ホットカーペットの上に長座布団を敷いて、人間がその上に腹ばいに寝そべる。自堕落な格好でポケモン雑誌をチェックしている人間の背中にブースターが乗っかり、腰の辺りで丸まった。
 ホットカーペットの上でリオルに毛繕いしてもらっていたロコンが、てててと可愛らしい足音を立ててブースターの顔を覗く。
 顔だけ上げたブースターがロコンの顔を舐める。目を細めたロコンがきゅーう、きゅーうと甘えた鳴き声を上げながら人間の背中に乗ると、ブースターはロコンの毛繕いをし始めた。順番待ちするかのようにリオルも背中に乗っかる。
「ぬくいけどさすがに重い……」
 人間の呟きにリオルは首を傾げ、ロコンは気付かず、ブースターは無視して丁寧に毛繕いを続けた。