下記事より
今日は母校の運動会


小さな学校で子供よりお年寄りの方が多い地域合同の運動会


久々に見る母校は懐かしく
グラウンドはこんなに小さかったかとしんみりしながら時の流れを感じた



その頃を思い出してか
私は賞品として貰った水風船を作ってみる事にした


池に付いてる蛇口に小さな風船をはめ込みゆっくりと捻る




「何してるんですか?」


隣で暇潰しであろう「だるまさんが転んだ」をしていた少女らが近寄って来た
予想はして居たのでさほど驚きはしなかった


子供達は元気で私も幼少の頃に戻った気になりはしゃいだ
(なんか私おばあちゃんみたいな事云ってるな)



「お姉ちゃんこれ結んで下さい」

舌足らずな声でお願いする様はいたいけで可愛らしく母性本能連打状態

何より
お姉ちゃんて云われた(;∀;)
お兄ちゃんでは無く
お姉ちゃんて云われた(;∀;)


勢いでお礼を良いそうになるのを抑え少女の願いを聴き入れる


中には数人少年が居て

一人は好奇心旺盛
一人は遠慮深い


後者を一度水風船制作に誘ったが
「いえ 遠慮します」

おいなんだこの4歳程の少年の腰の低さ
君は絶対出世する




前者は挑戦はするがなかなか上手く出来ないらしい

「お姉ちゃん お願いがあります これを作って下さい」

小さな風船をまた小さな手の平に乗せながら懇願する様にはもう大人な雰囲気を醸し出し…





最近の子供達は育ちが良いのか
はたまた私の育ちが悪いのか…



水風船の命は短く
芝生に打ち付けただけで簡単に割れた

割れた後の残骸を最初は私が拾って居たのだがしばらくすれば割った本人が無言で拾い
褒められたい訳でも無い様子でそれを私に渡す



もう…
なんだろう
眩し過ぎて直視出来ないよ…
ゴメンねこんなお姉ちゃんで
いや悪い事してないけど…


ほとぼり冷めた後に男子高生がそれで遊び始め
人に向けるは
ゴミは集め無いはで子供達に注意されて居たが聴き入れず


大人の定義ってなんだろうと
ふと考えるまでに至った

もし「思慮、分別がある様」ならばこの男子高生はまだまだ子供だろうと皮肉る










すれ違う奥様方が私に云う

「あら!!分からなかった!!大人になってぇ」

とりあえず笑顔を作り謙遜をつき頭を下げる



「男か女か分からないでしょう」



先程の子供達を思い出し
(私の咄嗟な謙遜はこれくらいか…)
と 心の中で苦笑し
水風船で濡れた服を乾かしながら家路に着いた