文章書きたい熱が過ぎて
ナハトさんのお子様をお借りしてSSを書かせていただいてしまいました。
☆あてんしょん☆
・ナハトさんのお子様、ライニさんとカナリスさんのお話。
・シリアス
・感情吐露っぽい?
・相変わらずの星蘭クオリティ。
・キャラがつかめていない気がしてならない
・ナハトさんすみません。とりあえず蹴っ飛ばしてやってください…
切ない二人組が好きです!
と、いらない宣言をしたところで…
okな方は追記からどうぞ!
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主に創作について語ります。 バトンをやったり、 親馬鹿トークを繰り広げたりします。 苦手な方は、どうぞ戻ってやってくださいませ! (私のサイト「Pure Rain Drop」) → http://id35.fm-p.jp/198/guardian727/
文章書きたい熱が過ぎて
ナハトさんのお子様をお借りしてSSを書かせていただいてしまいました。
☆あてんしょん☆
・ナハトさんのお子様、ライニさんとカナリスさんのお話。
・シリアス
・感情吐露っぽい?
・相変わらずの星蘭クオリティ。
・キャラがつかめていない気がしてならない
・ナハトさんすみません。とりあえず蹴っ飛ばしてやってください…
切ない二人組が好きです!
と、いらない宣言をしたところで…
okな方は追記からどうぞ!
―― 長い金髪が夜風に揺れる。
遠くで聞こえる喧騒は、おそらく食堂のものだろう。
そこから離れたこの部屋は、誰もいない。
その部屋の主でさえも、気配を感じさせないほど静かにしていて……
しかし部屋の主、ハイドリヒは静かにそこに、いた。
蒼の瞳は空に向けられている。
冬の空気に磨き上げられた星たちがキラキラと光りを放ち、
猫の爪のような月が静かに光を地上に落としていた。
それを見上げる彼の表情は、視線はどこか物憂げであった。
しかし、ただぼうっとしていたわけでは決してない。
諜報部隊の彼が完全に意識を留守にしているはずがなかった。
「……カナリス、どうかしましたか?」
後ろにあった気配に、声をかける。
いつしか部屋に入ってきた彼もまた、諜報部隊。
おそらく、相手が普通の人間だったなら……気づかなかったことだろう。
声をかけられた気配の主……カナリスは驚くことなく、返答した。
「ぼうっとしているな、と思いまして」
そうでもなかったみたいですね、と呟くカナリスに視線を向けて、
ハイドリヒは怪訝そうな顔をする。
何の理由もなく声をかけてくるのは、彼らしくない。
少し冷たい夜の風が部屋に吹き込んでくる。
カナリスはそれを、理由にすることにした。
そっとハイドリヒに歩み寄り、長く美しい金の髪に触れる。
「ライニ……風邪を、引きますよ」
「そこまでひ弱ではありませんよ」
御心配なく、と返答して再び窓の外に視線を移すハイドリヒを見て、
カナリスは小さく溜息を吐いた。
―― どうして、この人は……
何時も、こうなのだろう、と思った。
遠くを、遠くを見ている。
或いは、過去を……?
決して口には出さずとも、表情には出さずとも、わかっていた。
解ってしまった。
旧知の仲だからこそ。旧友だからこそ。
誰にもすがろうとせず、頼ろうとせず。
否、その方法を知らずに一人孤独に生きようとする、金髪の彼。
少しでいい。
ほんの少しでいいから、意識をこちらに向けてほしい、そう思って声をかけたのに。
この場所……イリュジアに来てからは、彼の"悪い癖"が悪化しているような気がした。
今までいた空間と違いすぎる、この騎士団は
彼……ハイドリヒにとって苦痛なのではないか、とそう思っていた。
よく言えば積極的、悪く言えば無神経なほどに
社交的なこの場所ではペースを乱される一方なのだろう、とも。
無意識か、或いはどうにかしてその心を溶かそうとしているかのごとく
親しげに声をかけるイリュジアの騎士たちは、
残酷なまでに深い場所まで、踏み込もうとするから。
それが、より一層彼を、ハイドリヒを苦しめているのではないか、と。
遠くを見ている彼。過去を見ている彼。
頼ることを、縋ることを、誰かと"苦しみ"を共有するすべを持たない彼。
その憂いに満ちた横顔を見つめて、
「……僕が、いるのに」
小さく呟いたカナリスの声は夜風に、夜の静寂に消える。
彼が追っているモノ。
それは、決して捕まえることなどできないものだ、
と傍から見ていてわかってしまうから。
だからこそ、その表情が、痛々しくて。
カナリスは、思う。
届かない"それ"を追い続けて苦しむことは目に見えているのだから。
それなら。
それならば……
今、此処に。
すぐ傍に居る自分を見てくれればいい。
「ライニ」
少し、強い口調で呼んだ。
カナリスは、煩いですよと言わんばかりに振り向いたハイドリヒをきつく抱き寄せた。
驚きから見開かれる青い瞳。
冷たく冷えた身体を抱き寄せながら、思う。
僕がいる。
そんな遠くにあるものを、
遠くに行ってしまった"彼"を見る必要なんてない。
それで、自分が傷つくのなら、なおさら。
傍にある、一番傍にある"僕だけ"を、見ていればいい、と。
「やめてしまいなさい」
静かに、いった。
カナリスもそれが難しいことということは、わかっているけれど。
やめてしまえ、と告げる。
無意味に、むやみに、届かなくなったものを追うのは。
―― 自分は此処にいるから、と。
まるで月を追うような。
(残酷すぎる"無意味"の連鎖
それで傷ついていくのは、紛れもなく"自身"なのだから)
性 別 | 女性 |
年 齢 | 29 |
誕生日 | 7月27日 |
地 域 | 静岡県 |
系 統 | おとなしめ系 |
職 業 | サービス |
血液型 | AB型 |