大佐殿とフロムさんの関連でのお話です。
…メインが誰なのかわからなくなってきた(^q^)←おい
多分カルセがメインです(笑)
*attention*
大佐殿とフロムさん関連のお話デス(一番最初BL注意です)
本家Laurentia!(学パロ)設定でのお話です
フロムさんがえげつない←おい
シリアスなお話です
前半深夜テンション←
カルセははめようと思えばいつでもはめられる気がします←
大佐殿は誰かのためなら自分は犠牲になっても、ってタイプならいいと思ったのです
長くなったから此処で切らざるを得なかった感じ
終わりが見えなくなったというのが正解です(^q^)
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
静かな、放課後の生徒指導室。
カーテンも鍵も閉め切られたその部屋に響くのは、押し殺したような嬌声。
そして荒い息遣い……――
「っは、ぁ……ん、ぅ……」
必死に声を堪えている少年……シュタウフェンベルク。
彼を組み敷いている男……フロムはにやり、と笑みをうかべて、いった。
「声を堪える必要などないのだぞ……?
どうせ、此処には誰も来ないんだから」
そういいながら、フロムは小さく笑う。
ぐいっと腰を進めれば、シュタウフェンベルクが苦しげな声を上げた。
「ぁあっ、ぅ……」
苦しい。
痛い。
何より惨めで、涙が滲む。
いつも通りに、フロムに抱かれる。
拒むことも出来ないままに。
これも、最近はいつものこととなってきてしまった。
拒んでも無駄なことは事実で……――
フロムは"あぁ、そういえば"とふと何か思い出したような顔をした。
そして、シュタウフェンベルクを見下ろして、意地悪く笑う。
「"彼"は何が起きているか、何処にいるかもわかっているのに……
助けに来ることはないのだな?」
その言葉が誰のことを示しているのかはわかった。
"彼"……養護教諭の彼のことだ。
シュタウフェンベルクがそう思うと同時。
フロムは彼の耳元に口を寄せる。
そして小さく笑みを浮かべながら、いった。
「薄情なものだな、中途半端に手を出して……うん?」
その言葉にシュタウフェンベルクはきっと視線を鋭くする。
自分を助けようとしてくれる彼のことを悪く言われたくなかった。
それが、フロムの気に障ったのだろう。
彼は一瞬表情を険しくした後……笑みを浮かべた。
「そうか、そうでもないと……それなら」
―― "彼"を壊してやろうか。
そんな彼の言葉に、シュタウフェンベルクははっとした顔をする。
しまった、と。
彼に、迷惑をかけたくない。
その想いで、シュタウフェンベルクは必死に首を振った。
「や、め……ぅぁあ……っ」
やめろ。
そういおうとすると同時にひときわ強い刺激を与えられてシュタウフェンベルクは声を上げる。
「貴様に拒否権があると思うかね?
……まぁ、良い。
貴様が言うことを聞くというのなら……」
貴様以外に手を出すのをやめてやろう。
そういうフロム。
彼は酷く楽しそうに笑っていた。
シュタウフェンベルクはその言葉にぐっと唇をかみしめる。
それから、掠れた声でいった。
「わか、った……何でも、聞くから……――」
「わかった?言い方というものがあるだろう」
フロムはそういいながらシュタウフェンベルクの胸をつぅっとなぞる。
それを感じて、シュタウフェンベルクは小さく息をつめた後、いった。
「わかり、ました……っ」
何でも言うことを聞きます。
そういう彼。
自分の言うことを従順に聞くという彼。
それを見て、フロムは愉快そうに目を細める。
―― 遊びがいのある玩具だ。
そう思いながらフロムは笑みを浮かべていたのだった……――
***
いつも通りの、一日のはずだった。
いつも通りに自分の車で学校につき、いつも通りに仕事をこなした。
そして気が付けば、放課後。
保健室の鍵を閉めて家に帰ろうと思っていた。
早く帰って、恋人と過ごそう。
そんなことを考えていたのだけれど……
「カル」
不意に声をかけられて、カルセは驚いた顔をした。
ふり向くと、良く見慣れた金髪の同僚……メイアンが立っていた。
お疲れ様です、といつも通りに笑顔で彼に挨拶をしようとして……
カルセは奇妙なことに気が付いた。
何やら、メイアンが酷く深刻そうな表情を浮かべているのだ。
それに、彼が学校で自分の愛称で呼ぶこと自体が珍しい。
一体何が起こったのだろうか?
カルセはそう思いながら首を傾げて、彼に問いかける。
「一体どうしたのですか?そんな顔をして……」
そう呟くように問いかけるカルセ。
それを聞いて、メイアンは眉を下げる。
そして少し躊躇うような表情を浮かべた後、彼は静かな声で言った。
「今呼びに行こうと思っていたの……
急いで、臨時で職員会議よ」
それだけ告げると、メイアンは職員室の方へ戻っていった。
彼の言葉にカルセは驚いたように瞬きをする。
臨時の、職員会議。
生徒に何かあったか、近くで何か事件でも起きたか……
或いは。
或いは、教師の中で何かあったか。
いずれにせよ、好ましい状況でないことは間違いがない。
「何なのでしょう……」
そう呟いたカルセはとりあえず早足で職員室に向かう。
そしてガラリ、とドアを開けた。
失礼します。
その一言が口に出せなかったのは、周囲の教師の視線が一斉に自分の方を向いたからだった。
当然ドアが開けば視線は向くだろう。
そう思うのだけれど……
今の彼らの視線はどう考えてもただそれで向けた、という視線ではなかった。
怒り?
侮蔑?
憐み?
……これは一体何なんだ。
カルセは戸惑って視線を揺らす。
周囲を見渡したとき、ただ一人視線が交わったのはフロムだった。
何処か愉しそうな小さな笑みを浮かべている彼。
あぁ、彼か。
彼が何かをしたのか。
そう、察した。
前々から、フロムとの折り合いは悪い。
というのも、彼の学校の生徒であるシュタウフェンベルクのことだ。
フロムは、彼を放課後に呼び出して、強姦しているという。
無理なことも要求して、させているとか。
それを唯一彼が相談できているのが、カルセなのだった。
フロムもそれに気が付いている。
それがおそらくこの視線の理由だろう。
そう思いながらカルセは小さく息を吐き出した。
「カルセ先生」
一人の教師が、彼を呼んだ。
カルセはその声に振り向く。
そこに立っていたのは、カルセの隣の机で仕事をしている事務の教師だった。
彼は何やら一枚の紙を持っている。
小さな紙だ。
例えるなら……そう。
―― 写真。
「貴方の鞄から出てきたんです」
はみ出していたので落ちたらまずいと思い拾ってみれば。
そういいながら彼は鼻を鳴らした。
そうしてくるり、とその写真を表にする。
それを見たカルセはぎょっとした顔をした。
そこにある写真。
それは、シュタウフェンベルクの写真だった。
それも……カルセだからこそ辛うじてそれがシュタウフェンベルクだとわかる、写真。
ソファの上に押し倒され、手首を抑えつけられている様子の彼。
ぎりぎり彼の目元は見えず、苦しげに歪んだ口元と、赤く染まった頬だけが見える。
肌蹴た胸元。
そこに散る赤紫のキスマーク。
……何の写真なのか。
それは、顕著だった。
「何ですか、これ」
「とぼけるんですか、カルセ先生」
嗤うような声は、フロムのものだった。
貴方の鞄から出てきたそうですよ、という彼。
それを聞いて、カルセはすっと目を細める。
「とぼけるも何も、わからないから訊ねたままなのですが」
そう呟いて、溜め息を吐き出す彼。
周囲にいる教師たちの視線は半々だ。
半分はフロムや、カルセの隣の机の教師が言う通り、カルセの鞄からその如何わしい写真が出てきたと信じているようなもの。
もう半分は彼が?というような疑惑の表情。
「……なるほど」
臨時会議。
そしてメイアンのあの表情。
それは、自分に対するものだったらしい。
「誤解ですよ」
カルセは静かな声で言った。
そして、机の上にある写真を裏返す。
それはあまりみたいと思う写真ではない。
カルセはほかの教師たちの顔を見ながら小さく息を吐き出して、いった。
「この写真は私が撮ったものではありません。
無論、この写真に写っている生徒と関係などありません」
きっぱりと言い切るカルセ。
それを聞いてほかの教師たちはざわめく。
ああいっているけれどどうなのだろう。
しらばっくれているなら大した演技力だ。
そんな声が飛び交う。
「ほぅ?ではこの写真は?」
写真を指先でつついて、フロムは言う。
カルセは肩を竦めて、いった。
「さぁ?私はしりませんよ」
下手に、"貴方が仕組んだことでしょう"とは言えない。
証拠という証拠はないから、口に出すことは出来ない。
「しらばっくれるつもりですか?」
ほかの教師が横から口を出す。
カルセは小さく笑って、いった。
「まさか。事実を述べたまでですよ。
構いませんよ、疑ってくださっても」
疚しいことはないんですから。
カルセはそういうと、その写真をとんっと指先でつついた。
「本当なら、こんな写真……焼くなりシュレッダーにかけるなりしたいのですが……
私がそんなことをすれば証拠隠滅だなんだといわれそうなので処理はお任せします。
警察に調べさせるなりなんなりしたければ、どうぞ」
そういうとカルセは鞄を持った。
自分が職員会議の議題だというなら自分が終わりといえば終わりだろう。
そう思いながら彼は部屋を出ていく。
そのすれ違いざま、フロムが"なかなかいいますね、カルセ先生?"とフロムが彼にしか聞こえない声で言った。
カルセはそれを無視してすたすたと歩く。
部屋を出ていくと、すぐに後ろから声をかけられた。
「カルセ……」
小さな呼び声。
それは、カルセの友人であるメイアンの声で。
彼は酷く不安そうな顔をしている。
そして、何か言いたげな顔をしていた。
それを聞いて、カルセは穏やかに微笑む。
そして、彼はメイアンに言った。
「大丈夫ですよ。しばらくは私に構うのをやめなさい」
「でも……」
どうしたら良いのかわからない、という表情を浮かべている彼。
それを見てカルセは穏やかに笑うと、くるりと背を向けて歩き出した。
「貴方まで無用な疑いをかけられるだけですよ。おやめなさい」
余計な人間を巻き込みたくない。
そんな想いを抱きながらそういうカルセ。
彼の頭にあるのは、シュタウフェンベルクをどうにか守ってやりたいという想い。
この状況は、どうにか転じられれば、彼を守る手立てとなるかもしれない。
カルセはそう思いながら、小さく息を吐き出したのだった。
―― 疑惑と真実 ――
(それは明確な悪意。
しかしそれを明らかにすることは出来なくて)
(あぁどうか。
自分は何でもしてのけるから…少年の微かな願いは、届くこともなくて)