土日の販売の仕事をしている時の話‥
親子を接客することになった。
母親と息子さん…
息子さんは、15才くらいで身体障害者だった。
足が不自由で、両手に松葉づえをついていて、言葉もうまくしゃべれないようだった。
明らかに見た目で、身体障害者だと分かる方だった。
掃除機がほしいらしい…
初め、母親に話をしていると、途中で会話に息子が聞き取りにくい声で入ってきたりして、少し困ったなぁ‥と感じていた。
( ̄〜 ̄)ξ
(私の接客の邪魔しないで‥)
こんな事を思いながら、話を進めると、また、息子さんが話に入ってくる。
いったいどうしたのかと、よくよく息子さんの声を聞いてみると、
意外にも説明を理解し、掃除機の機能について突っ込みを入れてきた‥
しかもその突っ込みはかなりスルドイ!
w(°0°)w
意味を理解して、しゃべってきた事に、
そしてその内容のスルドさに、びっくりしながらも、動揺がバレないように、丁寧に答えてみた。
普通の人の質問と同じように‥
(邪険に扱ってすいませんでした。)
私は、いきなりの質問にもしっかり、正確に答えていった。
そして私は販売員。
売りたい商品があった。
いつもの流れで売りたい商品に流れてしまい、説明を続けていたら、母親の方が、
違う商品はどうなの?って私の誘導とは違う商品に気が逸れていった。
(さっき説明した商品を買ってくれ〜!)
心の叫びが顔に出てしまったか?身体障害者の息子さんが、明らかに私のピンチを見て、
「さっきの掃除機が良いよ〜」
って言い始めた。
(ウソ!?)
私の意図を理解して、それを助けてくれるかの行動。
確かに…この販売員は、僕が身体障害者だからといって、取り合わなかったり、無視したりしないで、
どちらかというと、
僕の話をしっかり聞いてくれる人だ…と感じているようだった。
そんな対応が嬉しかったのか、私の意図を理解し、応援してくれている‥
私は、とても申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
五体満足な私に対して、障害があり大変だろう息子さんが、私を気遣ってくれている‥
(T_T)
なんなんだこの気持ちは‥
やりきれない気持ちの中、私が買ってほしかった掃除機を、息子さんの後押しもあり購入してくれた。
勢いづいたのか、さらに電子レンジまでも買ってくれてしまった。
私はせめてと思い、出来る限り値段を下げてもらい、分かりやすく使い方を説明した。
そして車で来ていたので、車に商品を乗せる所までしっかり対応した。
(私に出来る事は全てしたつもりだ‥)
母親に挨拶した後、最後に息子さんに、
「ありがとうございました!」
m(__)m
と挨拶したら、車の助手席で顔を両手でかきながら喜んでいた。
(こちらこそ、本当にありがとう‥)
言葉ではなく、心で通じ合えた数少ない人だった‥
何だか涙が出てきたので、しばらく見送った駐車場にたたずみました。
惨敗です!
(T_T)/~