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ちょ、千石おまwww

テニプリのカードハンター、千石VS桜乃の動画をニコニコで見てたら本気で「ちょ、千石てめぇマジで死にやがれwww」ってなったwww
で、みんなのコメがwww
リョーマ呼んでこい!鳩駆除すんぞ!ってwww
しかも公式で千石と桜乃でナンパなんだwww
なんか場合によってはリョーマが止めにくるとか萌えるwww
とりあえず千石、可愛い可愛い姫にまでデートデートがっつくのやめろwwwあんまりやってると、今後背後に気をつけろ!ってなっちゃうよwww(怒)
にしても桜乃が受けで萌えない、って言うか凸したくなったCP(って言うかシチュエ?)なんて初めてだwww
さついはない。ただしねばいいのにとおもう。←

イヴ・いぶ・ぱにっく★4




…………う、わぁ…すっごい早とちり…。



「…………何だろ。ラルが悪い訳じゃないのに、凄い騙された気分…」
「なんで。そっちが勝手に誤解しただけじゃん」
「………そうだね。
…………。……もう良いや、着替えてくる…ラルも早く寝なよね」



………何か急に全てが馬鹿らしくなってしまい、早く着替えてこようとベッドから降りようとすると……先程と同じくぐいっ、と腕を引っ張られたせいで、またラルの上に倒れてしまい。
………そしてまた、さっきと同じ意地悪な表情。その後、頭を引き寄せられてカツラを取られた。



………何故だろう。何か………凄く凄く、嫌な予感…。



「………ちょっと…」
「で?サンタサンはオレがホントに欲しいモノ、用意出来たワケ?」
「ほ…ホントに欲しいものかは分からないけど。でもラル、お菓子好きでしょ?だから有名なお店の焼きが………ちょ、うわっ………何す………ん、うっ…んん…!?」



……あぁ、もう。本当に何するんだよ馬鹿…。



突然くるり、と軽い調子でラルが身体を翻したと思うと、とんっ、とボクの身体をベッドへと倒して。
………それであっと言う間に立場(?)逆転だ。いつの間にかボクの上にはラルがいて、ボクがベッドへと寝かされていた。



………挙げ句、その体制のままキスされた。しかも結構深めに。



「……っ…ちょっ、と……ラルっ…」
「オレ、別にお菓子なんかいらないよ?
今一番欲しいのはさ……………この状況なら分かるデショ?オニイチャン」
「………っ…。
……えっと。心配しなくてもボクはラルの事愛して…」
「んー…そう言うのも嬉しいけど、そんだけじゃ足りないよ。やっぱオレも男だし?
そしたら自分からこんなSexyなカッコでベッドまで来たワケで?
………=有り難くイタダキマス、って図式にもなるワケで、さ」



………いや、何言ってるの。
違うよ、有り難く頂かないで下さい。プレゼントはこっちじゃなくて、そっちの焼き菓子セットです。
………大体ラルと言い姉さんと言い………姉弟揃って何なんだよ、そのスケベオヤジさながらの思考回路は…!(…自分もその姉弟の内の一人だと思うと悲しいけど)



「…っラル…君ね……さっき自分で言ったよね?『もうすぐ13歳』だって…………だったらもっと中学生らしい態度取りなよ、エロ親父じゃあるまいし…!
大体、嫌だよボク!………その……コスプレでそんな事するのっ…」
「………寧ろ中学生なんて、頭ん中そんな事ばっかデショ?
それに、こんなカッコで挑発してくる方が悪い」
「ちょ、んっ……や、だってばっ…」


うわぁ、もう本当に腹立つ。
しかも…………同意した覚えもないのに胸の所に手を入れるな!!



「………っの…いい……加減に!!」
「ん"っ!?」
「しろ!!」
「ぐっ…!!!!」


いくらラルでも、これ以上調子に乗られるとたまったもんじゃない。
…とりあえず…鳩尾に一発拳を入れてみると、案の定うずくまってしまったので、その隙にベッドから這い出て。
………それから後頭部の少し下辺りにチョップをお見舞いしてやった。………うん。我ながら怖い位にスマッシュヒットだ(だから当然ラルは気絶しちゃったけど)



「………」



………とにかく犯行現場からは早く逃走しちゃった方が良い。
早く着替えて、メイクも落として…それから今日から暫くは、由希の部屋で寝る事にしよう。また襲われたら困るし。




………それから。



来年からのクリスマスはもう二度と馬鹿な気遣いはしない。
いくら姉さんに頼まれてもコスプレもしないし、こんな格好で自分とラルの部屋に入ったりしない。



………改めて、そんな事を心に誓わなければならないイヴの夜でした。



グダグダなまま終わる。



*…*…*…*
外国の仔って、案外大きくなるまでサンタさんを信じてるんだぜ、って話を元に
ちょっと書いてみたくなったギャグギャグな話。←
ヤまやし、オちなし、イみなしです。←
何かやっぱりグダグダ。←

イヴ・いぶ・ぱにっく★3

「………」


こっそり、とベッドまで近付いてみると……すぅすぅ、と規則正しい寝息と………ラルの可愛らしい寝顔がそこにあって。



………とりあえず、起きる心配はなさそうだし………早くプレゼントを置いて、逃げちゃおう…。



…………。
………にしても…



……冷静に見てみれば見てみる程、やっぱり変だ。



………何でこんなに、いつも通りなんだろう…。



ベッドの脇にプレゼント用の靴下が吊されている訳でもなく…………勿論、サンタさんへの手紙が用意されてる訳でもなく。



………それに…。



「……………」



………どうして普通に寝てるの、ラル…。



サンタさんを信じてる子どもが、イヴの夜にこんなにもあっさりと眠りにつくものなのかな…。



………いや。ボク等が小さい頃は確か、由希と凪亜ちゃんは大はしゃぎで「サンタさんに会うんだ!!」って言ってた気がするし、姉さんに「夜更かししてる悪い仔の所にはサンタさんは来ないのよ」って脅されるまで、寝ようとすらしなかった気がする。



………やっぱり考えれば考える程、変。




「……………」




………まぁ、良いや。
ボクだってラルの事とやかく言える程、イヴの日にサンタさんに必死になってた訳じゃないし(勿論小さい頃はサンタさんを信じてたし、プレゼントも嬉しかったけど………少なくとも由希達程は必死じゃなかった)。
だったら、こう言う風にサンタさんに会う事への執着のない子どもも珍しくないのかもしれない。




早くプレゼント置いて………



「捕まえた」
「………っ!?」



…………まずい…。
………ぼんやり、と考え事をしていたその手を真下から引かれて…どさり、とラルの上に倒れ込んだ時、とっさにそう思った。



………寝てたんじゃなくて………タヌキ寝入りだったんだ…!!



「…っ……」
「ホント………勉強、とか言いながらいきなり出ていくし、なんな………………え?
…………」



……ああ、そうだった。
大丈夫、姉さんに別人みたいにメイクされてるし、どうにか声も出さなかった。
まだ正体まではバレてないだろうし、声を出さないように逃げ………



「…ミキ。
ナニそのカッコ…」
「……っ…!」



………バレてる…どうして…!?



「………ちょっと…ミキ?何してんの、って」
「…………」



…………あぁもう、最悪だ。
空気読んでよ馬鹿、どうしてタヌキ寝入りなんかするの。
………なんて…ラルを責めても仕方ないけど…。



「………ぼっ…………私、は…えぇと…未希じゃなくて………」



……あぁ、しかもさ。
こんなのでごまかせる訳ないでしょ…ボクの馬鹿。




「…………。
……ふーん?じゃあナニ、誰アンタ」
「…………。
……さ…サンタ、さん…かな」
「……へー。サンタさん、ね?
凄いね、こんな若くてキレーなサンタさんもいるんだ。
でもどうやって家に入ったの?………答えによっては不法侵入で訴えるけど」



もうホントやだ。
真下のその顔は、物凄く意地悪な笑顔を浮かべてるし。



…………何かムカつくし…こうなったら鳩尾でも殴って気絶させて、逃げちゃおうかな…。
……うん、それ凄く良い考え。
ボク、常々自分がラルを甘やかしてる事は自覚してはいたんだよね。それ位やった方が甘えも治るかも。



「………あ。でも気絶させるなら鳩尾じゃなくて後頭部の方が………ラル、ちょっと俯せになって寝てみて?」
「……いやいやいや……。
………なる訳ないデショ、そんな不穏な事言われてんのに…」



………ちっ。やっぱり、そう上手くはいかないか…。



「ねぇミキ。こんな夜中にそんなカッコで人の寝込み襲うとか……ホントどう言うつもり?
……こっちとしては誘惑されてる様にしか思えないんだけど…ねぇ。襲って良いワケ?」
「違っ………ボクだって、好きでしてる訳じゃっ…」
「そうなの?………またアヤ姉に無理矢理させられた?」
「……っそうだけど…でも、原因はラルなんだから…」
「………はぁ?オレ?」



サンタさんを信じているらしいラルには悪いけど、もうこっちだってヤケだ。
大体、タヌキ寝入りなんかする方が悪いんだし。多少は仕方ないでしょ?



「…………っだから………うちの家には、もう随分前からサンタさんは来ないんだよ!」
「…………。
……はぁ?」
「……っ〜〜知ってる?サンタさんってね、家族の人に頼まれて子どもの所に来るんだよ?
でもボク等は随分昔にサンタさんにプレゼントを頼む事をやめちゃったから、姉さんは今年も頼んでないの。
でも、昨日ラルがサンタさんのプレゼントの事言ってたから………姉さんが代わりに、って………ら、来年はちゃんと姉さんが頼んでくれるよ!」



………少し、夢壊すような事を言ったかもしれないけど…これ位は仕方ないよね。
……でも…『流石にマズいかな』と思いそっ、とラルの顔を見上げてみるけど………その表情は何故か、ショックを受けた様子もなく
相変わらずボクの腕を掴んだまま、怪訝そうにこちらを見上げていて。



「………え、ごめん…言ってる意味がワカンナイんだけど…つまり、ナニ?
昨日の話…ってアレの事?サンタがいるかいないか、ってやつ…」
「………?
う、うん…サンタさんからのプレゼント、ちゃんと届くか心配してたでしょ…?」
「………。
…ぶっ…!!……ふ、くっ…くくっ…あっはははは!」
「っ!!」



…何でそんな、お腹抱えて大笑いされなきゃいけないんだろう…こっちはごまかす事に必死なのに。



「っくっ……ふっ…サンタ…ねぇ?
そう。サンタはいるよ?グリーンランドとか……あと、こっちは正式なサンタじゃないらしいけど、フィンランドの山奥とかにね。
………勿論ソリで空飛んだり、煙突から不法侵入してきたり、そんな犯罪紛いのサンタではないんだけど」
「…………は?」
「知らない?フィンランドのサンタ教会にあらかじめ申し込んでお金を払っておくと、贈りたい相手にサンタからのプレゼントと手紙が届く、ってやつ。
リオ、そう言うRomanticな事好きだし………今年のオレからリオへのChristmas presentはソレにしたんだよ」
「……リ、オ……お姉ちゃん…?…………従姉の?
じゃあ…別にサンタさんを信じてるとかじゃ…」
「なワケないじゃん。もうすぐ13歳だよ、オレ?」

イヴ・いぶ・ぱにっく★2

「………うん、そうだよね。
じゃあ当然ラルだって、そう言うサンタさんを想像してると思わない?………少なくとも兄が女装したミニスカートのサンタさんなんて、普通は想像もしないよね」



大体、そんなサンタさんが自分の枕元にプレゼントを置いている所を目撃するよりは、普通に身内がプレゼントを置いている所を目撃する方がショックも少ないと思うんだよね…。



…だってボクなら嫌だもん。そんなサンタさん。



「あら。彼女?がサンタさんの格好でプレゼント、だなんて、男としては夢のシチュエーションだと思うけどねー…。
まぁ良いわ。あたしのメイクアップ技術、ナメんじゃないわよ?
あんたは元々その辺の女の子より可愛いから………それならバレない様に、もっと可愛く仕上げてあげるわ…♪」
「…………。
…………い…………いやいやいや…どっちにしろ喋ったら声でバレるよ。いくら一緒に暮らしてる期間が短くても、相手は弟で恋人なんだから…」
「じゃ、見つかったら喋らず笑顔でごまかして逃げなさい?
戻ってきたら、ちゃんとここに隠してあげるから」



そう言いながら相変わらずのにっこり笑顔。………やっぱり絶対面白がられてる。
………ついでに言うと、OKするまでここ(姉さんの部屋)から出してくれる気はないらしく、ドアの前では姉さんがさっきのワンピースを広げたまま立ちはだかってるし。




………さらに輪をかけて、空手やテコンドーの有段者であり、他の弟二人から『猛獣』扱いすらされているこの姉に力付くで勝つ事は不可能だ。
……と言うか、もし勝てたら自分が人間じゃなくなる気がする、本当に…。



「……もう…姉さんの馬鹿。…姉さんなら頼れると思って相談に来たのに」
「何よー。そこまで拗ねる事ないでしょう。
良いじゃない。ラルの事、大好きなんでしょ?ラルの喜ぶ事、してあげたいでしょ?」
「…………。……そ、そりゃあ…してあげたいけどさぁ…」
「ほらね?じゃあ我慢なさい、そろそろ腹括るのよ。男の子でしょ?」



………いや、寧ろ男だから凄く嫌なんだけど…どうして解らないかな。
でも…どうやら、NO、と言える雰囲気ではない。到底ない。



………何か…本当に腹を決めるしかないらしい…。




「……………。…わ……………………分かったよ……やるよ、やれば良いんでしょう…」



…………あぁ、もう。
姉さんの、馬鹿。







───翌日、夜



………準備は、此処までは完璧だった。
学校の帰りに姉さんとこっそり会って………ケーキ屋さんで焼き菓子のセットを買ってきたし、ラルに買い物の内容がバレない様に…姉さんの車のトランクにプレゼントは隠したし。
ついでに言うと逃げたりわざと失敗すればもっと酷い目に合うに決まっているし………姉さんの作戦に乗るしかないボクには、既に覚悟だって十分にある。



………後、問題があるとすれば……



………今からをどう切り抜けるか、だ。




「………ミキ。寝ないの?」
「…………」



………時刻は、夜の11時半。
普段なら明日の朝の事もあるし、既にベッドに入り、眠る準備をしている所だ。



………でも…



「ご…ごめんね、ラル。
ボク、ちょっと宿題しなきゃだから………先に寝てて?」
「………。…宿題って……明日から冬休みなのに?」
「う………うん。
早めに、終わらせておきたいし…ね」
「………明日の朝から、やれば?
別にわざわざ今からやらなくても…」
「…………。…えーっと…。
明日はクリスマスパーティーでしょ?用意も大変だし…今から、少しでも片付けとかなきゃ、ね?」
「…………」



………あぁ、ほら。凄い変な顔してる。
なんとか笑顔を向けて、「先に寝てて?」と促してみると…諦めた様に溜息を吐いて、ラルはベッドに入った。



「………」



………それから十数分後、聞こえてきた小さな寝息。


………眠った…かな…。



「…………姉さん。ラル、寝たよ」
「あら、そう?
…じゃあ……早速、こっちも済ましちゃいましょうか…♪」



そう言ってメイク道具やカツラなんかを取り出すと……がしっ、と肩を捕まれて、そのまま椅子に座らされて。



あぁ、目にも止まらぬ早業、ってこう言うのを言うんだろうなぁ…と言う位に素早く、ヘアバンドを着けられた後に顔中を弄られた。



…………そして20分後、姉さんの部屋の鏡の前には見知らぬ『女の子』にされたボクが座っていた…。



「…………」
「よし、これでメイクは完璧♪
やっぱ良いわー、あんたの肌。普段はメイクとかしないから肌荒れとかしてないし、そのくせきめが細かくてサラサラで、メイクがノリ易いのよねーvV」
「………うん、ごめん姉さん。
ぶっちゃけ知らねぇよ、って感じなんだけど」
「あら、何よ失礼ねー。
大体、女の子は『知らねぇ』なんて言葉、使っちゃダメよー?ラルの為に頑張るんでしょvV」



………大体、女の子じゃないし。それに少しくらい口も悪くなるよ。



「………はぁっ…もう良いよ。
服、着替えるから髪纏めてよ」
「はいはーい。
やだー、しかも未希の髪、すっごいサラサラ!!あぁもう、何でこんな可愛い仔が妹じゃなくて弟なのかしらっ。
妹なら着せ替え人形にして遊んでも文句言わないでしょうに…」
「…………これでも8割は我慢してるよ、文句」
「そんな風に言わないのー。
ホント外見に反比例して中身が可愛くなくなるわねぇ、こう言う時のあんた…」



だってもう…ホントに何かムカつくんだもん…。



「……ほら!ウイッグも着けたし、服も完璧♪
しっかりプレゼント、置いてきなさい★」
「……………」




その言葉と共に渡されたプレゼントに…………小さく、溜息。
でも………とにかく早く終わらせたい一心で、ラルとボクの部屋へと向かった。

イヴ・いぶ・ぱにっく★1

オリジナルSS
BL、ギャグ、ショタ攻め注意!
グダグダ注意www



*…*…*



…今年のクリスマスは
去年のクリスマス辺りはラルが母さんの所から来て、バタバタしてたから
『クリスマス』って感じの事も出来なかったし
だから………今年は土曜日がクリスマスだし派手にパーティーをしよう、なんて姉さんが言い出して。
………ボクもその意見には賛成だった。そう言う楽しそうな事も好きだし、みんなも楽しそうだし。



………うん
その準備中に、ラルがあんな事を言うまでは。




「……で…クリスマスプディング用のドライフルーツ。………ケーキは……何が良い、ラル?」
「……Cake?Cakeも作んの?」
「うん。寧ろ日本のクリスマスはケーキの方が一般的。
……あぁ…でも、クリスマスならイチゴのホールケーキかな…それでも良い、ラル?」
「オレは良いよ、ミキが作るお菓子なら」
「よし、決まり。あとは……」
「………Christmas、か……」
「…………?」



ぼそり、とそう呟いたラルを見てみると
何故だか、少し怪訝そうな表情を浮かべていて。
不思議に思っていると…今度は、こんな事を呟いた。



「………サンタ、ちゃんとPresent届けてくれんのかな」
「…………。………は?」



…………。…今…何て言ったのかな、この仔は…?



「……さ…サンタ…さん?」
「うん。Present頼んどいたんだ。………けど、どうだろ。ミキ、届けてくれると思う?」
「……………。
………え…えーっと…。………待って、ラル…サンタさん信じてるの?…本当に?」
「………。…え…ミキ、何言ってんの?
サンタ、本当にいるの知らないの?」
「…………。……え…あ………うん………そっか…そうだよね…。
あ、あはは…ごめんね。ちょっとそう言う存在を忘れてた、って言うか………」
「忘れてたって………サンタを?
………明後日がchristmasなのに?」



………内心まずい、と思いながらも、引き攣った表情を隠す事すら出来ず。
精一杯、その表情についての言い訳を口にするも………訝し気なその表情から視線を逸らす事しか出来なかった。



……だって。
この歳の割に生意気でマセてて、しかも現実主義の弟が実はサンタさんを信じてるなんて、家族の内の誰が想像しただろう。




…………否、多分誰も想像してない。だから当然プレゼントは用意されてないし、誰もプレゼントの下調べもしてない。
例に寄ってボクだって、恋人や家族としてのプレゼントは用意してあっても、『サンタさん』としてのプレゼントなんて用意してない。




そして今日はイヴの前日で。
………もう既に、下調べとかしてる余裕も時間的にない。



………要するに、サンタさんを演じるには少し………時間が足りな過ぎる気がする…。



だって、待って?………ボク達、サンタさんなんて12歳の時に信じてたっけ?



………いや、絶対信じてなかった。だって………ボクも由希も凪亜ちゃんも、流石に小学校の中学年あたりになると周りの友達とかから教えられて、それぞれ自然と『サンタさんは父さんと姉さんだ』と覚えた気がする。



………まぁ日本とイギリスでは、そう言う文化がかなり違うのかもしれないけど。



…どちらにしろまずい。凄くまずい。
必死で明日の夜までにプレゼントを用意しなきゃ…な雰囲気だよね、これ。



………。…どうしよう。







「と言う訳なんだけど…どうしたら良いと思う、姉さん?」
「あちゃー…サンタさん、ねぇ……ぶっちゃけ忘れてたわ、そんな存在……」
「………うん、ボクも。ってゆーか…もし覚えてたとしても、まさかラルがサンタさんを信じてるとは思わなかったと思うよ………それに、ラルってもう12歳だし」
「あー…でも、そうね……そう言えば、あたしがJunior high schoolに上がったばかりの頃にもいた気がするわ、サンタさん信じてる仔……お国柄、ってやつかしらねぇ…」
「………。……ね、姉さん…それ、出来ればもっと早く思い出して欲しかったかな…」



……どうしよう。
今更ラルに欲しい物を聞いたらバレちゃう気がするし…聞けない、よね?



「………ねぇ、姉さん…じゃあ今、ラルが欲しがってるものとか、知らない?」
「そうねぇ…ラルが欲しがってるもの、よね?…………まぁ…ある事にはあるわよ。今あたしの目の前に」



………そう呟くと同時に、じーっとボクを見て…その後、綺麗な笑顔。



……それは…まさか、要するにボクだって言いたいのかな、姉さん…。



「……あ…あのさ姉さん。この場合、ラルは一応本気で信じてるみたいだし………サンタさんがナマモノ、しかも人間をプレゼントにするのはまずいんじゃないかな…。
寧ろ夢壊れちゃうよ、そんな人攫いみたいなサンタさん…。
だから、ほら…他を考えよう?ラルの夢を壊さない様なやつ………ね?」
「……まぁ…それもそうよね……………チッ」



……チッ、って…姉さん…絶対楽しんでるでしょ…。



「…じゃあ…仕方ないわね。
ラルってお菓子大好きだし、お菓子を沢山買ってきてそれをサンタさんのプレゼントにしましょう?それならすぐ用意出来るでしょ?」
「……うーん…まぁね。クリスマスだし…確かにお菓子なら大丈夫かも、ラルが大好きなものだしね。
………じゃあ、ボクがラルが寝た後にベッドにプレゼントを置く…って事で良いかな?」
「そうねー…………あ、じゃあ良い事考えたわ♪」




………少し考えた素振りの後、また綺麗な笑顔で。
にっこり微笑んだまま…ボクの肩を優しく掴む姉さんに、はっきり言って凄く嫌な予感がした。



「……な…何かな、姉さん…」
「いやー。あたし、あんた達にプレゼント渡す時に毎回思ってたんだけどさ?
もしプレゼントを置く瞬間にあんた達が起きちゃったらー、って考えたらいつもドキドキだったのよねー」



うんうん、と当時を思い出しているのか、懐かしそうに頷きながら呟く姉さんが………さっきから、凄く楽しそうに見えるのは何でなんだろう。



………いや、「何で」って…そりゃあ、この顔はさ。



……「何か企んでます」って顔、だもんね…。




「だからね?バレない様に工夫するのは大事な事だと思うのよね、あたし」
「…………。…うん、そうだね…ボクもそう思うよ。
………ごめん姉さん、だから何?」
「だから………もしラルが起きても大丈夫な様に、サンタさんのコスプレして枕元に置けば良いのよ、プレゼント♪」
「……………」



………そしてその提案は予想通り………いや、予想以上にくだらなかった。



「…コスプレ」
「そうよ。衣装もちゃんとあるのよー、明後日のクリスマスパーティーでナギちゃんに着て貰おうと思って」



姉さんがほら、と言う言葉とともにクローゼットから取り出した衣装は………… ベアトップ………って言うのかな。胸から上の部分のない……『(148cmの)凪亜ちゃんが着るとしたら』膝下5cm位までの長さのあるワンピースだった。



………ってゆーか姉さん……いくら姉妹同然とは言え、余所様の娘さんに何を着せるつもりなの…。



「………だ…だから……姉さん、あのね?
サンタさんって………普通の人が想像するのは優しそうなおじいさんだと思うんだよね」
「まぁそうよね、普通、一番最初に想像するのはそう言うサンタよねー」
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