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例えばそこに崖があって

大切な人が 崖で 落ちそうになっています
私はそれを助けようと 手を伸ばして必死です

長い間その手をつかんでいました 私だけじゃありません
いろんな人がその人の手をつかんで 崖から助けようとします

すると彼女は「疲れた」と

つかんでいない一方の手でケータイをいじりだしました
私たちはびっくりして手をとりそこないました

―崖から落ちそうな私はかわいそう
あとはあなたたちが引き上げればいいじゃない
私はどうすることも出来ないんだし
ケータイいじったところで 引き上げるジャマにはならないでしょう?―

だから 早く 引き上げて
私が助からないのはあなたたちが
全力で引き上げないからだよ だから はやく

私は 怒りを 悲しみを 覚えました

あなたがその目の前の 飛び出した岩にでも捕まれば
足がかりを探してくれれば もう一方の手もつかんでくれれば

私たちは こんな 苦労は しないのに

たくさんの人が 彼女をつかんでいます
時々思うのです 私くらい手を離しても 彼女は落ちないだろうと

だってそうでしょう?
私がこんなことしても 彼女は感謝さえ表さない
感謝のために つかんでいたんじゃ 無かったはずなのに

一寸物語

パシャン


「…?」

奇怪な
聞き慣れない音がした


登校前の
朝方の話





――――――――――――――
一寸物語

――――――――――――――








「一寸法師の典(のり)だ」


髷を結いキセルを吹かし
槍のような武器を担ぐその少年は

言葉の通り
一寸(3p)しか無かった



その自称一寸法師を
ブロンドの少年が青い眼で見下ろして居た








「…ジブリなら公開中」

「アリエッ●ィじゃねぇよ」




「僕の名前は南じゃない…」

「恋人じゃねぇよ いきなり古くなったぞ」






「こここ小人病「いい加減にしろよ?」




少年の現実逃避に
一寸法師は最初的確なツッコミを入れていたが最後はそれすら面倒になったらしい





この家は由緒ある藤原家
家の門構えに風流ある広大な庭を見れば金に不自由がないと想像に難くない


しかしその家に住む一人息子は髪はブロンド
眼は青の似合わない風情だった




「僕とした事が…一瞬ぼーっとした様だ」

髪をかきあげながら短く笑う様を一寸法師は分かり憎いギャグだと苦笑し
担いでいる槍を刺しても良いか誰かに問いたくなった

※声に出して読んでみたら分かるよ







「一寸法師の…末裔?」

左耳に槍の制裁を喰らった少年は疑わしげに一寸法師の言葉を反芻した


「信じてない 絶対信じてないなその目」


一寸法師は眉根を潜める少年を睨む




「末裔が風呂で溺れるんだ へぇー」

「頼むから排水は夜にして下さい」


薄い笑みを貼付けた少年に一寸法師は懇願した




少年が今朝奇怪な水音を聴き風呂場の戸を開けると
そこには昨夜排水し忘れた風呂水に浮かぶ一寸法師が溺れており

好奇心半分で助けて
今に至る












――――――――――――――
打つの疲れて来たから今日はこれで良いや(´・ω・)

漫画から小説にしたから何か文章変WW

好評だったら続き書こう






………………………………………読む人居るかな(´し`)


とゆうか主人公の名前すらまだ出てねぇしWW

風呂場のノスタルジー

僕は昔から
捨て猫を無視出来ないような子だった

飼育小屋のニワトリが死ねば泣き
濡れそぼった迷い犬が居れば出来るだけ傍に居てやった




虫なんかも同様

道路で干からびた蛙を素手で触って土に埋めて
風呂場で溺れているハエを掬って外に出した



過剰な振る舞いだと思うだろうが
その頃は好奇心も含まれていた




「死」を
分かって居なかった





家が田舎だったのもあり
風呂場には色々と出没した

蜘蛛
蛞蝓
養蜂場が近くにあったので蜂なんかも出た


風呂掃除しようものなら
毎回虫が浴槽にへばり付いて居た
それを見る度、都会ではまずありえないだろうと苦笑する





僕はその虫達を
いつも窓の向こうに逃がして居た














「酷い人よ いくら元カノだからって普通家に泊まりますか!?」

12年気付か無かったあなたも普通じゃないですよ

「履歴もその人ばかり…」

…見たんですか携帯
限りなく捨てられるフラグ立ちますよ
「もう…私に愛は感じて居ないのでしょうか…」

あなたも既婚者の癖してその寄せ上げはないでしょう


「…田口さん!?」

「はい!」

「ワタクシの話聴いてらっしゃいました?」

内心半眼で聴き流して居た愚痴…離婚相談でいきなり名前を呼ばれビクリと肩を振るわせる

「失礼致しました…このような美しい人以上の相手など居るのでしょうか?」


「まぁお世辞がお上手」


…お世辞だよ



田口和則

公務員と言えば聞こえは良いが職業安定場に勤めるしがないサラリーマン

パートを探す30代女性が愚痴…離婚相談を訊いてもいないのにべらべらと喋りだしてかれこれ30分


「だからワタクシも自立しようと思いまして…あの人も今日誘ったのですが」

「旦那さんのお仕事は何を…?」
いかにも聴いて居ます風な質問をする

「お恥ずかしながら12歳年下でして…まだ未成年なんですの」

と言う事は31か30?
ほぼ指輪の付けられている手を見れば利用されて居る事が容易に想像出来た

にしてもこれで30か…老けてるな
「旦那さんも一時期の気の迷いでしょう スリル欲しさにと言う理由が大半の理由らしいですから
この時代では働く女性に魅力を感じる方は大勢居ます
あなたの行動は正しいです」


信憑性の無いうろ覚えの知識でまくし上げ無理矢理仕事の話へと繋げた


「ではまずこちらの…」



















ガチャッ



キィ





……バタン






ネクタイを乱暴に緩め上着を無造作にソファーにかける

そのままシャツも脱ぐと
風呂場の扉を開けた





小さな小さなコバエ

名前も知らない
良く生ゴミに蔓延っている奴



浴槽にへばり付いていた















思い返せば

僕が助けた虫達は

もう既に



死んでいたのかもしれない


















「きったね」






舌打ち混じりにシャワーの冷水を浴槽に打ち付けた








続きを読む

無知



※あくまで小説です
実在の人物・団体・事件などには関係ありません
(一回書いてみたかった←)


――――――――――――――


「今日壇上にあがった人格好よかったね」


「あぁ今朝の全校朝礼の時の?」


「あの…背ぇ高くて細い…」


「北川先輩?」


「そぅ!!その人!!マジ格好いい」


「でもあの人彼女居るよ」


「そうなの!?」


「え!!結構前の話だよ!!ほら二組の前田さん」


「え あの人?わぁ―お似合いだね 美男美女カップル」


「でも前田さんの元カレぶっさいくだったよねぇ」


「え 誰?」


「卒業した有馬先輩!」


「…誰それ」


「えぇ〜!?生徒会で秘書やってたじゃん!!ほら!弓道部のハゲ!!」


「え!!あの人と前田さん付き合ってたの!!」


「…あんた何も知らないんだね」















その人は
最初不思議そうに
次第に得意そうに
最後には呆れたように私を見てため息を吐いた





私は

私を「無知」と嘲ったその人が
陰で悪口を言われてるのを知っている


「あいつの元カレ、私の彼氏なのにまだ会ってるんだよ」

「マジ空気読まない」

「頭悪いくせに」

「男と話す時マジぶりっ子だからね」

「この前の見た?男の後ろにピッタリくっついてさぁ…」


















「…あんた何も知らないんだね」








私を「無知」と笑ったあなたは


私より「無知」なのだ










自分は無知ではないと


あなたははっきり言えますか?



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己との戦い 〜体操服に弁当のシミ〜

最初は助走
みんな同じくらいの速さで走る
目標地点でも時間が余るくらい余裕がある


そこからまた元の位置へ走る
太陽の傾きのように徐々に速くなる音楽に体を慣らしていく

そしてある程度速くなると
折り返し地点での余裕は無くなる
回れ右のように規則的に左足がクルリと回る



そして
もう見飽きた線を踏むのを確認するとまた元の位置へ
延々と続く動作
徐々に速くなる動悸



空気が出入りし過ぎて潤いを失った喉は燃えるよいに熱く
足は静かな悲鳴をあげる


もう良いだろう
と思いはするが無言で同じ動作をする仲間はまだ余裕に見えなくもない


まだだ


それは自分の心の声か周りの威圧か


まだだ まだやれる






ついに限界が来た

肺は中毒のように酸素を貪り
足は自分の意思に反して遅れてゆく
景色が歪み空気がよどみ
ついに指定の期間に指定の位置に辿り着けなかった



規則的な流れから離れ
一つだけ感性の法則に従う



自重していた汗がここぞとばかりに溢れ出し足には加圧機にかけられたような痛み
座ろうにも上手く行かず倒れ混む



あぁ終わった


ぼんやりと考えながら瞼を閉じ呼吸が整うまでじっと待つ
床の温度が心地好く体を冷やす




あぁ終わった



喜びが私を包み込んだ














どうも好きになれないんですよね


20bシャトルラン


昨日のそれが人生最後だと思うと清々します


何が辛いって後遺症と言う名の筋肉痛

朝起きて鉛かなんか入ったんじゃないかと思う体を引きずり朝食の納豆を貪りました



あの音階が聴こえるだけで寒気がする
もう二度としなくていいんだ

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