お題小説五つ目です。
今回はフォルのおはなし。
一応ノアールも出てきます。
ちらちらノアールの過去が垣間見えるかもしれませんが…
基本、本編設定のフォルはこんな感じの思考の子。
いつかこの二人の出会いももっと詳しく書きたいところ。
ともあれ追記からお話ですー!
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主に創作について語ります。 バトンをやったり、 親馬鹿トークを繰り広げたりします。 苦手な方は、どうぞ戻ってやってくださいませ! (私のサイト「Pure Rain Drop」) → http://id35.fm-p.jp/198/guardian727/
お題小説五つ目です。
今回はフォルのおはなし。
一応ノアールも出てきます。
ちらちらノアールの過去が垣間見えるかもしれませんが…
基本、本編設定のフォルはこんな感じの思考の子。
いつかこの二人の出会いももっと詳しく書きたいところ。
ともあれ追記からお話ですー!
Side フォル
人間なんて愚かなものだ。
心なんて持っているから悲しむ。
悲しいという思いは、
苦しいという思いは、
切ないという思いは……
人間を、弱くするから。
無論、それが僕を強くするのだから問題はないんだけどね。
***
月光の下、僕は空を見上げる。
森の中を吹く風はまだ冷たい。
こう言う空気の中では思い出すんだ。
僕が"両親"と共に暮らしていた頃のことを。
そして、僕が唯一"腹心の部下"と思える彼に出会ったあの頃を。
天界は平和で、暖かく、穏やかな気候だった。
それがまさに天使族の呑気さを表しているようで、
僕はそれを嫌悪していて……
悪魔の魔術を使い、堕天使となって、人間界に降りてきた。
一人で生きる覚悟はしていたけれど、
それでは自分の目標を達成するのに苦労しそうだったから、
―― 僕は"協力者"を探した。
そして出会ったのが黒の髪に黒の瞳の"彼"だった。
『くだらないって思わない?この世界が』
『は……?』
初めは、彼も僕を警戒した。
珍しい亜麻色の髪にサファイアの瞳の人間。
警戒心に満ちた黒の瞳が僕を睨んだ。
彼の心の声が聞こえていたから僕は声をかけたんだ。
彼も僕と"同じ"だったから、きっと僕の想いをわかってくれると。
『僕は"君"と同じだよ。
僕も、親に殺されそうになって逃げてきたんだ。
くだらないこの世界を、僕は壊してしまいたい。
君も、同じだろう?』
彼……後に僕が"ノアール"と呼ぶようになった青年は、
僕をまっすぐに見つめていたけれど……
やがて、僕の手を取り微笑んだ。
―― 貴方にならばついていける、と。
彼は僕に忠実に仕える部下になった。
僕の命令にはなんでも従い、どんなこともしてくれた。
表情は乏しい奴だったけれど、それくらいでちょうどいい。
そして、僕が生み出した操り人形たち……
僕は、彼らを率いてこの世界を壊す……
そのために、自分は心を捨てた。
親に殺されそうになったあの時に、僕もノアールも心を捨てたんだ。
***
「主。此方にいらしたのですか」
声をかけられて、漸くハッとした。
それは僕の忠臣、ノアールの声。
振り返るとそこに立っている黒スーツの男性。
僕は微笑んで、彼の名を呼ぶ。
「ノアール。迎えに来てくれたの?」
「えぇ……お姿が見えないので」
「ごめんね。少し散歩してたんだ。
何か、特別なことでも起きた?」
僕の問いかけに、ノアールは小さく頷く。
此処に来る前に小さな操り人形たちに仕事の指示を出したから、その報告かな?
僕は微笑みながら、彼の隣を歩く。
これから先も、僕らの目的は変わらない。
いつか、必ずこの世界に復讐してみせる……
心などとうに捨ててしまったんだよ ― こころにさよなら ―
(その原因になったものが何であったかは関係ない
今のこの結果に僕もノアールもきっと満足しているから)
性 別 | 女性 |
年 齢 | 29 |
誕生日 | 7月27日 |
地 域 | 静岡県 |
系 統 | おとなしめ系 |
職 業 | サービス |
血液型 | AB型 |