フォル東です。
星蘭がある事故?故にテンション破綻しているため、フォルまで暴走しております…
とりあえずすみませんでした…!
*attention*
・フォル東 ss(BL注意)
・フォルは嫉妬深い&独占欲の塊
・そういえばある意味対照的だなこの二人、と思った結果
・相変わらずの妄想クオリティ
・フォル、あんたは少し黙ってなさい(ぇ)
・とにかくナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上が大丈夫なかたは追記からどうぞー!
―― この光景にも大分慣れたものだな……
東条はふっと視線を横にずらして、そう思った。
その視線の先にいるのは亜麻色の髪の堕天使。
目が合うとにこり、と笑みを向けられる。
「どうかした?異国の騎士様?」
「否……フォル殿がこの部屋に居るのも見慣れたな、と」
東条が思っていたことを素直に口に出すとフォルは少し意外そうな顔をした。
しかしすぐに笑みを浮かべる。
「そうだね……君が国に帰る前には必ずこの部屋に来ることにしてるから」
そう、東条は元々この国の騎士ではない。
フォルは彼がこの国に来るようになった詳しい経緯を知らないがそれを気にしている様子はない。
元々、そう言うことを気にする性格ではなかったか、と東条は小さく笑った。
すると、座っていたベッドから降りてフォルは微笑んだ。
―― 暫く会えなくなる前に君が僕のものだっていう“印”つけるためにね?
そう言うが早いか、フォルは東条の真後ろに立っていて。
「……相変わらず、早いな」
「空間移動術は僕の十八番だからね?
そんなことを言いつつ、すっと東条の首筋に指を這わせつつ、囁く。
「お仕事、終わった?」
「……っまだ、終わっておらぬ……」
「ふーん……でも僕、待ちくたびれちゃったよ」
そんなことを言って、フォルは微笑む。
まるで子供の我儘のよう。
そしてフォルは東条の体をひょいと抱き上げる。
無論、慌てるのは東条で。
「ま、待たぬか……っ」
「やだ。待ちくたびれたって言ったでしょ?
それに、移動だって楽じゃないんだからちゃんと休まなきゃ駄目だよ?」
問答無用でベッドに放られる。
休ませるつもりがないのはそなたであろう、といってやりたいが、
いったところで無駄なことは東条もよくわかっている。
フォルがベッドに乗るとスプリングが軽く音をたてた。
猫のように目を細め、フォルは言う。
「異国の騎士様の国は遠すぎて、そう簡単には会いに行けないからね……
ついていくわけにも、いかないし」
そういいつつ、彼は器用に東条の服のボタンを外していく。
東条は軽くもがいてそれを“拒んだ”。
「まだ、支度も済んでおらぬの、だが……」
「朝でも間に合うでしょ?」
―― 大丈夫だよ、手加減するから。
「そ、そういう問題ではなかろう……っ」
彼の言葉に顔を真っ赤にして東条は抗議する。
しかしフォルは意地悪く笑って、いった。
「そういう問題、でしょ?
要は気分の問題だと僕は思うけど。
前もいったよね?禁欲的すぎるのはよくないよ、って。
どうしても気分乗らない、っていうなら……その気に、さしてあげる」
くす、と笑うとフォルはそっと東条の内腿を撫でる。
彼を“その気”にさせようと煽るかのように。
「あ、ぁ、やめ……っ」
甘い声を漏らし、小さく体を震わせる東条。
今まで……基、フォルと出会うまで、こうして体を重ねる前までは、
言いつけを守り、清廉潔白に生きてきた彼。
だからなのか、こうして彼に乱されるのにはいつになっても慣れなくて……
防音はしっかりしている城ではあるが下手に声をあげれば近くの部屋の人間に聞こえる。
だから、極力声をあげまいとするのに……
彼が必死に声を抑えようとすればするほど、フォルはその反応を見て彼の体を弄ぶのだ。
甘く、激しく翻弄される。
それが過ちだとわかっているから、言葉では拒む。
“駄目だ”と。“嫌だ”と。
フォルはそんな彼を見て、ふっと息を吐いた。
「相変わらず、君は頑固と言うかなんと言うか。
やめて、を言わなくなったら上出来かな……
まぁ、形式上に拒むところも可愛いんだけど」
小さく笑うとフォルは彼の首筋に噛み付くようなキスをする。
東条が小さく声をあげてもお構いなしに愛撫を続け、微笑んで、彼はいった。
「国に帰っても、僕のことを忘れないように……
僕の存在を、君に刻み込んであげるから」
そんなことをいいながら幾つも幾つも胸元に、首筋に咲かす、紅の花。
「フォル、殿……っ、普段の、服では誤魔化せぬ……からっ」
東条は途切れ途切れにそう伝える。
そう、皇御国での東条の私服は和服。
常に“制服”を身に付けているわけではない。
和服ではいくらきっちりと着たとしても、首筋に散らされた痕は誤魔化せない。
それは、フォルも理解しているはずで。
フォルはそう言われて漸く気づいたようだが、もう今更だと思ったか、小さく笑っただけ。
「そっか……それは、申し訳ないことしちゃったな。
でも、今さら消すことはできないし……お詫びに、何をすればいい?」
悪戯に笑う、蒼い瞳の堕天使。
こんな笑い方をする彼に、何か言おうものならば余計に酷いことになるだろう。
「な、何もせずともよい、から……」
「ふーん、そう?残念」
さして残念でもなさそうにフォルはいう。
小さく息をはく東条にぐっと顔を近づけて、彼はいった。
「でも、抑制力にはなるでしょ?
これだけ刻んでおけば、手を出す阿呆はいないよね?」
指先で自分が刻んだ所有痕をなぞりつつ、フォルは笑う。
「とにかく……余所見は、許さない。
浮気も許さないから、そのつもりでいてよ?」
くす、と笑ってフォルは東条に体を密着させ、彼の耳を甘噛みする。
そのまま、耳元で囁いた。
「知ってると思うけど、僕はすごく嫉妬深いんだからね……?」
普段の声より幾分低く囁く彼。
力が籠る彼の腕。
東条は小さく頷くことしか出来なくて……
「わかって、おる……」
そう誓わなければ、彼の手は緩まないと東条も理解していた。
その言葉を聞いて満足そうに微笑むと、フォルはそっと東条の髪をすいた。
「いい子……じゃあ、この痕が消える頃には、またちゃんと帰ってきてね……?」
堕天使はそう言ってもうひとつ、鮮やかな痕を東条の白い肌に刻んで、微笑んで見せた。
―― ある種、対照的な ――
(快楽的な僕と禁欲的な彼と)