所々しか浮かばないんで、小説と言うよりは小ネタ?落書き文?なホストネタ…なのか?←
サイトやってた頃にホストギャグ書いてた癖にホストの世界なんて全く知らないんで、設定だけ借りたと思って下さい。
山なしオチなし意味なしの中途半端ネタですが、其でも大丈夫なら暇つぶしに読んでやるか位な感じでどうぞ(苦笑)
―――何時からだろう。
この世に違和感を感じる様になったのは。
毎日の様に決められたルールの上で動く
人が
世界が
只の景色にしか見えない。
此所が気持ち悪いと思うのは――何時からだったのか………
「もうすぐ卒業だねー正チャン」
大学の講習も終わり、正一は帰る準備をしていた時―隣に座っていた白蘭が、突然ポツリと呟いた。
「へ?そ…そうですね。来年には僕達も社会人だし…あ、そういえば白蘭サンは大手の会社に面接受かって就職先決まったんですよね?良いなあ〜」
「ああ…アレ?断ったよ?」「……はあああ!?」
―――ガタン!!
重大な事をサラリと言う白蘭に驚き、勢いよく立ち上がった為に大きな音を立ててしまい、周りの視線を浴びたのが恥ずかしくて再び正一は座り直した。
「な…何でそんな良い会社断ったんですか!?
白蘭サンが就職したくて面接したんでしょう!?」
「んー…何か思ったよりつまんなそうだったからさー。受付の子もカワイクなかったし」
「な…!!あ、貴方って人は…その会社に入りたがっている人に聞かれたら刺されますよ…」
白蘭のいい加減な理由に盛大な溜め息をつく正一。
「だって一生働く所は楽しい方が良いじゃない♪
そういう正チャンは何処に就職するの?」
「え…ぼ、僕は…ミュージシャンになりたいかなーって…」
「それは止めた方がイイんじゃない?無理だと思うよー」
「…貴方から聞いといて其は無いでしょ白蘭サン…」
初めて人に自分の夢を話したのに、アッサリと否定され激しく落ち込む正一。
「…じゃあ白蘭サンは何がしたいんですか」
横目で軽く睨みながら、ボソリと呟やく正一。
正一の質問に、顎に手を当てて考え込む仕草をする白蘭。
「んー…何がイイと思う?正チャン」
「質問してるのは僕ですよ白蘭サン!!」
「止めとけ正一。そいつにマトモに質問するだけ無駄だ」
質問を質問で返され、呆れていた正一の横から突然声が聞こえ、振り向くと―
「ガ…γ!!」
「酷いなあ、γクン。これでも真剣に悩んでるんだよ?」
「お前が何か真剣に考える事があったか?」
「失礼だなあ。これでも楽しい事には全力で頑張るタイプだよ僕は♪」
「…もういい。お前と話すと頭痛がする」
白蘭の人をおちょくる様な話し方と白々しい笑顔が不快で、立ち去ろうとしたγに、白蘭は声を掛けた。
「ねえねえ、γクンは何がイイと思う?」
「……何がだ」
「僕の就職先♪」
「…知るか!!お前みたいないい加減な事しか言わないチャラチャラしたヤツには、精々ホストがお似合いだ!!」
どうでもいい質問に苛立ち、態と中傷する様な事を言ったγ。
此で少しは黙るだろうと、再び立ち去ろうとしたら――
「…ホストかあ…イイねソレ♪面白そうだね〜流石γクン、アドバイスありがとー♪」
そう言って白蘭は目を輝かせ、手をヒラヒラ振って一人で先に帰って行った。
「…おい入江。今の本気じゃないよな?」
「ま…まさか。いくら白蘭サンでも有り得ないよ……多分…」
はははと乾いた笑いを浮かべつつ、あの白蘭の宝物を見つけた時の様な眼は、本気かもしれないと正一は不安がよぎった。
――その正一の不安は見事に当たり、白蘭は卒業したその日にホストにスカウトされ、就職先が決まった。
其をメールで知らされた正一は頭を抱え、γは「アイツは本物の馬鹿だ」と呟いた事は知らず、ホストの世界を白蘭は満喫していた。
ホストの世界にもルールはあったが、年齢も職業も性格もバラバラな客が訪れ、それぞれ違った対応を考えて喜ばせるという仕事が――
白蘭にとっては客を攻略するゲームの様に思えて、気難しい客である程楽しく思えた。
――そして、たった一年でNo.1へと昇格した。
その頃にはある程度客の対応にも慣れ、臨機応変にこなせる様になってしまい―退屈になっていた。
「…ホストってもっと厳しい世界って聞いてたけど、意外と大した事無いんだねーレオ君」
閉店時間で片付けをしていたバーテンダーのレオナルドに近付き、話し掛けた白蘭。
「そ…そんな事はありませんよ白蘭様!!
白蘭様が凄すぎるんですよ。普通たった一年でNo.1になどなれませんよ!!」
「そうなの?まあ確かに最初は難しかったけど――」
――カラン…。
――すると、閉店の札を掛けていたにも関わらず、店の扉が開く音が聞こえ―扉の方に振り向く白蘭とレオナルド。
其処には―長い髪と変わった髪型が印象的な、顔の整ったオッドアイの長身の男が入って来た。
「失礼します。閉店なのは承知ですが…明かりが付いているのが見えたので…」
「…お客サン?もう店には僕とレオ君しか居ないから、おもてなし出来ないよ?
まあ其でもイイなら美人サンは大歓迎だけどね♪」
「いえ、僕は客ではありません。此処のNo.1の方に用があって来ました」
「え、ソレ僕だけど」
「…其は失礼しました。では貴方にお願いがあります」
そう言って、白蘭の前まで歩み寄り―その男は突然跪いた。
「たった一年でNo.1になったその秘策を―僕に教えて頂けませんか」
白蘭の足元で跪き、すがる様な眼で見つめるその瞳に――
何故かゾクリとして、胸がざわついた。
其と同じに沸き上がる支配欲、優越感――
そして何より、初めて他人に感じた好奇心。
「…ふうん。そんなに僕に教えて欲しいの?」
その綺麗な顔を覗き込み、顎を掬い上げる白蘭。
その仕草に顔を密かに歪めつつも―抵抗せずに真っ直ぐ視線を返す男。
「…はい。その為なら手段は選びません」
「…ハハハッ!!いいねその眼、気に入ったよ。
君の望み―叶えてあげるよ♪」
そう言って顔を近付け、顎を引き寄せた。
唇があと数センチで触れそうな至近距離で、白蘭が優しく囁く。
「君、名前何ていうの?」
「ろ…六道、骸です」
「骸クンね。何でそこまでしてNo.1になる秘訣が知りたいかは気になるけど―
まあそんな事今はどうでもイイや」
そして―心底楽しそうに、ニヤリと嫌な笑いを浮かべた。
「その変わり―僕のモノになってよ、骸クン」
「………!!」
「嫌なら別にイイよ。この話は無かった事にするから♪」
そう言って骸の顎を離し、立ち上がろうとした白蘭の腕を慌てて引き寄せる骸。
「ま…待って下さい!!…なります…」
「…何に?ちゃんと言わなきゃ分からないよ骸クン?」
分からない訳が無いのに、態と知らないふりをする白蘭に、悔しさの余りに唇を噛み締めるが―
恐らく言葉にしない限り、この男は承諾してくれないだろうと諦め―悪魔の誘いに乗る事を決めた。
「貴方のものになります―白蘭」
その言葉に満足したのか、ニヤリと笑い、再び顔を近付け―嬉しそうに囁いた。
「交渉成立だね♪此から長い付き合いになるだろうから、宜しくね―骸クン」
そう言って、骸の唇を自らの唇で塞いだ白蘭。
骸は黙ってその行為を受け入れ―耐える様に瞳を閉じた。
―――やっと見つけた。
この下らない世界を変えてくれる玩具を。
この時をずっと待っていたんだ。
僕を楽しませてくれるモノが手に入るのを。
さて、此からどう遊ぼうか――考えるだけでワクワクする。
精々僕を楽しませてよね?――骸クン。
(END)
続きそうな終わり方してるけど続きません←←
ただ、白蘭視点を書いてみたかっただけの自己満です(爆)
え、何で骸がそこまでしてNo.1になりたいかって?知りませn(撲殺)
ほら、そこは白蘭みたいにどーでもイイって流さなきゃ!!(そこ一番重要だろ←)
何故か正ちゃんと白蘭のやり取りが長くなって、メインになるはずの白骸が短いとかツッコミ入れちゃダメよ←
γが偽物過ぎるorz因みに正ちゃんと白蘭とγは何気に仲良しな設定だったりします(苦笑)
思ったより長くなって失礼しました(苦笑)