特別

ぼくはきみに欲情しました
悪いことだとは知っていました
きみは拒否しました
それが正しい判断だと知っていました
朝方の疑似体験だけでもう切羽詰まりました
いつだって思い悩むのはぼくだけで
いつだってきみは余裕そうで
これが大人なのかなとか思ったりしました
ぼくはずるい人間だ
でもきみだってずるい人間だ
中学生みたいに
歩いてるときにたまに触れる指先にいちいち悶えたりバカみたいでした
罪の重さを考えればぼくのが断然上だけど
ぼくからしたらきみだって罪深い
手に入らない、そんな関係がお似合いなのかもね
ぼくは諦めたり引きずったりはしないけど
相変わらずきみが特別です
それでいいんだ