2012-3-8 07:27
ありがちに囁き合って、
ありがちな2人みたく手を繋いだ。
どうというコトのない話しにコロコロと笑った。
いつもと変わらない景色をキレイだと言って眺めた。
歩き慣れた道を、初めて歩いたあの頃と変わらずに歩く。
触れるだけで覚えたトキメキはあの頃から薄らいだ。
それでも、
躍る心は今も止まない。
ありがちな映画みたく、
ありがちに恋に堕ちていった。
いつの日かバカにして笑った、道行く恋人達へと落ちぶれていく自身に苦笑した。
2人の始まりの日には変わらぬ愛を、生まれた日には共にいることを誓い合った。
激しく求める恋は、いつの間にか終わっていた。
その先にある時間を、細く長く歩んでいこうと決めた日から。
ありがちな毎日は、
ありがちな2人の在り方にすぎなかった。
オチのない話しも、
見知った場所も、
転がるように変わっていく自分も、
ありふれた話の1つなのかもしれない。
それでも
変わらぬ日々に
ただ君がいるだけで
全てが特別に変わる。
そんなありがちなコトを思って、隣を歩く君の肩に頭を乗せた。