大佐殿、ペル、フォルでのお話です。
主にフォルの所為で、ギャグです…(^q^)
あの色欲堕天使の口は一度縫い合わせるべきな気がします←←
*attention*
大佐殿、ペル、フォルのお話です
話の内容は若干深夜テンションめです
でも基本ギャグ←おい
要らんことを教えようとするフォルと、それに怒る大佐殿
ペルは終始きょとんとしてた気がします(^q^)
まだまだペルに純粋でいてほしい大佐殿だったら可愛いなと…
ペルがちび猫勢での天使な気がします(笑)
とりあえず大佐殿うちの色欲堕天使の所為で色々すみません←←
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
冬も近づく、肌寒い日の午後……
長い黒髪の少年……ペルは彼が世話になっているシュタウフェンベルクの部屋にいた。
部屋の主は不在。
現在彼は軍議中だ。
そんな彼の部屋で、ペルは昼寝をしていた。
元々寝なくても生きていける体のペルではあるのだが、
子供のような生活をしているためなのか、昼間になると眠くなるようで、
こうしてよくシュタウフェンベルクの部屋で昼寝をしている。
すぅ、すぅ、と静かな寝息だけが響く部屋。
いつもは彼の傍に誰かしらがいるようにしているシュタウフェンベルクなのだが、
昼寝をしているときには流石に大丈夫だろうと思って、彼をおいて行っている。
そんな、静かな空間。
不意に、ペルの寝ているベッドの傍に一つの影が降り立った。
換気のために開いた窓から吹き込む、冷たい風。
それが、侵入者の亜麻色の髪を揺らす。
彼……フォルはベッドに寝ているペルの顔を覗き込んで、小さく笑みを浮かべた。
そんな彼の気配を感じてか、ペルの瞼がぴくりと動いた。
ゆっくりとその瞼が上がる。
覗いた漆黒の瞳に映る、サファイアの瞳の青年の姿。
それを捉えたペルははっとしたように体を起こした。
「御主人……」
驚きの声を上げる、ペル。
大きく見開かれた漆黒の瞳。
それを見て、フォルはくすくすと笑った。
「そんなに怯えないでよペル」
何も取って食おうってわけじゃないんだから、とフォルはいう。
ペルはその言葉にもやはり、警戒を解こうとしない。
それも、致し方ないだろう。
フォルはペルにとって恐れるべき存在。
彼の采配ひとつでペルの存在は抹消されてしまう。
今の所その気配はないけれど……やはり、怯えはする。
フォルは彼の様子を見て肩を竦めた。
そして冗談めかした口調で、言う。
「まぁ……
君みたいに可愛ければ、とって食おうとする人間もいるかもしれないけどね」
僕は流石にショタコンの気はないからね、といって笑うフォル。
そんな彼を見て、ペルはきょとんとした顔をする。
こてり、と首を傾げつつ、ペルは言った。
「しょた……?とって、食う……」
首を傾げている彼。
フォルは"どうかした?"と彼に問いかける。
ペルは困惑したような声色で、言った。
「僕……食べても、美味しくない、と思う……」
そういいながらペルは自分の腕を撫でる。
此処を齧っても美味しくはないだろう、というように。
そんな彼を見て、フォルはきょとんとしたように瞬きをする。
その後、苦笑気味に言った。l
「うーん、物理的に食べるって意味じゃないんだよなぁ……」
その声にペルは視線をフォルに戻す。
そして再び首を傾げた。
「??それ以外に、食べる、って……どういう、こと?」
ペルはフォルの言いたいことが良く分からないようだ。
頭の上に幾つも幾つも疑問符を浮かべている。
フォルはそんな彼を見つめて、悪戯っぽく笑った。
今日は別に彼に何かをしたくて来たわけではないのだけれど、
こんな反応をされると、遊んでやりたくなるのが悪戯好きな堕天使なわけで……
「うーん……なんて言ったら通じるかなぁ……
男は狼だ、って聞いたことない?ペル」
フォルはそう問いかける。
ペルは少し考え込んでから、こくりと頷いた。
「……本か何か、で見た、とおもう」
童話だったか、何だったか。
そんな文章は見たことがある気がする。
「でも……変、だよね。
僕も、男だし……御主人も、シュタウフェンベルクも、男だけど……狼、違う」
それは実はずっと疑問だったこと、だったりする。
何をどう見ても、男性が狼に見えることはない。
騎士団は基本的に男所帯。
男だらけなわけだが、今まで一度も男性が狼に見えたことは、ない。
「ふふふ、やっぱり君はそう思うかぁ……」
やっぱりなぁ、といいながら、フォルはペルの髪に触れる。
長い黒髪を弄びながら、フォルは言った。
「まぁ、ひとつ訂正しておくと……
僕は狼になるかもしれないけど、大佐殿は狼にはならないかなぁ……?
どっちかっていうと可愛い可愛い羊さん、かな?」
そういいながらフォルはくすくすと笑う。
そんなフォルの言葉にペルは更に困惑した表情を浮かべる。
「……シュタウフェンベルクは、羊……?」
狼だの羊だの、動物の名前をやたらあげられて、ペルは完全に混乱状態だ。
フォルはそんな彼の漆黒の瞳を見つめながら、サファイアの瞳を細めた。
そして、何処か意味ありげな表情を浮かべて、言う。
「だから、僕に食べられちゃうかもね」
可愛い羊。
それは、凶暴な狼に食べられちゃうかもしれないよ?
フォルのそんな言葉にペルは大きく眼を見開いた。
そして、ぶんぶんと首を振りながら、いう。
「!!!食べちゃ、ダメ……」
駄目、といいながらペルはフォルの服を掴んでいる。
今は此処に居ないが、シュタウフェンベルクの所に彼がいくのを恐れているかのように。
そんな彼の反応を見てフォルは声をあげて笑った。
予想通りの反応ではあったけれど、此処までとは思わなくて。
普通に、十五にもなれば"その手"の話も少しずつ知るようになってくるだろう。
それなのに、この少年は全くそういった思考に至らないらしく、
本気でフォルがシュタウフェンベルクを食べてしまうと思っているようだ。
「だからぁ、物理的に食べるわけじゃないんだってば。
カニバリズムの趣味もないよ、僕」
全くペルは面白いなぁ、とフォルはいう。
からかわれているのはわかっているようで、ペルは少し眉を寄せる。
そして困惑と苛立ちの混ざったような声で、問いかける。
「……だから、どういう、意味……?」
全く話が見えない。
ペルはそういう表情を浮かべて、フォルを見つめる。
フォルはその言葉にサファイアの瞳を細めた。
それがきらり、と光る。
「ふふ……ねぇ、ペル。
植物におしべとめしべ、ってあるの知ってる?」
唐突に、話が動物から植物に飛んだ。
その脈絡のなさにペルはぽかんとする。
とはいえ、彼の問いかけには小さく頷いた。
「?知ってる、よ……」
流石にそれは、知っている。
ペルがそういうと、フォルはにこりと笑って、言った。
「そうか、それは良かった」
それもわからないって言われたら話が進まないもの。
フォルはそういいながら楽しそうな表情を浮かべて、話を続ける。
「それと同じ器官が人間にもあってね……」
フォルは楽しそうにそういう。
ペルはそれを聞いて驚いたような表情を浮かべた。
「?おしべ、めしべ……?」
そんな器官あっただろうか?
体の中とかだろうか。
ペルはそう思い瞬きを繰り返す。
フォルはそんな彼を見て笑う。
少しずつ核心に迫っていくのは、面白い。
そこを話しきった時、彼はどんな顔をするだろう?
一度では通じないだろうか?
どういう言い方をしようか……
いっそのこと……実戦でもしてみる?
そんなことを思いつつ、フォルは言葉をつづけた。
「形は当然違うよ?
それにしても、ペルは本当に子供だなぁ……本当に知らないんだ、そんなことも」
からかい口調でフォルはいう。
少し眉を寄せるペルを見ながら、彼は笑みを浮かべた。
「植物と動物だもの……違うに決まってる。
でも、することは同じでねぇ……」
そんなことをフォルが言いかけた、その時。
「今すぐペルから離れろこの色欲堕天使」
怒りの籠った声が聞こえた。
フォルもペルもそちらに視線を向ける。
その声の主はシュタウフェンベルクだった。
フォルにマスケットを向けて、怒った顔をしている。
……フォルの声が聞こえていたのか、頬が赤い。
それを見て、フォルは肩を竦めた。
「あーらら、保護者が帰ってきちゃった」
「シュタウフェンベルク……」
帰ってきた彼はつかつかとフォルに歩み寄る。
その間もマスケットは下げずに。
フォルは動じた様子なく、首を傾げる。
「いっとくけど、何もしてないよ?」
ねぇペル?とフォルは笑う。
そしてシュタウフェンベルクを見て意味ありげに言った。
「あくまで、教育的指導……ね?」
「煩いこの変態堕天使が」
シュタウフェンベルクはそういいながらフォルに向けたマスケットの引き金に指をかける。
ペルはそんな二人をやや不安げに見つめていた。
フォルはそんなシュタウフェンベルクを見て、小さく肩を竦める。
「失礼しちゃうなぁ……
必要な教育だと思わない?」
「とりあえず消えろ!」
珍しく声を荒げるシュタウフェンベルク。
心なしか、先程より頬が赤い。
フォルはそんな彼を見て"君も大概うぶだよねぇ"などといいつつ、
シュタウフェンベルクに向かって両手をあげて、ペルから離れた。
「はいはい……じゃあね、ペル」
また今度、といってフォルは空間移動術で姿を消す。
それを見届けるとシュタウフェンベルクはマスケットを消した。
ふぅ、と息を吐き出す。
「……ねぇ、シュタウフェンベルク」
「ん……?どうした?」
シュタウフェンベルクはペルに首を傾げる。
ペルはそんな彼をじっと見つめながら、首を傾げた。
「御主人は、何が言いたかったの……?
御主人は狼で、シュタウフェンベルクは羊なの……?」
……結論的に言えば、ペルの中には疑問しか残らなかったらしい。
そのことにほっとするやら、困るやら、だ。
シュタウフェンベルクは戸惑った表情を浮かべる。
ペルが説明しかけたことを自分から説明する勇気というか、気概はシュタウフェンベルクにない。
「……え、っと……」
「……おしべと、めしべって、何?」
一番困る質問を此処でぶつけられる。
シュタウフェンベルクは視線を彷徨わせた後、小さく息を吐き出して、言った。
「また、必要な時になったら、教えるから……」
「??必要な時?」
ペルはきょとんとした顔をする。
シュタウフェンベルクはその言葉に頷いた。
「今は、ほかのことも色々覚えている途中、だろう?
だから、そういうことも全部終わってからで、良いんだそういうことは……」
今必要な話ではない。
シュタウフェンベルクはそういって、誤魔化した。
本当は、必要ない話ではない、と思うけれど……
彼に、教えたくはない。
まだ……知らないままで、居てほしい。
「??そう、なの……」
なら、いいや。
ペルはそういいながらくぁ、と小さく欠伸を洩らす。
そんな彼を見て、シュタウフェンベルクはほっとした顔をした。
あの馬鹿堕天使の所為でひやひやした、と思いつつ、シュタウフェンベルクは優しくペルの頭を撫でる。
「もう少し昼寝、していても良いぞ?」
「うん……でも、シュタウフェンベルク……」
―― 御主人に食べられたら嫌だからね?
そういってペルは再びベッドの潜る。
シュタウフェンベルクはそんな彼の発言に目を見開いた後、苦笑を洩らしたのだった。
―― Education? ――
(教育的指導?そうなのかもしれない、けれど…
まだまだ、お前には子供のままで、居てほしい…)
(御主人のいっている事の意味、全然理解出来なかった…
でも、シュタウフェンベルクが良いっていうなら、良いかな…)