西/野/カ/ナの曲をエンドレスで聴いたら浮かんだ、禁トラの小ネタでツナ骸→雲雀な感じ。あ、今連載してる番外編と本編から少し離れてる話です(まぁその中間な感じな話かな?)
ツナと骸は付き合いたてな感じ。
曲の歌詞をなぞったレベルなんで、微妙な内容かも(苦笑)
―――桜が舞い落ちる季節になる度に思い出す。
漆黒の瞳と髪
黒い学ランを羽織った
初めて僕が愛した彼の事を―――
ひらり
ひらり
空から降ってくる桜の花びらを、呆然と眺めていた。
「……ぷっ」
――すると、隣から吹き出した様な笑い声が聞こえ、その声のする方へチラリと視線を向けた。
「骸〜桜に見惚れる気持ちは分かるけどさ、そんなに長い間立ってたら頭がピンクになっちゃうよ?」
「……は?頭?」
その言葉の意味が分からず、眉間に皺を寄せる骸を見てクスクス笑いながらも――
骸の頭に積もった桜の花びらを、優しい手つきで祓う。
「…成程、桜の花びらの事でしたか。有り難うございました―綱吉」
花びらが積もる程立ち止まっていたのかと、少し照れ臭くて視線を反らしながら呟く骸。
しかし、そんな骸を気にせず―ふわりと優しく笑う綱吉。
その笑顔を見ると、先程まで桜を見ながら別の事を考えていた事に―罪悪感を感じ、骸は慌てて綱吉に微笑み返した。
そうだ――今僕の隣に居るのは彼じゃない。
晴れた青空の様に全てを包み込む、暖かくて優しい恋人――沢田綱吉だ。
『――また来年も此処で花見でもしようか』
そう約束した彼はもう隣にはいない。
頭では分かっているのに、無意識に彼を探してしまう自分に嫌気がする。
あんなに桜の季節を楽しみにしていた君は――
もしかしたら今の僕のように、他の誰かとこの桜を見ているかもしれない。
「……骸?」
綱吉に声を掛けられ、漸く我に返った骸は慌てて綱吉に視線を向ける。
「す、すいません。どうやらまた桜に見惚れてたようです」
「………まぁ気持ちは分かるけどさ。本当に綺麗だよな〜この桜」
とっさに浮かんだ言い訳に、笑顔で同意して桜を見上げる綱吉に思わず安堵する骸。
「そうだ!あそこの出店のみたらし団子美味いんだよなー折角だから買いに行こうよ骸!」
「全く…君は花より団子ですね」
「ち、違うよ!!こんな満開な桜の下で食べる団子は更に美味いだろうなーって…」
「はいはい、分かったから買いに行きますよ」
――多分、様子がおかしい僕に気を使ってくれているのだろう。
綱吉は何時も僕の事を一番に考えてくれる。
話が途切れないように
僕を楽しませるように
とても僕を大事にしてくれている。
――彼とは正反対だ。
彼は常に風紀委員からの連絡を気にして、携帯が鳴れば平気で僕を一人残して行ってしまう。
会話など彼からする事は殆ど無い。
僕が退屈そうにしようが彼はお構いなしだ。
―――其でも
今もし彼と桜を見ていたら
恐らく僕は柄にもなく、もっと楽しんでいたのだろうと
考えてはいけない事を考えてしまう
「骸ーお待たせ!!団子買ってき…た…」
綱吉の足音が聞こえ、桜を見ていた視線を綱吉に向けた瞬間――
――ドサッッ!!
綱吉が手に持っていた、団子が入っている袋を地面に落とした。
「ちょっ…綱吉!!何してるんですか!?団子落ちて……」
――グイッッ!!
骸が団子に気を取られていると―急に綱吉に引き寄せられた。
「つ…綱吉!?急にどうしたんですか!?ひ、人が見て…」
「…骸、好きだよ」
「綱…吉…?」
「…好き、好きだ。俺は骸が大好きだ」
突然の綱吉の言動に、最初は顔を赤らめる骸だったが―
好きと言う度に抱き締める腕の力が強くなり、綱吉が真剣に言っている事に気付いた骸。
きっと此処で『僕も好きです』と返せば綱吉は喜ぶだろう。
其は分かっていたが――
「…有り難うございます」
そう言って、抱き締め返すのが精一杯だった。
「……うん。分かった」
そう小さく呟いた綱吉の声は、今にも消えてしまいそうで―胸が痛んだ。
優しい綱吉を恋人というポジションに置いて甘えているくせに、愛を囁き返す事すら出来ない僕は――最低で嘘付きだ。
彼を忘れようと綱吉を選んだのに
『もう好きではない』
そう何度も自分に言い聞かせたのに
本当はまだ分からない
彼の存在が消えてくれない
この舞い落ちる桜のように
彼への想いも散ってくれればいいのに
桜が舞い落ちる季節になると
再び彼を思い出してしまう
この気持ちを誰にも言えないまま
本当は心の中でずっと叫んでいる
「僕はどうしたら良いんですか………?
――――恭弥………」
君の事がまだ好きだと…………
(END)
………うーん…
ツナ骸というよりは、根本的には雲雀←骸になってるね(苦笑)
歌詞を小ネタにするのって意外と難しい(´・ω・`)
西野カナの歌詞を上手く生かしきれてない駄文で、西/野/カ/ナファンの方に全力で土下座します(汗)
何かちょっとツナは可哀想なポジションですね(苦笑)
ツナ骸派の方には優しくない骸視点でスイマセン(^_^;)
骸はツナに気付かれてないと思ってるけど、ツナには骸の気持ちバレバレです(爆)
雲雀の存在は知らないけど、骸が違う誰かを想ってる事にツナは気付いてます。
桜を見つめる骸が、自分の手から離れて何処かへ行ってしまいそうで、不安になってハグ&好き好き攻撃かましたツナ(シリアス台無しな言い方するな)
骸と雲雀が別れた原因に触れない様に書くのは難しかった…ソコに触れたら禁トラのネタバレになるもんね(苦笑)
ではでは最後まで読んで下さった方お疲れ様でした☆