赤髪金髪コラボとコーラルのお話です。
コーラルがうざかわいい、って話です。
ナハトさんにかわいいコーラルをかいていただいたのでどんどん使っていきたいです←
*attention*
赤髪金髪コラボとコーラルのお話です
ほのぼのなお話です
戦闘ネタなお話です
生意気なコーラルを書きたくて…←
そしてライニさんはコーラルにこういう対応してほしい←
アネットとコーラルにくっつかれるライニさんが見えます(笑)
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
風が吹き抜けて、中庭で武器をぶつけ合う二人の少年の髪を揺らす。
赤髪の少年は大ぶりの剣を振るい、銀髪の少年はやや長い髪を揺らしつつ長い槍を操っていた。
ぶつけ合えばおれるのは銀髪……コーラルの武器の方。
好戦的な性格、しかも炎豹所属となればそのことさえ忘れてぶつかり合いそうなものだが……
「っ、さっきから避けてんなよコーラル!」
アネットは自分の攻撃を躱し続ける少年にそう怒鳴る。
彼の言う通り。
コーラルはアネットの攻撃全部を受けはしない。
どうにか受け流せそうなものは槍をぶつけて防ぐのだけれど、それ以外は見事に躱すのだ。
身軽なもので、大きな剣を振るうアネットでは彼をうまく捉えることができない。
コーラルはそんな彼を見てくすくすと笑った。
そしてひょいっとアネットの攻撃を躱しつつ、いった。
「センパイの攻撃全部食らってたら俺の武器折れちゃうから。
俺、むやみやたらに武器壊したくないんすよ、これ作ってくれたヤツちゃんとしてないとうっさいし」
そういいながら彼は槍を地面に立て、棒高跳びの要領でアネットの攻撃を躱す。
試験の時にもやっていたな、と思いつつアネットはそんな彼の武器である槍の方を狙った。
「そう来ると思ってました」
そういって、コーラルは笑う。
そして素早く槍から離れた。
「な……っ」
「わかりやすいんすよ、センパイ」
からかうような口調でコーラルは言う。
刹那素早く足を払われて、アネットはその場に転びかけた。
彼を見てコーラルは笑みを浮かべる。
これで勝負は決まっただろうというように。
それと同時にあっけないなぁとも思っていた。
以前自分に勝負を挑んできた、"センパイ"。
アレクも認めている有能なヴァーチェだというからどれ程の実力かと思っていたが……
割りと、力業ばかり。
無理矢理な攻撃だから、躱してしまえばどうってことはない。
この程度なら自分でもすぐにヴァーチェにくらいなれるかな、とコーラルは思った。
しかし。
「……っ、させるかよ!」
アネットはそういうと、素早く転がった。
転ぶより先に、"転がった"のだ。
その攻撃は予想外で、コーラルは面食らう。
転んだところで、体術できめればいい。
そう思っていたのだけれど、アネットがその攻撃範囲から外れる。
槍は手放してしまっている。
体術で反撃するか。
そう考えるより先。
重たい剣の柄を腹に叩き込まれていた。
「っぐ……げほっ、う……」
「あ、悪いっ!マジでやっちまった」
アネットは踞るコーラルに慌てて駆け寄る。
げほげほと噎せながら、彼はアネットを睨んだ。
「マジで、ってなんすか……手ェ抜いてたんすかセンパイ」
「ぬ、抜いてはねぇけど……流石に百パーじゃやってねぇよ?」
アネットはそういって苦笑する。
それを聞いて、コーラルは見るからに不機嫌そうな顔をした。
「やぁだなぁ、本気でやってくんないと困るっすよ。
危うくセンパイのことバカにするところだったっす」
「な……っ!?」
思わぬコーラルの発言にアネットは目を見開く。
そんな彼を見つつ、コーラルは生意気にわらって、いった。
「だぁって、ヴァーチェの癖に力業だけだし、あんだけなら他のやつらもにたようなもんだし。
機転効かせた戦い方も出来るんなら最初っからしてくださいって」
そういうコーラル。
相変わらずバカにするような態度の彼にアネットはひくり、と表情をひきつらせる。
「バカにするまでいかなくても尊敬する必要はないと思いますけどね、今の戦い方じゃ」
不意に聞こえた声に二人は顔をあげる。
その視線の先には、いつの間に観戦に来たのか……アネットの恋人であるハイドリヒが目を細めていた。
アネットはそれを見て"ラインハルト!"と彼の名を呼ぶ。
ハイドリヒは二人の方へ歩み寄ってくると、いった。
「アネットさんがどの程度手を抜いていたか知りませんが……
階級下の後輩にあれだけ追い詰められてるようでは、まだまだですよ」
「うぅううう……大分手ぇ抜いてたっての」
「さっき抜いてないっていったじゃないっすか、酷いっすよ」
コーラルまで抗議の声をあげる。
アネットはそんな彼にまぁまぁ、となだめるように声をかけた。
それから、ハイドリヒの方を見る。
「でもラインハルト、ちょうどいいとこ来た!なぁ、訓練付き合ってくれ!」
そう言い出すアネット。
多少手を抜いていたとはいえ、コーラルの戦い方に困惑していたのは事実だ。
出来ることなら、もっと戦いたい。
しかしハイドリヒは"嫌ですよ面倒臭い"と断っている。
アネットはそんな彼に追いすがるように、ねだっていた。
一人放置されてつまらなそうな顔をしていたコーラルだったが……やがて顔をあげた。
そしてハイドリヒを見て、すっと目を細める。
「ハイドリヒさん、っすよね。アネットセンパイの恋人の」
ある程度この城の人間のことは調べてある。
ハイドリヒとアネットに関してはあまりに不釣り合いなカップルと言うことで有名なのだけれど。
アネットはなんで知ってるんだと言わんばかりに固まったが、ハイドリヒは平然と頷いた。
そして、"それがどうかしましたか?"と言う。
彼の言葉に、コーラルは珊瑚の瞳を細めつつ、いった。
「俺も、手合わせしてほしいなぁ、って……たのんますよ、センパイ?」
そういって、コーラルは笑う。
挑発的な表情と口調にハイドリヒは少しだけ眉を寄せてから、いった。
「私は暇ではありませんし、あなたの先輩になった覚えはありませんが?」
そういうハイドリヒ。
コーラルはそれを聞いて、目を細める。
そして苦笑混じりにいった。
「冷たいっすねぇ……でも俺そういうの嫌いじゃないっすよ」
からかうようにそういって笑うコーラル。
今度はアネットの方がむっとして、ハイドリヒを抱き寄せた。
「ラインハルトは渡さねぇからな!」
「わかってるって。なにむきになってるんすか」
カッコ悪いと笑う彼。
ハイドリヒはそんな後輩にきゃんきゃんと噛みつく恋人を見つつ目を細めた。
先日炎豹に配属されたと言う彼の後輩。
戦闘能力はまずまず。
一般常識に関してはアネット以下の知識量らしいが(田舎育ちなんすよ、の一言で片付けるらしい)戦闘の知識に関してはアネットより上かもしれない。
「ラインハルトなに感心した顔してんだよ!」
コーラルに噛みつくのをやめたアネットが振り向いてハイドリヒに言う。
どうやら、顔に出ていたらしい。
そう思いつつハイドリヒは肩をすくめつつ、いった。
「感心すべきところには素直に感心しますよ。……せいぜい後輩に抜かれないように精進することですね」
「くっそぉお!」
ラインハルトは俺にばっかりつめたい!!
アネットはむくれたようにそう声をあげる。
ハイドリヒは涼しい表情でそんな彼を見ていた。
コーラルはといえばそんなアネットとハイドリヒを見て笑う。
やっぱりこの人たち面白いなぁ、と言う顔をしながら。
「じゃあ俺戦わなくていいっすから、二人して戦ってみてくださいよぉ。ね、センパイ?」
かわいい後輩のお願い聞いてください、と笑うコーラル。
その表情は可愛らしいのだが……いっていることと彼の性格がかわいくない。
そんな思考が、アネットとハイドリヒのなかで一致していたのだった。
―― RIVAL…? ――
(かわいい後輩ができたかと思えば…
あぁあ、ちっともかわいくねぇ!)
(挑発してみれば面白いくらいのってくれて。
戦闘だって粗削りだけど…一応尊敬してるんすよ?センパイ)