ユリイカ

書くつもりはなかったけど、苦しかったから吐き出します。

僕は同性愛者じゃないけど、バイセクシャルで、パートナーは同性愛者です。
昔から彼が苦しんでいるところをよく見てきました。恐々と、だけど勇気を振り絞って僕にゲイだということを告白してくれた日のことを今でも覚えてる。彼はそのとき物凄く怖かったと思う。昔よりみんなが向ける視線の強さは弱くなったかもしれないけど、やっぱりまだ差別する人の方がこの国には多い。
周りに知られたら、否定されたり、誰かに言いふらされたり、気持ち悪がられたり、嫌な思いをすることがたくさんある。だからみんな苦しい思いをして隠すんだよね。

ずっと否定されて生きてきた、って彼は言ったんです。同性愛者やセクシャルマイノリティーの人たちは他の大多数によって否定され、押しつぶされてきたんだって。

だから、今回のなりみやくんのことは本当に悔しいし、かなしい。パートナーも引退報道が出たとき、すごくかなしい顔してた。なんでこんなことになったんやろって、あることないことを書かれ、自分のプライバシーや知られたくないセクシャリティな部分を暴かれ、悪意によって世間に広がっていく。そんなの、耐えられなくて当然だわ。

昼の番組で、ゲイとかレズとか知られても今のこのご時世、辞めるほどのことじゃないって言ってる人がいて、むしろやってないんなら戦うべきみたいな、迷惑かけるなみたいなニュアンスなんだよ。怒りよりさきに笑いがこぼれた。

そういう人たちにとって、自分のセクシャリティを知られることは、何よりも嫌なことなんだよ。それが原因で亡くなる人もいるんだって知らないでしょう。それは、彼にとって、薬物うんぬんよりもっと大切なことだったんだ。薬物についてはやってないなら否定し続けることができる。でも知られたくことを知られたあと、平然と仕事できるんかよ？本当なにもわかってねえなって。なんか泣きたくなった。
……ぐだぐだと語ってすみませんでした。吐き出したらちょっとだけ楽になった。なりみやくんには芸能界やその他のしがらみから解放され、幸せに生きてほしいと心から思う。