西さんとメイアンのお話です。
お泊りネタ?なお話で…
でもなんだかんだメイアンはいつも西さんと一緒にいる気がします(笑)
*attention*
西さんとメイアンのお話です
本家Laurentia!(学パロ)設定でのお話です
ほのぼのなお話です
途中やや深夜テンションに流れかけます(笑)
余裕綽々なメイアンにちょっと悔しい西さん←
寝てる相手にこういう行動とるのって萌えませんか(おい)
メイアンは色々狡いと思うのです
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
「こうやって一緒に寝るのにも慣れてきたわよねぇ……」
いつも通りに西の自室に行き、ベッドに横になりながら、唐突にそう呟くメイアン。
枕を叩いて形を整えていた西は怪訝そうな顔をして彼の方を見た。
「いきなりどうしたんだよ」
「ん?いやね、だいぶ慣れてきたなぁと思って」
そういってメイアンは笑う。
慣れるも何も、という顔をしながら、西は言った。
「ずっと此処で寝てるからな」
来てる間は、と西は言う。
彼の言う通り、メイアンが此処に……西の家に泊まると、必ず西と一緒に寝ていた。
大きなベッド。
そこには大人が二人で寝ても何ら問題はない。
西は背が高いが、そこまでがたいが良いわけではないし、メイアンは女性的といえるほどに華奢だ。
何ら問題はない。
メイアンは"その通りなんだけど"といって笑いながら、いった。
「だって此処で寝るのがあたり前になっちゃってるもの。
西、初めて泊まった時は客用の布団が干してないから、なんていったけど……」
それを用意する様子なんてないじゃない?
メイアンはそういって微笑む。
西はその言葉に視線を彷徨わせた。
それは、と小さく呟くように言うがその言葉の先は続かない。
確かに、その通りだ。
初めてメイアンが泊まりに来た時には客用の布団を用意するとかいった。
けれど、彼が此処に泊まっていく回数が増え、殆ど日課のようになったころ……
こうして自分のベッドで一緒に寝ることもまた当たり前のようになっていた。
「だ、だって、メイアンがそのまま襲ってくる時もあるだろが……」
思いついた言い訳といえばその程度。
西は顔を赤く染める。
メイアンはそれを聞いて目を細めた。
「まるで人が野獣か何かのように言うわねぇ……
そんなにいつもいつも襲ったりしないわよ。
こうして何もしないで寝ることの方が多いじゃない?」
そういいながらメイアンはベッドに寝そべる。
いつもは一つに束ねられている長い金髪が白いシーツに散った。
「そ、それは、そうだけど……」
西はメイアンの言葉に目を伏せる。
メイアンは彼の表情を見て目を細めた。
彼のそういう表情を見たくてこうしているのだから、当然だろう。
西は暫し反撃の言葉を考えていた。
しかし、なかなか思いつかなかったのだろう。
むくれたような顔をして、いった。
「……別々で寝たいかよ」
拗ねたような言い方。
それはメイアンの予想と違っていたのか、メイアンは驚いたように目を丸くした。
それからふっと笑って、ベッドに座って枕を握りしめている西を見つめた。
そして、身体を起こしてそっと彼の頭を撫でる。
「そんなこと言ってないでしょ?
寧ろ、西に迷惑じゃないかと思ったのよ」
そういいながらメイアンは軽く西の頬にキスをした。
そしてふわりと微笑みながら、いう。
「邪魔ではない?私が此処で寝て」
そんなメイアンの言葉に西は金の瞳を瞬かせる。
それからぷい、と視線を逸らしながらぼそり、といった。
「……別に、邪魔なんて、今まで一度も、いったことないだろ」
馬鹿、といいながら西はベッドに体を倒す。
自分から顔をそむけているあたり、照れているのだろう。
そう思いながらメイアンはくすくすと笑って、布団に入った。
「西は、二人きりでいる時には甘えん坊よねぇ……」
何処となく素直というか、とメイアンは呟く。
西はそんな彼に背を向けたまま"煩い"と一言。
メイアンは彼の反応にはいはい、と笑いながら彼の肩に布団をかけた。
「大分暑くなってきたとは言え布団剥いでたら風邪ひくわよ?」
ちゃんと被ってなさい、といいながらメイアンはそっと西の頭を撫でる。
それでも西は無反応を貫き通す。
メイアンはそんな彼を見て小さく笑うと、"おやすみなさい"といって目を閉じた。
それから少しして。
西はもぞり、と動く。
背を向けていた恋人の方へ顔を向けて、彼は小さく息を吐き出した。
「……メイアン」
小さく、名を呼ぶ。
その声にメイアンは答えない。
すぅすぅと規則的な寝息だけが聞こえた。
「……寝てる、よな」
小さな声で問いかける。
それにも返事がないのを確認すると西は目を細める。
無防備に眠る、恋人。
長い睫毛が白い瞼に影を落としている。
色素の薄い肌、鮮やかな金髪。
薄く開いた唇から零れる寝息。
色っぽいというよりは可愛らしい、というか……
そんなことを言ったら彼はまた怒るのだろうけれど。
そっと、布団の中から腕を抜く。
そして、メイアンの顔に恐る恐る手をのばした。
いつも、彼は自分に触れる。
それこそためらいもなしに。
頬に、額に、髪に……そして体にも。
そこまで考えたところで赤面したが、今は彼も寝ているのだから、と自分に言い聞かせて西は手を伸ばした。
そっと、メイアンの頬に触れる。
暖かい、柔らかな頬。
もう二十歳を超えた男だというのに酷く柔らかく、まるで子供のようだ。
「ほんと、此奴は……」
男なんだろうか、という問いかけは途中で消える。
彼が男であることは誰より西がよく知っていた。
……もっとも、振る舞いやら口調やらは見事に女性のそれだけれど。
そう思いながら、シーツに流れている長い金髪を弄ぶ。
西の黒い短い髪とは違う、柔らかくて長い髪。
いつも後ろに束ねてしまっているだけだけれど、それこそ女性のように色々弄ることも出来るんだろうな、と思った。
する、と長い髪に指を通していくと……
不意に、その腕を掴まれた。
「っ!?」
声にならない声を上げて西は固まる。
無論、彼の腕を掴んだのはほかでもないメイアンで。
「まったく、もう」
呆れたような声と同時。
メイアンが目をあけた。
「知らん顔してようと思ったけど……無理だわ」
「な……起きて、たのか……」
掠れた声が漏れる。
メイアンはこくりと頷いて、するりと西の頬に手を滑らせる。
「西が拗ねてそっぽ向いちゃったから、私が寝てからならこっち向くかなぁって思って。
そうしたら貴方、人が寝てるのをいいことにぺたぺた触ってくるんだもの」
堪ったものじゃないわ、とメイアンは言う。
彼の言い方に西はかぁっと顔を赤くして、反論する。
「べ、別に、そういうつもりじゃ……!」
「そういうつもりなくたって、恋人にそんな風に触られたら誰だって困るのよ」
ほら、といいながらメイアンはするりと手を西の頬から首筋に滑らせる。
その手つきに西の身体はぴくんと強張った。
メイアンはそんな彼を見て目を細めつつ、笑う。
「ほら、ね?」
「ちが……それは、メイアンが……んっ」
反論を許さないというようにメイアンは彼の唇を塞ぐ。
甘いキスに、西は瞬きをする。
くちゅ、と濡れた音が響いて西は思わず体を震わせた。
「っは、ぁ……ん、ぁ……」
「ま、色っぽい吐息ですこと」
くす、と笑うメイアンの声。
それにさえも体が熱くなる。
「は……ぁ」
「そんな目で見ないでよ、襲いたくなっちゃうわ?」
今日はおとなしく寝るつもりだったのよ、といいながらメイアンは西の鼻先にキスを落とす。
その優しくて甘いキスも、好きだった。
「……っ、お前は、狡い……」
口を開けば出たのはそんな言葉。
それはメイアンにも予想外だったようで、彼は驚いたように瞬きをしている。
「狡いって何が?」
「……何もかも」
狡い、と西は呟く。
自分より男らしくもなんともない癖にこういう時にはすっかり"雄"の顔を見せるわ、寝てるフリをして油断させてくるわ……
あ、思い出してたら余計に腹が立ってきた、と西は思う。
「……もういいっ」
ぷいっと、再びそっぽを向いて西は布団にくるまる。
メイアンはまぁまぁ、と苦笑を漏らして、西の背を指先でなぞった。
「っひ……」
腰の辺りまでつ、と指を滑らされて思わずみっともない声が出る。
メイアンはそんな彼を見てくすくすと笑いながら、いった。
「私に背を向けるということはそういうリスクを負うということよ?」
どうする?
そう問いかけるメイアン。
西は小さく溜息を吐き出して、恨みがましげに彼を見た。
「……やっぱり、狡い」
そういいつつ西は体勢を変えた。
そんな彼を見て目を細めながら、メイアンは西を抱きしめる。
「ふふ……お休みなさい」
そういいながらメイアンはそっと西の頭を撫でる。
まるで子供をなだめるように。
あぁ、やっぱり彼は狡い。
そう思いつつも彼の手のやさしさと体の温もりには勝てなくて、西はそっと目を閉じたのだった。
―― That's not fair ――
(あまりに狡いじゃあないか。
いつだって余裕の表情見せてさ…)
(当然じゃないの、私の方が貴方より年上なのよ?
それに、貴方を上手に甘やかすには多少狡くないと駄目なことを知っているから…)