葬式が終わり自分の家に帰ってしばらくすると、無性に描きたくなった祖父の顔。記憶スケッチだし下書きもなしにバーっと水彩で塗ったから多分似てないけど、出したい雰囲気は出せただろうか。

祖父も絵を描く人でした。
若いときに倒れて以来半身の自由がきかなくなってたんですがそれでも絵筆を離すことはなく、天気の良い日は自分から庭に出てよく鳥や花をスケッチしてました。模造紙いっぱいに鳩や牡丹の花が描かれているのを見たときは上手いなぁと純粋に感動した。

祖父は絵はもちろん形に残るもの以外でも色々残してくれたと思うし、その生き方から言葉以上の教えを伝えてくれたと思います。好きなことにひたむきで、人への情を忘れない。

祖父がいなくなってやはり漠然と寂しさを感じてはいるけれど、祖父母の家は教派神道なのでしばらくしたら神棚に合祀されて、神様として家族を守ってくれるということです。あのにこにこと穏やかなたたずまいで見守ってくれるんだなと思うと、自然と心も休まる気がします。
体の苦しさから解放されて自由に動けるようになったのだから、今は思いっきり好きなことをやってくれてると良いな。色んな場所に行って絵を描いたり釣りをしたり。できるならそんな姿をみてみたい。
私が祖父と同じ場所に行って再会できるのは多分もっとずっと先の話になるだろうけど、そのときにはまた描いた絵を見せてもらいたいです。

ともあれおじいちゃん、永い間お疲れさま。今まで本当にありがとうございました。