きみの夢をみた。
緑色の空が綺麗で汚い、閉鎖的な故郷での記憶だった。

それは翡翠色の夢。

恋をしていた。
大好きだった。

「ロゼ」

優しく名前を呼んでくれるあなたの声が、なにより愛おしかった。


「    !」

夢でも構わない。
嬉しくて、嬉しくて、やっと会えた愛しい彼の腕の中に飛び込んだ。

ああ、幸せ…。


「 ど う か 、 君 に は 幸 せ に な っ て ほ し い 」


「っ!!」

この言葉。
また、"あの日"の夢なんだ。

「きみがいなきゃ、幸せになんて…」










「───っ!…はぁ…はぁ……」

きみの出てくる幸せな夢も、最後はあの日の最悪の記憶で終わる。

ほらね、私はきみがいなきゃ幸せにはなれないの。
夢の中でさえ、幸せにはなれない。





そして悪夢に魘される