西さんとメイアンのお話です。
恋人に触れられるからこそ弱い、みたいなのいいですよね…
メイアンがいらないことしてる所為で弱点増え気味な西さん可愛いです(笑)
*attention*
西さんとメイアンのお話です(BL注意です)
本家Laurentia!設定のお話です
深夜テンションなお話です
甘めですほのぼのです
髪に触れられるだけでぞくぞくしちゃう西さん
メイアンはそんなつもりない、はず←
恋人に触れられる所為で弱点増えるって可愛いなって
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
いつも通りの、穏やかな休日。
カーテンの隙間から降り注ぐ朝日に黒髪の少年……西は目を覚ました。
「う……」
光に弱い色素の薄い目を光で射られて、西は小さく呻く。
ごし、と目をこすると同時に、隣で寝ていた金髪の男……メイアンが小さく動いた。
うぅん、と小さく声を漏らすメイアン。
もぞりと体を動かした彼はゆるゆると目を開けた。
「んんぅ……西……?」
「起きろよメイアン……朝だ。今日、出掛けるだろ……」
西はそういいながらベッドの上に体を起こして、ぐっと伸びをする。
そして小さく息を吐き出しながら、メイアンの頬をつついて、いった。
「ほら、起きろって」
「んぅう、そうねぇ、起きないと……」
メイアンはそういいながら欠伸をしてベッドの上に体を起こした。
くぁ、と欠伸をした彼は西の方を見てふわりと微笑んだ。
「おはよ、西」
そういって微笑むメイアン。
西はそれに"おはよ"と返しつつ、ベッドから降りて、もう一度伸びをした。
そしてふぅ、と息を吐き出しながら、いう。
「ほら、さっさと起きて準備しろよ、出掛けんだろ」
そういいながら西は部屋着を脱ぎすてて、着替えはじめる。
それを見て、メイアンも目を細めて、起き上がる。
そして近くに置いていた服に着替える。
「相変わらずお前の私服は女っぽいなぁ……」
西は着替えているメイアンの方を見て、そういった。
それを聞いて、メイアンは小さく笑う。
「むぅ、良いじゃないの。
私はこういう恰好が一番性にあっているのよ」
そういいながらメイアンは微笑んで、服のボタンを留めた。
西もやれやれ、という表情を浮かべつつ、服を着る。
「良し、とりあえずこれで出かける用意は出来たな……
あとは朝飯でも食って……」
「あ、ちょっと待って」
メイアンは西に声をかけた。
そんな彼の声に西はふり向く。
するとメイアンにちょいちょいと手招きをされた。
「はい此処に座って?」
メイアンがそういって叩くのは、ベッド。
西はそんな彼の言葉に不思議そうな顔をする。
「……?何だよ」
「髪、乱れてるわ」
メイアンはそういいながら、西を呼ぶ。
西は渋々といった様子で彼の方へ歩み寄った。
メイアンは西をベッドに座らせて、自分は立膝になる。
少し位置を高くしつつメイアンは西の髪に触れた。
「寝癖つきにくそうな髪なのにねぇ……」
珍しいわね、といいながらメイアンは彼の髪を指先で漉いていく。
西はそんな彼の行動に少し息を詰めていた。
「っ……」
目を伏せる西。
彼の頬は微かに赤くなっていた。
と、言うのも……
自分の髪を漉いていく、メイアンの手。
その柔らかい指先に少し体が強張る。
くすぐったい、ような。
否、それよりも……もっと、強い感覚のような……
指先が髪を撫でている。
それだけなのに何故か背がぞくりとする。
可笑しいな、と西は思った。
メイアン以外の人間……たとえば遊佐とか、伊佐次とか……そんな人たちに撫でられた時にはどうってことなかった。
というか、いちいちそれで体をびくつかせていたら、変だろう。
なのに、今はこの状態だ。
恋人であるメイアンに撫でられているという、それだけで……
暫くは"なかなか直らないわねぇ"などといいながら西の髪を漉いていたメイアンだったが、彼の様子がおかしいのに気づいたのだろう。
あれ?という顔をしつつ、彼に声をかけた。
「西?」
どうかした?
そう問いかけるメイアン。
彼の手が止まったことに少しほっとしつつ、西はメイアンの方を振り向く。
そして小さく息を吐き出しながら、いった。
「それ……やめろ」
「へ?」
それ、の意味が分からなくてメイアンはきょとんとする。
西はそんな彼を恨めしげに見つめつつ、いった。
「櫛、使えよ……ないわけじゃ、ないんだから」
ぼそり、と呟くようにそういう西。
それを聞いてメイアンは一層きょとんとした顔をした。
西はそんな彼を見つめた後、ぷいとそっぽを向いた。
「……っ、手でやるの、やめろっての」
吐き捨てるようにそういって、西は前を向きなおす。
メイアンはそんな彼を見て幾度か瞬きをしてから、眉を下げた。
「……嫌なの?」
少し悲しげな声でそう問いかけるメイアン。
その声を聞いて西はうっとなる。
それから深々と息を吐き出して、いった。
「そうじゃ、ねぇけど……っ
変な感じになるから、やめてくれっての!」
「変な……?あぁ、なるほど」
メイアンも彼の言葉の意味を理解したらしい。
それならばやめてくれるだろう……
西はそう思ったのだが。
「っ、ぅ……」
油断していた所為で小さく声が漏れた。
メイアンはそれを見てくすくすと笑う。
「可愛いわねぇ……」
そういいながら目を細めるメイアン。
西はそんな彼の言葉に恨みがまし気な視線を彼の方へ向けた。
メイアンはそんな彼の顔を見てくすり、と笑う。
「そんな顔しないの。
ほら、ちゃんと前を向かないと髪を整えられないわ?」
メイアンはそういいながら西の髪を撫でる。
その手つきは優しく、甘く……
やはり背をぞくぞくとした感触が駆け抜ける。
「っひ、ぁ……」
不意に、メイアンの手が西の耳を撫でた。
おそらく偶然だろうが、それにしても必死に声を堪えていたところで耳に触れられれば耐えられない。
びくっと体を跳ねさせた彼はメイアンを睨みつけた。
しかしメイアンはにこにこするばかりで、反省した様子はない。
まったくこいつは……
そう言いたげな顔をして、西は溜息を吐き出す。
メイアンはそれを聞いて微笑みながら、軽く彼の頭を撫でた。
「良いじゃないの、西が可愛いから悪いのよ?」
そんなとんでもない責任転嫁をしてのけるメイアン。
西は彼の言葉にはぁ、と溜息を吐き出した。
「……もう、今日でかけんのなしだ」
そういい放つ西。
それを聞いてメイアンは驚いた顔をして、首を傾げた。
「え、どうして?
前から楽しみにしていたじゃないの」
そういったメイアンは露骨にがっかりした表情だ。
彼はややしょぼんとした表情で、西の顔を覗き込んで、問いかける。
「……怒った?」
私が意地悪するから怒った?
そう問いかけてくるメイアン。
西は彼の言葉に暫し視線を揺らしていたが、やがて小さく溜息を吐き出した。
「……怒っては、ねぇけど……あぁ、もう」
そういって彼は溜息を吐き出す。
苛立ちとは少し違う……焦れたような溜息を。
そしてメイアンの方を見上げた。
少し熱っぽい視線。
それを受けてメイアンはきょとんとしたように瞬きをする。
西はそんな彼を見つめながら、口を開いた。
―― 責任、とれよ。
やや掠れた声でそういう西。
メイアンはそれを聞いて瞬きをした。
火照る体。
それはどう考えても、メイアンの所為だ。
駄目だといっているのにずっとその気持ち良い手で撫でつけ続けるから……
西はぽつりぽつりとそういう。
メイアンはそれを聞いて瞬きをした。
それから、ふわりと笑う。
「うふふ……可愛いこと言うのね?」
わかったわ。
メイアンがそういったのが聞こえると同時に、柔らかいベッドに押し倒された。
せっかく彼が整えてくれた髪がまたぐちゃぐちゃになる。
「お出かけ、出来ないくらい激しくしちゃってもいいの?」
そう問いかけるメイアン。
その声に西はさぁっと頬を赤く染める。
そして"馬鹿"と掠れた声で呟いた。
メイアンは彼を見て目を細める。
そしてするりと西の頬を撫でながら、言った。
「そう?
その割に西……こんなえっちぃ顔してるけど」
そういいながらメイアンは西の耳に唇を寄せた。
そして軽く彼の耳を噛む。
びくり、と彼の体が強張った。
「んんっ、ぁ……」
体を強張らせる西。
メイアンはそれを聞いてくすりと小さく笑った。
「ふふ、西は弱いの腰だけだと思ったんだけどなぁ……
いつの間に耳も駄目になったのかしら?」
そういいながらメイアンは西の耳に舌を這わせる。
くちゅ、ぴちゃ、と濡れた音が直接頭に響いてきて、たまったものではない。
「っい、ぁ……ぁあっ、ん……!」
甘い嬌声を上げながらびくんっと体を跳ねさせる西。
メイアンはそれを聞いて、緑の瞳を細めながら、言った。
「うふふ……耳も、イイのねぇ……」
―― 思う存分、可愛がってあげる。
そんなメイアンの声。
それにさえも興奮してしまう自分を感じながら、西は甘く息を吐き出したのだった。
―― 増える弱点 ――
(触れられる肌。
すべてに甘く、弱く、酔ってしまって…)
(お前に触れられるからこそ、感じてしまう。
そのことにお前は気づいているのだろうか…)