観客にいい意味で沈黙を強いる映画というのは、いい。
多くを考えるきっかけに、材料になってくれる。
そういう映画は私は好きだな。

マイク(ジョナサン・タッカー)がストリッパーに暴言を吐いた部分とか、実話らしくて良かった。
誰だって愛する人に完璧な理想を持つけど、実際はそうじゃないし、それでいいと思う。

「見ろ、服は燃えてない。奇妙だろ、父さん」。あのシーンの意味がわからなかった…。
虐待(拷問)を示唆してますか?ちょっと難しいです。

AMAZONのレビューもとても読み応えがある。いい作品というのは、人からいい言葉を引き出すパワーがある。それを改めて感じさせられる。
私は大抵のことが暴力なくして解決できると思ってる。私はそれを自分の手で現実にしてきた。うまくいかないこともあったし時間もかかったけれど、でも現実にできた。
怒りと正義に燃えて攻撃して、相手を委縮させる方法だってあっていいと思う。でもそれは、最終的な選択肢でしかない、私にとっては。どうしようもなくなったときにそれはやる。大抵の人が、いくらでも他の選択肢が選べたときに「こうするしかなかった」と言い訳する。私はそんなことしたくない。私はそんなこと軽蔑する。
でもそれは、私が相対しているのが個人だからできること。国と国なら話は変わってくる。戦争だって世界が動くために必要なこと。同じように、テロもクーデターも、必要なんだと思う。
痛みの中で学べることもある。この映画は、その一つだ。痛みと悲しみから生まれて、戦争の違う側面を私たちに教えてくれる。
戦争の当事国でない私たちには、難しい部分もあるけれど、価値のある映画だった。

「耐えるためですよ。誰もがばかをやる」

私はそれを責めていいのかわからない。