ヤマショー記5


〜1日目、夜〜

初めての飛行機の緊張で、マチは疲れていた。 

でも修学旅行の夜。そう簡単にゃあ眠れない。

2日目は京都、クラス全員で回るのだ・・・・だるいけど、それが終われば3日目は女子グループとの自由行動だ!


琵琶湖畔のホテルの509号室。
マチ、保坂、ハイ男、金城の4人以外、部屋には誰もいない。他の部屋はリア充どもが集まって消灯時間までバカ騒ぎをするのだろうが、この4人はそういうのとは無縁なのだ。


こういう時テンションの高いハイ男(こと、萬木)は一人で喋っていた。

「いい加減寝ろよ!」とキレる金城。

保坂は、シャワーを浴びている。順番が最後だったのだ。


マチは、布団の中で考え事をしていた。

少し前から、クラスに気になる女の子がいる。修学旅行中に、何か起こるのではないかと、淡い期待をしているのだった。あのへそ曲がりでひねくれている性格のマチも、そういう年頃なのだ。

金城の働きかけ(マチ達の脅し?)のおかげで、その女子のいる美沙季グループと3日目の京都自由行動をすることが決まっている。
※ヤマショー記3参照。美沙季は金城遼太郎の彼女。

マチはその日が楽しみで、ドキドキしていた。



日付が変わる頃には、4人は眠りについていた。何だかんだ、修学旅行の初日の移動は疲れるから。





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