科学者道化師コラボでの深夜テンションなお話です。
この二人でのこういうネタは珍しいですが…楽しかったです(^q^)
*attention*
科学者道化師コラボでのお話です(BL注意です)
深夜テンション&甘めなお話です
久しぶりに帰ってきた恋人といちゃいちゃ、な話が書きたくて…
カルセを待ってるムッソリーニさんが可愛いなと(^q^)
カルセの言葉攻めはいちいち…うん←こら
珍しいこの二人の深夜テンション楽しかったです←
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKというかたは追記からどうぞ!
冷たい風が吹き抜ける中庭。
すっかり日もくれてしまったあとのそこは暖かさが欠片ほどもない。
城の明かりが一応降ってはいるけれど、それでも広い中庭を照らしきることはできず、
どうにも寒々しい雰囲気が広がっていた。
鮮やかな金髪の少年……ムッソリーニはそこに一人、佇んでいた。
ひゅうっと吹いていった風に彼は小さく体を震わせる。
くしゅんと噛み殺したようなくしゃみをした後、彼は周囲に視線を巡らせた。
彼が探しているもの……
それは、恋人である淡水色の髪の男性……カルセの姿。
彼は今、暫し仕事でこの国を……イリュジアを離れている。
ムッソリーニと親しくなってからはあまり国を離れなくなった彼だが、
それでも仕事が入れば一日二日……長いときは一週間、二週間と、
海外に仕事に出掛ける時もある。
今回はその長いとき、に当たっていた。
普段ならば二日三日で帰ってくる。
しかし今回の仕事は長引いているらしく、一週間近く国を離れていた。
確かにそれくらいかかると最初からカルセに聞いていた。
寂しいですか?なんて彼が問いかけてきたのも覚えている。
無論寂しかったけれど、仕事なのはわかりきっていたし、
下手に寂しがって彼を困らせたくなくて、"寂しいけど大丈夫"と笑ってみせた。
相変わらずですね、貴方は。
そんなことをいって額と頬、唇にキスを落として彼は仕事に出掛けていった。
甘くて優しいキス。
その感覚ももう、消えそうだ。
「そろそろ帰ってくる頃だって、リュミエの持ってきた手紙に書いてあったんだけど……」
カルセのペットである妖鳥……リュミエール。
その賢い鳥は、カルセからの手紙を運んできてくれていた。
そこには今日辺り帰ると書いてあって……
「まだ、なのかなぁ……」
ムッソリーニはぽつり、と呟くように言う。
まだ帰ってこないのかな、と。
こうして中庭に佇んで待つこと既に数時間。
昨日も、一昨日も、ずっとこうして待っていた。
仲間に夕食を食べにいこうと誘われるまで、ずっと……
寒いし退屈だし部屋に戻りたくもなる。
でも、愛しい恋人が帰ってくるかもと思ったら……――
それと同時。
不意に後ろからふわっと、抱き締められた。
「っ!?」
唐突な温もりと感触。
それを感じてムッソリーニは思わず固まる。
「こんなに冷えきって……」
耳元で聞こえた声。
それは他でもない、恋人……カルセの声だった。
「カルセ、さ……」
「ただいま帰りました、ムッソリーニ」
そんな声と同時に腕が緩む。
ムッソリーニはばっと彼の方を振り向いた。
そこに微笑んでいる美しい淡水色の髪の男性……カルセ。
彼はそっとムッソリーニの頭を撫でる。
「全く……こんなに寒いのに……」
何時間たっていたんですか?
そんなカルセの声と同時、ムッソリーニはぎゅっと彼に抱きついた。
「わ……っ」
「お帰りカルセさん……!」
嬉しかった。
久しぶりに見た恋人。
その姿が、温もりが、嬉しくて。
なりふり構わず抱きつく彼に、カルセは少し驚いた顔をした。
しかしすぐに嬉しそうな表情を浮かべて、優しく彼を抱き締める。
「ごめんなさいね、長くに留守にして……」
「うん……お疲れさま、カルセさ……」
へにゃり、と笑うムッソリーニ。
カルセは優しく彼の頭を撫でてから、優しく彼の頬に口付けた。
「ただいま帰りました……夕食は?」
「まだ……でも、今はそんなにお腹すいてないよ……」
そう答えつつ、ムッソリーニはくしゅんっと小さくくしゃみをした。
そんな彼を見て、カルセはおやおや、と目を細める。
そしてムッソリーニの華奢な体を抱き締めると、そのまま空間移動術を使った。
「ふぇ……?」
いきなりなに?
空間移動術が解けるとムッソリーニは視線を巡らせた。
そこは別段珍しい場所ではない。
通いなれたカルセの部屋だった。
カルセはそこにつくと同時、ムッソリーニの体をベッドに運んだ。
そしてそのままふわりと微笑む。
「寒かったようですから……暖めてさしあげましょう」
風邪を引いても大変ですし、とカルセは言う。
一瞬きょとんとしたムッソリーニだったが、
すぐにその意味を理解して、頬が熱を持った。
「っか、カルセさん、ま……っん……ぅ」
まって。
そういうより先、ムッソリーニはカルセに口付けられた。
甘い甘い、キス。
ゆるゆると舌を絡められて、ムッソリーニは甘い吐息を漏らした。
久しぶりにする長いキス。
それはなかなか苦しい。
息が苦しいよ、とカルセに訴えれば、彼はそっと唇を解放してくれた。
「はっぁ……あ、……」
つぅ、と飲み込めなかった唾液がムッソリーニの口の端を伝う。
カルセは藍色の瞳を細めながら、それをぺろりと舐めとった。
「っふ、……カルセ、さん……駄目……」
くすぐったい。
ムッソリーニはそういうが、カルセは楽しそうに笑うばかりだ。
彼の上に乗った体勢のまま、ムッソリーニの服を緩めていく。
ボタンをぷつりぷつり、とはずされる感触にムッソリーニはびくっと体を震わせる。
カルセはそっと彼の肌を指先で撫でた。
「っひ、ぁ……あ、だめ……」
だめ、という拒絶の言葉さえも甘い。
蕩けたような声と表情に、カルセも酔う。
「柔らかくて気持ち良い肌ですねぇ……ん……」
美味しそうです、なんていいながら、カルセは彼の胸に、二の腕に口付ける。
軽く舌を這わされたり軽く歯をたてられる度に、ムッソリーニは体をこわばらせた。
「っふ、ぁ……あ……」
こらえてもこらえても、声が漏れる。
体がどんどん熱くなって、もっと触れてほしいと言う想いが沸いてきた。
そんなの恥ずかしいのに……
ムッソリーニはきゅっと目を閉じる。
怖い訳ではない。
触れているのがカルセなのはよくよくわかっているし……
でも恥ずかしい。
そして、この悦楽に流されてしまうのが怖い。
カルセはそんなムッソリーニの様子に気がついた。
ふ、と笑みを漏らしつつ、彼はムッソリーニの耳に軽く歯を立てた。
そして低く甘い声で囁く。
「駄目ですよ、ムッソリーニ……目を閉じないで、私を見て?」
駄目ですよ、とカルセは言う。
ムッソリーニはふるふると首を振って、甘い息を吐き出した。
「む、無理、で……すよ、ぅ」
無理です、とムッソリーニは言う。
彼の手が、唇が、声が与える悦楽。
それをこらえるためには目を閉じるしかない。
「っふ、ぁ……全部、受け入れたら……ぁっ」
ぴくんっと跳ねるムッソリーニの体。
カルセは切れ切れの彼の声を拾った。
「う……っふ、壊れ、そ……」
全部を受け入れてしまったら壊れそうだ。
ムッソリーニはそういう。
カルセはそんな彼を見てふわりと笑った。
そして優しく彼の体を撫で上げる。
「ぁっ、あぁ……っ」
下腹を軽く撫でられて体が強張った。
甘い吐息が口から漏れる。
真っ赤に染まった頬に、悦楽から流れた涙が伝い落ちた。
カルセは優しく彼の頬を撫でる。
そこにキスを落としながら、カルセはいった。
「久しぶりに会ったのですから……
私にも、貴方を感じさせてくださいな……?」
そういう彼の藍色の瞳には静かな、でも獣のような光が灯っていた。
すべてを食われ、呑み込まれるような……
「嫌ですか?怖かったり嫌なら、やめますが……」
カルセはそういう。
一度止まったカルセの手。
ムッソリーニは荒く息を吐き出しながら、彼を見た。
そしてくっと息を飲む。
恥ずかしい。
恥ずかしくて認めきれない。
でも……
「っ、もっと……」
もっと、感じたい。
もっと、ほしい……――
ムッソリーニは掠れた声でそう訴える。
カルセはふわりと微笑んで、小さく頷いた。
「良かった……貴方が怖がらなくて」
カルセはそういいながらそっと彼の下腹を撫でていく。
ズボンを緩められると腰が逃げたが、もう今さら拒絶は許さないと言うように愛撫を続けた。
「っ、ぁ……や、んぅ……」
「可愛い……」
もっと見せてくださいな、その顔。
カルセはそういいながら彼の瞼と頬にキスを落とす。
「っは、……はずかしいよ……俺、変な顔……っ」
してない?とムッソリーニはいう。
カルセは彼の言葉にくすくすっと笑った。
「とっても色っぽい顔してますよ……
こうして続けたら罪になるんじゃないかって思うくらいに、ね?」
愛しすぎて壊しそう。
甘い声でそう囁くカルセの手がそっと下をなぞる。
それを感じてムッソリーニは体を反らせる。
甘い、甘い熱。
それを感じながら、ムッソリーニはカルセの手を感じてその悦楽に酔う。
カルセは彼の肌を優しく愛撫しながら、藍色の瞳を愛しげに細めていたのだった。
―― Hot night ――
(甘い甘い、熱い夜
体を埋める熱は次第に上がっていって……)
(愛しい恋人の蕩けたような表情。
それに私も酔いしれて、もっともっとと貪ってしまうのです)