昨夜、俺の部屋に1匹の命知らずな蝿が迷い込んで来た。
ベッドに潜って目を閉じた矢先、ブーンと耳障りな羽音が聞こえてしまったのだ。
俺の眠りを妨げる奴は何人たりとも許さん。
欠伸を噛み殺しつつ、閻魔刀を構えドアに止まった愚か者を一太刀で斬り伏せた…筈だった。
奴は寸での所で閻魔刀の切っ先をすり抜け、悠々と宙に舞い戻って行く。
何と言う不覚、俺とした事が睡魔のせいでコンセントレイションがLv.1のままだった。
悪魔が睡魔に敗けるのか?と一瞬考えたが、邪心を振り払い奴と対峙し直す。
もう1度、次こそ貴様を地獄の果てまで吹き飛ばしてやる。
部屋のド真ん中で集中力を高め、今度は壁で呑気に羽を休めている俗物に猛然と斬り掛かった。
…馬鹿な!最大のコンセントレイションを以てしても仕留められないとは!
ええい、俺は今すぐ眠りに就きたいんだ。
邪魔をするなら容赦はしない、少しだけ本気を出してやろう。
魔力と怒りを全身に纏い、奴に死を宣告する。
『You shall die...』
無数の次元斬が部屋中を斬り刻む。
静かに刀を鞘に納め、魔人化から人の姿へ戻る。
そして床に散らばっているであろう奴の残骸を確認した、が。
無い、影も形も。
脚の1本さえ見付からない。
Scum!!過去、次元斬・絶をその身に受けて生き残った奴など居る訳が…。
き、貴様、何故まだ生きている?!
たかが蝿ごときにこの俺の閻魔刀が通用しないだと?!
奴は嘲笑うかの様に俺の目の前を周遊する。
そしてそのまま音も無く姿を消した、絶望する俺を置き去りにして。
その日の夜はとても寝心地が悪かった。
何て事は無い、ただの蝿退治に失敗したって話ですw
因みに閻魔刀=丸めた新聞、次元斬=殺虫剤です。
いやどうでも良いわwwww
極力部屋に殺虫剤を撒きたくないので、何とか叩き潰してやろうと頑張ったものの敢えなく撃沈。
明日も仕事だし眠いし、さっさとカタを付けようと仕方無く↑を使ったは良いが結局仕留められずに終わると。
マジでどこ行ったアイツ。
秋は好きだけど、寒くなるにつれて虫が家の中に特攻して来るから嫌なんだよな…。
空気の入れ換えをしようと窓を開けたが最後ってパターン、あるあるですよね。
あ、バージルファンの方に謝っておきます。
鬼いちゃんをしょうもない三文芝居に付き合わせて、且つキャラ崩壊させてごめんなさいw