アクロとアドリアーノさんのお話です。
こういうネタ好きです(^q^)
もっとこの二人の関係どうにかしたい、浮かばない←おい
*attention*
アクロとアドリアーノさんのお話です
ほのぼのなお話です
ちょろっとシリアス?
アクロは光に弱いのです
アドリアーノさんはアクロに遊ばれつつもやれやれと思ってくれてたら嬉しいなと
そしてアドリアーノさんはアルト声、ということで。
たまにアクロがセクハラ発言
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
静かな、夜の騎士の棟の一室……
そこにはいった長いプラチナブロンドの少年はふぅと息を吐き出しながら、ベッドに転がった。
「はぁ……やっぱりこれくらいの光の方が落ち着くな」
そう呟いたアクロはごしごしと目を擦る。
そんな彼を見て眉を寄せたアドリアーノは彼の手を掴んで、止めた。
「擦るなよ、目が腫れるぞ」
やれやれ、と溜息を吐き出すアドリアーノ。
アクロは彼の言葉に唇を尖らせながら、手を止めた。
そして息を吐き出しながら、言う。
「ちょっと室内の明かりが強いんだよな……目が痛い」
そういいながら、アクロはぐいぐいと目を押した。
彼は光に弱い。
基本的には太陽光が一番駄目で、室内灯ならば幾分マシなはずなのだが……
先天的に光に弱い彼にとっては、普通の人間なら普通だと感じる光でも強いと感じるらしい。
アドリアーノもそれは理解しているようだった。
それ故、外に出て一緒に夕食をとってから部屋に戻る時に目を射られてふらふらしているアクロをサポートしてやったのは彼だ。
「もう少し光が落ち着いてから外に出るようにするか。
夕食の時間も少し遅くすれば、もう少し光も弱くなっているだろ」
アドリアーノがそういうと、アクロは目を細めて頷く。
それもそうだな、といいながら息を吐き出しながらアクロがいうと、アドリアーノもそんな彼の隣に腰かけた。
アクロは彼の方を見て微笑む。
そして、ふと何かを思いついたような顔をしながら、呟くような声で言った。
「アドリアーノってさ」
「んー?」
不意に名を呼ばれてアドリアーノは少し驚いたように視線をアクロの方へ向けた。
何だよ、と首を傾げる彼を見て目を細めながら、アクロはいった。
「アドリアーノは、案外声高いよな」
そういって、にっと笑うアクロ。
唐突過ぎる彼の発言にアドリアーノはやや困惑したように瞬きをする。
それからふっと息を吐き出して、呟くように言った。
「……いきなり何言い出すかと思ったら」
アクロの唐突な言動はいつもの事か。
そう思いながらアドリアーノが小さく息を吐き出すと、アクロはくくっと笑った。
そして、悪戯でも思いついたような顔をしながら、言う。
「普段から割と声高いなぁ、ってさ。
そりゃ、夜はもっと……んぐっ」
あらぬことを言いかけたアクロの口を、アドリアーノは慌てて塞ぐ。
そしてやや上ずった声で反抗した。
「馬鹿なこと言うと本気で切るぞ?!」
彼が言わんとしたことの予想は、つく。
"夜はもっと声が高いけどな"なんて……
小恥ずかしいことをそうやすやすと口に出さないでほしいものだ。
そう思いながらアドリアーノは溜息を吐き出す。
初めて会ったときは、もっとおとなしいタイプかとおもっていた。
こんな言動をするとも、まして……自分を押し倒してくるようなタイプとも思っていなかった。
華奢でおとなしく、冷静な少年。
そんな印象は、親しくなればなるほど、覆っていったように思う。
……もっとも。
その変化を、アドリアーノ自身、嫌ったりしているわけではないのだけれど。
アクロが静かになると、アドリアーノは彼の口から手を離した。
すると彼はふっと笑いながら、首を傾げて、言う。
「……物騒なヤツ。
俺は、事実しか言ってないし、何より夜だったら俺の方が強いんだからな、覚悟しとけよ」
そういいながらアドリアーノの腰を一度撫でて、彼は体を起こす。
アドリアーノはやや恨めしげな視線を彼に向けて息を吐きつつ、言った。
「……はぁ。んで、何でいきなりそんなことを?」
あまりに唐突な発言だったし、彼は何やら思案するような顔をしてからそんなことを言った。
だから、何か思うところがあってこんなバカみたいな発言をしたのだと思って、とアドリアーノは言う。
それを聞いてアクロは小さく笑いながら、言った。
「いや、普段お前が何かと俺の世話焼いてくれるからさ。
頼もしいし……一応お前の方が年上だしな、って思ったとこで違和感でさ」
「何が違和感だよ、何が」
ある程度、想像はついた。
見た目というか、雰囲気の頼もしさに声が伴わない、といいたいのだろう。
確かに、アドリアーノの声は青年の声にしては、高い。
女性のような甲高さはないものの、男性のような図太さもなく……
少年の頃の声を、ずっと維持しているような声だった。
アクロはそれが言いたいのだろう。
アドリアーノがそういいながらじとりとした視線を向けると、彼は笑う。
そして、彼の問いに答えた。
「違和感?声。あと……」
そこで言葉を切ったアクロはえいっとアドリアーノをベッドの上に押し倒した。
アクロの顔と、天井が目に映る。
今まで何度もこんな体勢に持ち込まれたアドリアーノは驚きに固まる。
「うわっ?!」
何をするんだよ、というより先、アクロはアドリアーノのマントと上着を取り去った。
そして、彼の下の服を引っ張りながら、言う。
「この、下の服だな」
そういって笑うアクロ。
アドリアーノは彼の行動と言動に暫し驚いて固まっていたが、やがてかぁっと顔を赤く染めて、彼の手をはたいた。
「っ……何すんだよ、いきなり……っ」
アドリアーノはそういって体を起こそうとするが、アクロは調子に乗ったように彼をベッドに磔にする。
そして彼の服を引っ張りながら、いった。
「下の服だって。これが女っぽいんだよ」
これだけ見たら女性にも見えるな、といってアクロは笑みを浮かべる。
アドリアーノは暫し顔を顰めていたが、やがて仕返しするように言った。
「……こんな髪してるアクロにいわれたくねぇよ」
そういいながら、彼は流れてきたアクロの髪を自由な方の手で弄った。
柔らかい、プラチナブロンドの髪。
それを指先で漉けば、アクロは目を細めて笑った。
「これは昔から伸ばしてるんだよ。
後ろはともかく、前髪長けりゃこの目も隠れるだろ」
そういって、アクロは曖昧に笑った。
雰囲気が暗くなりそうになるとこうして誤魔化すのは、アクロの癖だ。
アドリアーノはそれがわかっているために、少し目を細めた。
「……嫌いか、その眼」
そう問いかけながら、アドリアーノはアクロの目元に手を伸ばす。
彼の行動はアクロにとっても少々予想外だったようで、少し驚いたような顔をしながら、瞬きをした。
そして、ふっと笑みをうかべて、言う。
「あんまり好きじゃなかったな。
この体質の象徴みたいなもんだし……でも今は割と気に入ってるかも」
「?何で?」
その返答は予想外だ、というようにアドリアーノは彼に問う。
すると彼はアドリアーノの顔に手を添えながら、言った。
「アドリアーノの髪や瞳の色に近いから。
……お前の色の方が綺麗だけどな」
そういってに、と笑うとアクロは体を起こした。
アドリアーノも彼に合わせて、体を起こす。
そして、少し流れていた彼の髪をそっと撫でつけた。
「……随分するするしてるんだな。
やっぱりお前の方がよっぽど女っぽいぞ」
「見た目の問題だろ?押し倒されたら啼くのは……」
「あー!またお前の上官に怒られるだろ!」
そう声を上げて、アドリアーノはアクロを黙らせる。
こうして少し照れたような反応を返す彼が何だか可愛らしくて、アクロは好きだった。
「はいはい、わかったよ、照れ屋なんだから」
「照れてねぇ!」
賑やかに反論するアドリアーノを見て笑いつつ、アクロは薄暗い明かりを落とす天井を見上げた。
明かりはいつも通りなのに、少し部屋が明るいと感じた。
―― 照らす、光 ――
(お前がこの部屋に来てくれるようになってから、此処は明るくなった。
なぁ、そのことをお前は分かってる?)
(馬鹿なことばっかり言う癖に、時々真剣になるから。
そういうところが狡いといっているんだ)