ある日の夕方のことだ。
ある小学生の少女が学校からの帰り道に、赤いコートを着て白い大きなマスクを口につけた女性に出会った。
女は少女に近づくと一言、こう尋ねた。
「私キレイ?」
マスクで顔の下半分が隠れていたのではっきりとはわからないものの、その女性はなかなかの美人であるようだ。
少女は素直に答えた。
「うん、きれいだよ」
するとその女性は突然マスクに手をかけ、それを剥ぎ取りながらこう言った。
「これでも・・・キレイかー!!」
何と、その女性の口は耳まで裂けていたのだ。
「あなたも私みたいにしてあげる」
そう言った女の右手には、いつのまにか大きな鎌が握られ、残った左手で少女を捕まえようとした。

その伸ばした左手をかわしざまに合わせた少女の右フックは、正確に口裂け女の顎の先端を捕え、
口裂け女の脳を頭骨内壁に、あたかもピンポンゲームの如く繰り返し振動激突させて典型的な脳震盪の症状をつくり出し、
既に意識を分断された口裂け女の下顎へダメ押しの左アッパー。
崩れ落ちる体勢を利用した左背足による廻し蹴りは、口割け女を更なる遠い世界に連れ去り――

全てを終わらせた!!!
その間、実に2秒!!!

これが、もうじき小学校の卒業式を向かえる少女の、ベストコンディションの姿である。