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偶合

◇偶合(ぐうごう)
偶然に一致すること。
「夢の夢なる一本百合のこの此の在る事、畢竟(ひっきょう)−に過ぎずとは謂え」〈紅葉・金色夜叉〉


なにとなく不図(ふと)、自分等二子の名の他の候補を知りたくなって、母に問うてみたところ、「あすか」と「せりか」だったと云う。

以前妹と、若し自分に子供が出来たら何と名付けるか、という話をしたことがある。
これに、僕は「やすか」、妹は「せり」と答えた。

奇(く)しくも自らの名だったかも知れないものに似た名を僕等が考えていた事が面白かった。


話題:子供の名前

吃相

◇吃相(きっそう)
表情。顔色。顔つき。
「−かえて立上らんとすれば」〈露伴・寝耳鉄砲〉


◇顔色(がんしょく)
かおいろ。
また、感情の動きの現れた顔のようす。
「−を失う」

◆顔色(がんしょく)無し
≪白居易「長恨歌」から≫
恐れや驚きのために顔色が青くなるさま。
完全に圧倒されて手も足も出ないさま。
「完璧な答えには試験官も−だ」

◆顔色(がんしょく)を窺(うかが)う
相手の表情から心の動きを知ろうとする。
相手のかおいろを見る。
「窃かに叔母の−・って見れば」〈二葉亭・浮雲〉


先回の記事の読み繋がり。


話題:文字や言葉

吉左右

吉左右(きっそう)
≪「左右」は知らせ、便りの意≫
@よい知らせ。吉報。
A善悪や成否いずれかの知らせ。


左右(そう)
@左と右。また、かたわら。さゆう。
「−の手」
「識(さと)り難しくして、−を顧みる」<今昔・九・二七>
A左か右かに落ち着くこと。決着。 また、その成り行き。
「吉(きっ)−」
「軍(いくさ)の−を待つとみるはひがごとか」<平治・中>
B年齢などの数を表す語に付いて、その前後の数であることを示す語。
「三十−、細作りな美人」<蘆花・黒潮>
Eあれこれの知らせ。便り。手紙。



僕の『人魚詩舎 コトバnoiseミ』が本日、部門別ランキング初の順位一桁及び二千ポイント超えをしているのを確認しました。

これまで閲覧して下さったり、コメントや拍手を残して下さった方々に感謝です。


話題:ランキング

朔風/虎落笛

朔風(さくふう)
≪「朔」は北の方角の意≫
北から吹く風。北風。
≪季 冬≫

虎落笛(もがりぶえ)
虎落は、竹を筋違いに組み合わせ、縄で結び固めた柵や垣根の事。
冬の激しい風が竹垣や柵などに吹き付けて発する笛の様な音。
現在ではもう少し広範囲の風音にも用いるようだ。
≪季 冬≫


昨日、今日と風が強く、通院の為外出した時は歩行の度洟(はな)が出て仕方なかった。
屹度(きっと)、鼻を赤くしていただろう。


時に、
童謡「たきび」をご存じだろうか。
“♪垣根の 垣根の 曲がり角”の歌い出しで始まるこの歌だが、1番の結び“北風ぴいぷう吹いている”は虎落笛を云っているのだろう。

然(しか)るに、その結尾に僕は幼少時から違和感を抱いていた。
大人になって考えてみれば、北風が強く吹く中で、果たして“落ち葉焚(た)き”が出来るであろうか。

事実、消防庁から「町角の焚き火は危険」だとして、教科書に掲載する際の挿絵には、焚き火に当たる子供だけではなく、火消し用の水の入ったバケツや見守る大人が描かれているようだ。


話題:今日の天気

小雪

◇秋爽(しゅうそう)
秋の空気が澄明で気持のよいこと。さわやか。爽涼。「−の気」

◇秋冷(しゅうれい)
秋になって肌に感じられる冷ややかさ。また、その冷気。「−の候」
「紫陽花(あじさい)に−いたる信濃かな/杉田久女」

◇秋寒(あきさむ)
秋になって感じはじめる寒さ。
「秋寒く燃え上る火の身に近く/広瀬直人」


秋という季節は別段の特徴もなく、つまらないものと考えていたが、実はそうでもないらしい。
気配が爽やかから冷ややか、漫(そぞ)ろ寒と変化しつつあるのを感じる。


昨日から二十四節季の中(うち)の第20、小雪(しょうせつ)である。
秋に雪とは面白い。


話題:文字や言葉
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