいてやり、軋む毛髪がなくなるまで猫のそれは止みませんでした。
血眼で行方が知れなくなっていたアリスを探しだした女王は、彼の頭蓋を抱く猫の前に立ち一言呟くとぴちゃぴちゃとアリスの血液を踏みながら出て行きました。
《 》
それからというもの来る日も来る日もチェシャ猫はアリス探して不思議な国をさ迷い続けました。
ア リ ス
新たな暇潰しの道具を見つけるために。
……
不/思議の国のア/リスパロなので意味不な文でも仕方がないのです。←
Hallow/eenなので一本即席で考えてみました。
言わずもがなはい玉砕^q^←
いらん設定。
遊/戯→アリス
海/馬→女(装)王
モ/クバ→弟王
闇マ/リク→チェシャ猫
マ/リク→シロウサギ
獏/良→芋虫
バ/クラ→三日月うさぎ
ア/テム→ネムリネズミ
なんか歪みと不思議が私の中で混ざってしまっているので、チェシャ猫がヤンデレになりました/(^q^)\
ほぼノリで書いた。
今日中に終わってよかたー><!