食満「夏だー!」
こへ「海だー!」
文次「飛び込めー!!」
どぼーんどばーんざばーん
仙蔵「伊作、行かないのか」
伊作「あぁ。絶対何かあるから。飛び込んだら何かあるから」
仙蔵「確かに。まぁ殊勝ではあるが、ここにいても何かあると思うぞ」
伊作「そう思う……僕もそう思う……」
食満「伊作ー、仙蔵ー!ホントに入らなくていいのかー!?」
伊作「あー、僕は多分その内入るー!」
こへ「仙ちゃんもいさっくんももったいないなぁ。海に来たんだからパンツ1枚で入るべきだ」
文次「誤解を招く言い方をするな。せめて海パンと言わんか」
食満「小平太、長次まだなのか?」
こへ「うむ。もうすぐ来ると言ってたぞ、着替える前だが」
食満「ならもうそろそろ来るかな」
文次「ところでどうして長次は遅れているんだ?おい、けまけましいやつ」
食満「夏休み中の図書室開放期間にフルで当番になっているからだ。って、誰がけまけましいか!このギンギン野郎!」
文次「うるせー海パンシマシマ野郎!!」
食満「ざけんな海パン虹色野郎!!」
こへ「長次早く来ないかなぁ。やりたいことたくさんあるんだが……
……とりあえず、沖まで泳ぐか!いけいけどんどーん!」
伊作「仙蔵、さすがに砂浜に横たわってまでして焼けないのは諦めた方が……」
仙蔵「黙れ。私は焼く」
伊作「(結局真っ赤になってしばらく痛々しいだけなのに……)」
長次「…………」
伊作「あ、長次!お疲れ様ー」
長次「……有難う……長引いた……」
伊作「それでも早かったじゃないか」
長次「不破と……能勢……」
仙蔵「ほう、気が効く後輩だな」
長次「……仙蔵……諦めろ……」
仙蔵「お前も言うのか!」
こへ「あ!長次ー!!待ってたぞー!!」(ざばーっと海からダッシュ)
食満「あ!!おま、そんな濡れた状態で抱きついたりしたら……!」
文次「と、止まれ小平太ァァァァ!!」
長次(Tシャツとズボンを瞬時に脱ぐとすぐ海パン姿)
食満「な、なにィィィィ!?既に準備していたのか!!」
文次「だがあの速さで小平太がぶつかったら……!」
食満「……いや、大丈夫だ」
文次「なにィ!?」
食満「長次は毎日のように小平太のタックル的抱擁を受けている……」
文次「は!まさかあの時……!」
伊作「二人とも某組曲の語り部分みたいになってるよ……」
こへ「長次ィィィィ!!」(タックル)
長次(勢いよく後ろにばたーん)
仙蔵「うぉ、いつもより飛んだな」
こへ「遅かったな長次!待ってたら沖まで3周も泳いでしまった!」
伊作「この短時間で!?」
長次「……すまん……お詫びに……付き合おう」
伊作「!?」
こへ「ホントか!?よーし分かった!5周しよう!そしたら屋台行こう!」
長次(こくり)
こへ「いけいけどんどーん!!」(長次を引っ張ってダッシュ)
伊作「あ……な、なんだ……そういう付き合おうか……びっくりした」
仙蔵「知らないのか伊作、あの二人付き合ってるぞ」
伊作「(゜д゜`)」
仙蔵「ことも経験済みだそうだ」
伊作「……嘘」
仙蔵「こんな嘘吐いて何の得がある」
伊作「前から疑惑はあったんだ……本当だったんだ……ていうか二人とも隠さないんだ……」
仙蔵「小平太が当然のように振る舞うからな。長次も小平太がいいなら構わんらしい」
伊作「……今日の僕の不運、これ?」
仙蔵「不運ではないだろう。友人に恋人が出来たなら祝福すべきだ。しかも二人同時にだぞ」
伊作「……まぁ、僕も人のこと言えないけど……まさか本当だったなんて思わなくて」
仙蔵「お前も小平太を見習って、幼なじみという肩書きを捨てて、堂々告白でもしたらどうだ?」
伊作「ば!ちょ、そん、せ、」
仙蔵「(イジりがいがあって面白いな)」
仲之が夏らしいことしてないので。
仙蔵は伊作のことをイジりがいのある面白いやつと思ってる。
でもけっこう色々相談しあえる間柄だったらいいな。
伊作が好きなのは食満のつもり。
仲之が食伊と留文留好きなので、どっちに転ぶかは分からない。
小平太も食満の保父さん体質が好きだし、長次も食満と二人きりでも苦にならない。
ただし食満は長次と二人きりは緊張する。これは普通の反応。
仙蔵は食満を伊作と文次郎をイジるのに使えると思ってて、その前に大事な友人だと感じてるといいです。
留さんはみんなのものです。
長次もです。