シド爽話。
めも


「(e)シド、喉渇きませんか?」
「(e)そうだな、暑い」

 シドは夏雲の浮かぶ空を仰いで汗を拭った。
 街の夏は暑い。ヒートアイランドとはその通りである。

 シドは爽の手を引いて喫茶店へ入った。
 一気にクーラーのきいた店内に入り、爽は思わず身震いする。
 笑いながらシドは爽の肩を抱いた。

 適当な席に腰掛け、店員に注文する。
 すぐに注文品はテーブルに置かれた。

「(e)milk?」
「そうですよ?」

 何か問題でも?と爽は首を傾げた。

「(e)折角店まで出向いたんだから、もっとポピュラーなものを選ぶのかと思ったんだ。別にいいけど」
「(e)ポピュラーじゃないんですか?牛乳ですよ?(j)お子様の成長必需品ぢゃないですか」
「せいちょーひっぢゅひん?」
「せいちょーひつじゅひんデス。(e)成長するのに欠かせないものです」
「(e)ふぅん?成長するの?」
「(e)私はもうしませんヨ」
「(e)今のままの方が小さくて好きだけどな。腕の中に収まる位のサイズが好ましい」
「(e)腕に収まらない人なんてそんなに居るんですか?」
「(e)外を歩いてるのを見てみろ。sumoサイズだろ?」
「ビッグマックですねー」

「(e)そういえばシドはアイスコーヒーですか?ブラックぢゃないですか」
「(e)いいんだよ。好きだし」
「(e)けど歌手ってブラック飲んぢゃダメなんですよ?」
「(e)歌手じゃなくてミュージシャン。歌手はバジルだけだよ。俺はギター専門」
「(e)家で歌うぢゃないですか」
「(e)あれは作曲してるの」
「(e)今度歌わせて下さいよ」
「(e)唐突に話変わるのな…」


途中………