学パロの大佐殿とライシスの話です。
彼は余計なことしかしないので…
とりあえず大佐殿すみません(^q^)←
*attention*
大佐殿とライシスのお話です(BL注意)
本家Laurentia!設定でのお話です
深夜テンションなお話です
大佐殿に手を出すライシス
頭が回る彼は余計なことしかしません
優しくてこういうのに引っ掛かっちゃう大佐殿ならかわいい
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKというかたは追記からどうぞ!
静かになり始めた、放課後の校舎。
その校門の辺りで隻眼の少年……シュタウフェンベルクは一人、たたずんでいた。
時折時計を見上げては小さく溜め息を吐き出して、視線を校舎の方へ向ける。
「兄さんたち遅いな……」
そう呟いて彼はふぅ、と息を吐き出した。
そして一度空を見上げる。
彼は、兄が来るのを待っていた。
今日は、"用事"もない。
久しぶりに兄たちと帰れるか、と思って此処で彼らが来るのを待っているのだ。
シュタウフェンベルクが一人で帰ってまた何か厄介事に巻き込まれたら大変だからと、
一緒に帰れる時には兄たちが一緒に帰るようにしているのだった。
と、そのとき。
「こんにちは」
不意に聞こえた、聞きなれない声。
それに驚いてシュタウフェンベルクは顔をあげる。
彼の眼前には、長いピンクの髪の男子生徒がたっていた。
シュタウフェンベルクは彼をみて怪訝そうな顔をする。
みたことのない生徒だ。
制服をみるに、今日交流授業があったイリュジア学園の生徒だと思うが……
「?何だ……」
「すみません、いきなり。
でも、少し手伝っていただきたいことがあって」
すまなそうに眉を下げて、その少年はいった。
シュタウフェンベルクが首をかしげると、彼は倉庫の方を指差す。
「委員会の仕事で、倉庫にある器具を取りに行きたいのですが、この通りの低身長なので、届かないのですよ」
そういう彼は、そこまで背が低いという訳ではないが、長身のシュタウフェンベルクからしたら低い部類、だろう。
そんな彼では届かないようなところにものがおかれているということはありうる。
「なるほど……」
「困り果てていたら背が高い貴方が見えたので。
貴方なら、届くと思うんです」
お願いできませんか?
そう問いかける、ピンクの髪の少年。
それを聞いて、シュタウフェンベルクは小さく頷いた。
「私で良ければ、お手伝いしよう」
彼の返答に、少年は紫の瞳を細める。
そして深々とお辞儀をしてから、微笑んでいった。
「助かります」
***
そうして二人は倉庫のなかに入った。
薄暗く埃っぽいそこ……
高い棚を、シュタウフェンベルクみる。
「器具って……どれだ?」
そう問いかけるが、少年の返事はない。
どうした、と声をかけようとした、そのとき。
「わっ!?」
シュタウフェンベルクは思わず驚きの声をあげた。
というのも、いきなり後ろから少年が抱きついてきたから、で。
するり、と華奢な手がシュタウフェンベルクの頬をなぞる。
その感触にシュタウフェンベルクが体を震わせると同時、くすりと笑う声が耳元で聞こえた。
「ありませんよ、そんなもの」
囁くようにそういう声。
それを聞いてシュタウフェンベルクは大きく目を見開いた。
「な……」
ない?
それは、どういう意味だ。
シュタウフェンベルクが困惑するのと同時に、少年は彼の耳を撫でながら、いった。
「ふふ、自己紹介がまだでしたね」
歌うようにそういい、彼は微笑む。
そして甘い声で彼の耳元にささやいた。
「私はイリュジア学園三年、ライシス・ファラント。
貴方のような有名な方にお会い出来て光栄ですよシュタウフェンベルク伯爵殿?」
そんな彼の言い方。
それを聞いてシュタウフェンベルクは少し驚いた顔をした。
「な、んで私を……?」
彼とは間違いなく初対面だ。
何処かで見かけたことさえない。
なのに、彼は何故……?
そんな彼の疑問に答えるように、ライシスはいった。
「クラウス・フォン・シュタウフェンベルク。
同名の人間のフラグメント……
所謂オリジナルは貴族なんでしたっけ、今も随分大きなマンションにお住みのようで。
お兄様二人と、最近引き取った血の繋がらない弟と、四人で暮らしている。
あぁ、お手伝いさんもいらっしゃるようですが」
そんな彼の発言にシュタウフェンベルクは固まる。
知っている、なんてものじゃない。
どうしてそこまで、と思うような発言だ。
ライシスは彼の反応をみて楽しそうに笑った。
そして得意気にいった。
「ふふ、情報収集が好きでしてね?」
ストーキング等した訳ではないのでご安心を、とフォローにもならないことをいう彼。
それを聞いてくっと息を飲んだシュタウフェンベルクは掠れた声で彼にいった。
「何故、こんなことを……」
その問いかけにライシスは少し考え込むような間を空けた。
それからふっと笑って、シュタウフェンベルクの腰をなぞりながら、いった。
「興味、ですかねぇ」
「興味?」
ぞくりとする感触に耐えつつ、シュタウフェンベルクは問い返す。
ライシスはそれに頷いてからすっと目を細めた。
後ろから抱き竦められているシュタウフェンベルクにその表情は見えない。
しかし彼はまるで獲物をとらえた獣のような表情を浮かべていた。
「男の臭いがしますよ。
いつも貴方と一緒にいる子犬さんとはちがう臭いが、ね」
「っ、……」
耳元で聞こえたライシスの声、言葉。
それを聞いてシュタウフェンベルクは動揺する。
強ばった体。
それを感じてか、ライシスは愉快そうに笑いながら、いった。
「おや、図星でしたか」
そういいながらライシスはシュタウフェンベルクの服の内に手を入れる。
するっと胸を撫でるその感触にシュタウフェンベルクは小さく声を漏らした。
「は、なせ……やめろっ」
顔を赤くしてそう抗議する彼。
それを聞くようすなく、ライシスはいった。
「ふふ、今さらでしょう?こんな風に別の男の臭いをさせているのに」
そういわれてしまうと、何も言い返せない。
彼の言葉は、事実なのだから。
どこでそれを聞いたのか。
……いや、少し前に騒ぎになったから知れているか。
それを元にこうして絡んできた人間が大分少なくなっていたから油断した。
そう思う間に、ライシスは器用にシュタウフェンベルクの肌を愛撫していた。
少し冷たい手で胸をいじられて、思わず声を漏らす。
そんな彼をみて、ライシスは目を細めた。
「っは、ぁ……ん……っ」
甘く、けれど苦しげな声が聞こえる。
ライシスはくすり、と笑って彼にいった。
「必死に声を殺そうとしているようですね、なかなか強情ですね?」
そういいながらライシスは彼の首筋に顔を埋めた。
そして軽く舌を這わせる。
ぞくりとした感触が背筋を這い、シュタウフェンベルクは声をあげた。
「や、め……んんっ、なんで、こんな……っ」
どうして見も知らない彼にこんなことをされなくてはならないのか。
シュタウフェンベルクはそう訴える。
足にはもう力がこもらなくて、がくんっと足が崩れる。
それをある程度支え、床に倒しながら、ライシスはいった。
「さっきもいったでしょう?興味ですよ」
そういいながらライシスは紫の瞳を細める。
そして、楽しそうに笑いながら、いった。
「貴方のように色っぽい人は早々みませんから」
そういいながらライシスは彼の下半身に手を滑らせる。
下腹を撫でるその感触にシュタウフェンベルクはびくりと体を強張らせた。
「ひ、ぁ……あぁ、あん……」
甘い声をあげて背を仰け反らせる彼。
そのようすをみて、ライシスは歌うように、からかうようにいった。
「可愛らしい声……貴方に"臭い"をつけた人物の気持ちもわかりますよ」
―― だって貴方はこんなにも魅力的で、人を誘うんですもの。
「誘って、なんか……ぁっ」
シュタウフェンベルクの反論を封じるように、ライシスは彼のからだに触れる。
びくんっと体を跳ねさせる彼をみてライシスはいった。
「無意識」
そういいつつ、ライシスはシュタウフェンベルクの肌をなぶる。
特に彼の反応が大きかった右腕の付け根をなぞれば、彼の青い瞳は潤み、甘い声が上がる。
「ひ、ぅ……っ」
「意識的に誘うんでしたら娼婦と同じですよ、そんなものに私は興味がない」
貴方だから、貴方のような人だったから興味を持ったんですよ?
そういいながら、ライシスは微笑む。
「もっと乱れてくださいよ……ねぇ?」
ライシスはそういいながら目を細める。
そしてシュタウフェンベルクの下の服に手をかけた。
彼が何をしようとしているのか。
それを察して、シュタウフェンベルクはぎゅっと目を閉じたのだった……
―― 抱いた興味は… ――
(好き好んで足を開く相手には興味がないんです
艶っぽく色っぽい、誇り高い人間が良い)
(悪戯に微笑む見知らぬ少年。
彼の器用な手に乱され、啼かされて……)