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サイト休止から二年、もう一度物書きをするキッカケは、やっぱり素晴らしい作品達との出会いでした 新しく私は再起動したい、その思いを込めての“Re:START”
※リンク先が間違っていた場合は、恐れ入りますがご一報お願いします。
【小説一覧】
≫オリジナル小説
●アンダル丘の魔女[連載中]
●理由[完結]
●DOLLs[完結]
●四方シリーズ
●Re:Re:[完結]
≫BL小説
●ツキ狩り[連載中]
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●アンダル丘の魔女[連載中]
アンダル丘に住む三人の魔女の物語。
魔女の呪いに苛まれながら、彼女たちは日々を過ごしている。
第一話『アンダル丘の魔女たち』
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第二話『“魔女”になる為の条件』3/30up
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第三話『“魔女”の力』4/15up
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第四話『“魔女”の使い魔』5/8up
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●理由7/3up
ある日Rayの町に巨大なティガレックスが襲ってきた。
しかしRayたちだけの力ではどうしようもできなく……
※モンハンネタです
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●DOLLs[完結]
生きる人形と人間の切なくも暖かくなる物語。
あなたに愛されるために、人形は生まれてきたのです。
prologue
人間の負の感情を貪るツキモノが蔓延る世界
そんなツキモノを斬り、喰らう使命を背負うツキ狩りの一族がいた
prologue
早朝、集会所に行くとそこにはOlenが太刀を研いでいた。
よくよくその太刀を見れば、歴戦をくぐりぬけてきたことが窺える。それなのに刀身が細くなっていたいのは、この男が丹精に太刀を研いでいるからだろう。今もその人研ぎ人研ぎに魂を込めるかのように研いでいる。
「で、お前の答えは?」
太刀から目を離さずOlenはRayに尋ねた。
「戦う……兄たちの仇を取るために。」
つまりそれは兄たちの死を認めると言うこと。昨日までは兄が生きていると夢を見ながら、その兄を守るためティガに挑んだ。しかし今日は違う。兄は死んだと認め、その仇を取るためにティガを狩る。
そこで初めてOlenは顔をあげて、Rayと目を合わせた。
「最初に会った時よりもいい目してるぜ、あんた。」
Olenの太刀は、Rayの目を映す程に美しく磨かれていた。
ティガの亡骸を前にハンターを地に置く。ハンマーはティガの返り血で、切れ味もないほどにボロボロだったが、これをRayが使うことはもうない。これはここに置いて行くのだから。
「もうやることなくなっちゃった。」
兄たちを守ることがハンターになった理由だった。次は兄の仇をとることがハンターを続ける理由だった。じゃあ、今は?なんの理由もなくなったRayに、ハンターである意味が見いだせない。
「じゃあ俺とこないか?」
太刀を鞘に収めながらOlenが言った。Olenの瞳は、山下を見つめている。
「俺が帰る予定だった村に仲間がいて、狩猟団をやってるんだ。馬鹿ばっかで、毎日騒ぐしか脳のない、お前の兄のように、村から愛されるような品行方正な狩猟団ではないけれど。」
毎日酒と女に溺れるような自分とたいして差のないような、ハンターとしてどうなの?と疑問に思う様な奴らを思い浮かべる。
「それでもハンターとしての腕も、誇りも、ぴか一の奴ら。俺の最高の仲間だ。」
過去を乗り越え、今を生きる、素晴らしいハンターだ。そんな彼らの姿を見て、ハンターであり続ける理由を見出してほしい。
「お前に見せてやるよ、ハンターの生きる姿を。」
だから来いよ、と差し出された手を拒否する理由がRayにはなかった。
※あとがき
このあとOlenの問題ばっかりの狩猟団に仲間入りして、あーだこーだとかあるんですが、そこまで書く気にはなれなかった。ってかモンハンやってるんですが、設定とかよくわからないので。ラオシャンロンが町を襲うことがあるので、ティガレックスもお腹が空けば村を襲うかな?みたいな気持ちで書きました。けど書きたいことが何一つ書けなかったorz
どうしてモンスターを狩るのだろう。素材のため、食糧のため、身の安全のため、誰かを守るため。ゲームなのでそんなこと考える必要はないのですが、時々考えてしまうんですよね。それをちょっと形にしてみた小説でした。Rayには、誰かを守るために武器を持つのではなく、ハンターとしての誇りを胸にハンマーを振ってほしいです。
ちなみに双剣からハンマーに変えたのは私のことであったり(笑)
「なのに狩りから帰ってきたら、誰もいないってどういうこと!?」
その日も仲間たちと狩りを終え、村へ戻ってくると、出発した時の村の影はどこにもなかった。荒れた村、たくさんの人々は死に、笑顔が消えた。しかし何よりRayの心を抉ったのは、兄たちの死だった。突然のティガの襲撃に、兄たちはなんとか対抗しようとしていた。しかしあるものは装備を身につけられず、あるものは不意をつかれ死んでいった。そして兄は、なんとかティガを追い返し、死んでいった。
「だからこの兄の残してくれたハンマーで!!」
兄たちの残した装備は大きくてRayの身体には合わなかった。だがハンマーなら、と最後まで手にしていたであろうハンマーでティガに挑んだ。攻撃力のあまりない自分の双剣よりも、兄の攻撃力の高いハンマーならば、と思ったのだが。
「全然敵わなかった……」
明日弱っていると言っても、一人であのティガに挑んで無事に帰ってこれるとは思えない。それでもあのティガを倒さなければならないのだ。
「兄たちたちが私の全てだったのに……」
集会所であんな嘘をついたのは、兄たちがいると思うことでハンターであり続けようとしたの。勇ましく狩る兄たちの背中を見て育った彼女には、兄たちがハンターになろうとするきっかけであり、彼らを守ることが理由だった。ティガを狩るため、ハンターであり続けるため、“兄たちが生きている”と夢を見た。
「正直俺はお前の気持ちは分からねえ。俺にも仲間がいるが、そんな風に思ったことはねえしな。だがな、」
ギッとRayを睨む。
「そんな幻想に惑わされるようなら、ハンターなんてやめて死んじまいな!そんな気持ちなら、ハンターやる資格なんてお前にはねえよ。」
狩りは、命のやり取りだ。相手が死ぬか、自分が死ぬか。時には食料のため、素材のため、誰かを守るため、様々な理由でモンスターを狩る。それは一人であったり、仲間と一緒に狩ることもある。
狩猟。それはただモンスターを狩ると言う単純なことではない。自分に家族や仲間がいるように、彼らモンスターにもそうであるものがいる。そんな生きるか死ぬかの極限の場に、そんな夢を見ながら狩りをされるのはOlenには許せなかった。それは同じハンターに対しても、そしてモンスターに対しても貶める行為だからだ。
Olenは酒瓶を携え、Rayに背を向けた。
「もしお前が現実にまだ目をそむけるようなら俺がお前を殺してやる。もしお前が現実と向き合えるようなら、最大のフォローをお前にしてやるよ。」
あなたはどうしてモンスターを狩るのですか?
.
「おーい、開けてくれねぇか?」
Rayが寝付く家の戸を叩く者がいた。Rayは寝支度をしてこれから寝ようとしていたのに、としぶしぶ戸を開いた。いたのはOlenだった。片手には酒の入った瓶が握られていて、頬は赤みを帯びている。Rayは家の中が見えないよう戸を素早く閉め、外に出た。
「酔っ払いさん、なんの御用ですか?寝床は集会所の方に用意がされているはずですが?」
「ちょっと話が聞きたくてさー」
酒瓶を掲げ、中で飲ませてほしいということだろう。しかしRayは首を振った。
「お話は集会所でしましょう。軽々しくレディの部屋に入ってこないでください。」
「おや、ご家族がいるんじゃなかったのかい?」
ギクっとRayの身体が固まる。
「装備も武器も大したものを持っていなかったハンター歴の浅いあんたらなのに、あんただけいいハンマーを持っていた。最初はあんたの武器かと思った。でもあんたはあのハンマーを使いこなせていなかった。つまりあのハンマーは狩りもの、あんたのものじゃない。」
家族がいると言っていた家のからは、人っ子一人気配がしない。本当に家族と暮らしているのだろうかと疑問に思うほどに。
「それだけいいハンマーなら、そのハンマーを使うハンターがあのティガの相手をすりゃいい。だけどあんたがそのハンマーを握ってティガの相手をしていた。」
大きな家だ、一人で住むような家じゃない。家族とも違う、そうまるで集団−狩猟団で住むような家だった。
「つまり、だ。」
固まったRayを押しのけOlenは戸のドアノブを握った。Rayはそれを止めようとしたが、それは遅すぎて、Olenは戸を開けてしまう。そこにあったのは、笑い合うハンターたちではなく、寂しげな空間だけ。
「あんたの家族とやらが、この村専属のハンター、だったんだろ?」
Olenが振り返ってRayを見れば、肩を震わせている。拳を握りしめ、泣くのを耐えているようだ。
「どうして放っておいてくれなかったの?」
「こんなことしても、仲間は帰ってこないぞ。」
村長先ほどの村長と、Rayの武器を見て、疑問に思ってOlenは用意された寝床を抜け出し、Rayの家へとやってきた。普段ならそんなことをするOlenではないのだが、気になってしまったのだ、狩りの最中あんな死んだような目をしているハンターに。
「私は兄と兄の狩猟団の仲間たちと、この地で生まれ、この地で育った。私自身ハンターになったのは、兄を、仲間を守りたかったから!!」
たった一人の家族である兄と、その兄の狩猟団の仲間たちとこの家で暮らしていた。兄たちはもうすでに腕の立つ素晴らしいハンターで、Rayも兄たちを目指して訓練を積んでいた。
.
「いやいや、本当にありがとうございました!!」
太刀使いの男は、Olenと名乗った。ネコタクで雪山を下山中ティガと対峙しているRayたちを見つけ助太刀してくれたと言う。あのあとベースキャンプまでどうにか戻ってきて手当をしていると、男は平然とした顔で戻ってきた。怪我もなく、最初に会ったそのままの姿で。
村長がOlenに礼を言うと、男は酒を飲みながら笑った。一人は死んでしまったものの、三人の若いハンターの命を救った男に、村中が感謝し、集会所で精一杯のもてなしをした。男の前には豪勢な料理が振われ、男が酒が好きだと言うと村中の酒が集められた。
「しかしあいつらハンター歴も浅いし、たいした装備もしてなかっただろう?あの女のハンターは結構いいハンマー持っていたけど。」
料理に舌鼓を打ちながら男が最初のころから思っていた疑問を口にした。
四人が戦っている姿を見て姿を見て思ったのは、“不可能だ”だった。一人一人スキルはそれなりにあるものの、あの巨大なティガを相手にするほどの技量はなかった。それに加え四人の装備はあのティガに挑むような装備ではない。事実剣士装備は耐えられたが、ガンナー装備の一人は一撃死だ。まるで自殺行為のような狩猟に、普段なら決して人の狩猟には手出ししないのだが、Olenは太刀を握ってしまった。
「なんで?これくらいの村でもいるだろ、もっとマシなハンターが。」
雪山という雪に閉ざされてしまえば逃げることもできないような村になら必ず一人はいるはずなのだ、それなりの腕を持つハンターが。しかし村長は首を振った。
「確かにおりました。とても強いハンターが。しかし彼らはあのティガの最初の襲撃で亡くなってしまったのです。」
ティガは突然村を襲い、村の外れで生活していたというハンターを襲ってしまったと言う。そのハンターの抵抗によりティガは村の中心まで来ることはなかったものの、かなりの被害を出し、またいつきてもおかしくない危機に村は襲われていた。そこで残りの若いハンター四人が、雪山に行きティガを狩猟しようとしたのだが、
「あとはご覧になった通り。無謀というものでしたな。」
「他の村に助けを求めなかったのか?」
「この吹雪で。助けどころか、伝令すら届いているかどうか。」
最悪の状況に、まだハンター歴の短い男女を雪山に送るしかなかったほど村長は、よほど追い込まれていたらしい。
そんな重い空気の中、手当を終えたRayが集会所にやってきた。
「先ほどはありがとうございました。」
Olenに深々と頭を下げると、男は照れたように酒を煽る。そしてRayは村長に向き直った。
「明日ティガを仕留めに行きます。」
「そんな身体でか!?」
三人の中で怪我は浅かったものの、決して侮れるものではない。しかしRayは心配する村長をよそにOlenをちらりと見る。
「彼がだいぶ弱らせてくれたようなので大丈夫でしょう。一人で行けます。」
暗に仲間の二人は連れて行かない、と言い、さっさと集会所を出ようとする。
「Rayはご飯を食べていかないのかい?」
村長はもう一人の功労者をねぎらおうとの思っての言葉だったが、Rayは首を振った。
「家族と一緒に過ごしたいんです。」
その言葉に、村長は苦しそうな顔をしただけだった。
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更新履歴
7/3 理由更新
性 別 | 女性 |
年 齢 | 34 |
誕生日 | 1月28日 |
地 域 | 神奈川県 |
系 統 | 普通系 |
職 業 | 大学生 |
血液型 | B型 |