*はじめに*
登場人物紹介などは、『オリジナル小説『純血の殺し屋3』紹介』と表記されている日記をクリックした次のページに書いてみました。
小説は、小説と言うより脚本のように誰が何を喋っているのかが分かるようになっています。
単に、作者自身が混乱しないようにというために。←
誤字や内容の綴りにおかしな点がありましたら、すみません。
最後に言うのも変ですが、興味があったら読んでみてください。
あ。
この作品は、ミステリーサスペンスです。
あと、キャラクターの設定が少年漫画風になっています。
あと『♪』……お許しください人( ̄ω ̄;)
次から、『純血の殺し屋』の第3章です⇒
story.17:『決心を』
一貴:(------------なん、だって…?)
メールの主から受信したラストターゲットに関するメールの内容を見て、一貴は呆然とした。
ラストターゲットの名前は、自分がよく知る人物だったのだ。
だか、ラストターゲットには一度も過去の出来事について話しをした覚えはない。
でも、この人がラストターゲットに選ばれたということは何かしら関わりがあるということだ。
一貴:(なら、それならそれで構わない…)
一貴はメールを消却して、ケータイの端末を閉じた。一貴はゆっくりと俯いていた顔を上げて鋭い眼光をしてみせた。
一貴:(理由はどうであれ。
あの人がおれと先輩を引き裂いた、"張本人"というわけか…)
一貴はニッと口許を笑わせながら、ベッドから降りていきなり部屋の窓を開け放つ。
そして、遠くへ向かってケータイを思いきり投げた。
一貴のケータイは勢いよく飛んでゆき、遠くの一軒家の屋根の上に立っていた人物が片手でキャッチした。
一貴はそれを見届けて、今度はニッコリと奇妙な笑みを浮かべた------------その時。
母親:「一貴!早くご飯食べに来なさい!!」
一階から母親のうるさい声が響いて、一貴は部屋の中に視線を向けながら呟くように言った。
一貴:「今、行くよ…母さん」
一貴はそう言ってから開け放った窓を閉め、カーテンもきっちり閉めてすぐに部屋を後にした。
--------------------------…
一貴が窓とカーテンを閉めるのを確認した槐の協力者の仮面の女、シュウはハァ…とため息をついた。
シュウ:「悪い顔…。完全に操られているわねぇ、三代目様?」
シュウはそう口にすると、小さく笑い声を漏らしていた。
一貴のケータイは、シュウが持っていた水が入ったビニールの中に落とし入れた。
ぽちゃんっ…
シュウ:「ラストゲームの成功を、心から願っております。」
シュウはケータイを入れたビニールを結んでから、ゆっくりお辞儀をした。
シュウは頭を上げてから、すぐにその場を去って行った。
--------------------------…
『Angel』のオーナー・美子からケータイに電話を受けて既に7時間が経過していた。
松尾紘人は放課後の学校の教室で、窓際の机の椅子に座って頭を抱えていた。
しかめた表情をしながら、瞼をぎゅっと閉じていた。
松尾:(何で------------…)
自分が一時期関わっていた女子たちが次々と"槐"と名乗る連続殺人鬼に殺されていたことに気付いた時から、松尾は真っ先にある人物の顔を思い浮かべた。
松尾:(一貴…)
"お前が"槐"なのか?"
松尾は心の中でそう問い掛けながら、ガックシと肩を落とした。
学校では、当然のように話題になっている槐事件のこと。最近ではクラスメイトの友人たちは口を揃えてこう言う。
『今回の槐は、実はお前に恨みを持ってる奴だ。』
------------疑いたくはなかった。が、考えれば考えるほど、一貴の顔が浮かぶ。
思えば、一貴は自分と別れることを納得していたわけじゃない。
松尾自身が勝手に別れ話を切り出したのだ。
松尾:(一貴を止めなくちゃ…)
松尾はそう思う。
きっと、槐のラストターゲットになるのは恐らく自分だと思った。
自分から告白しといて、自分から約束を破って、自分から別れを切り出して…。
あんなに純粋に想ってくれた人が、連続殺人鬼になってしまった------------…そうさせたのは、自分の責任だと感じた。
だが、今の松尾には一貴に会いに行く勇気がなかった。もし、会ったことを"あの人"に知られてしまったら。
でも、やっぱり本当のことはきちんと伝えたい。
松尾:「ハァ…」
松尾は小さくため息をつきながら、ふと窓の外を見やった時だった。校門に3人の見知らぬ大人がいた。
そのうちの1人の男性がこちらが見ていることに気が付き、大手を振ってきた。
そんな男性から、少しずつ距離を置く若い男性。そして3人のうち唯一の女性がこちらに軽く頭を下げてきた。
たぶん彼女が、美子が電話で言っていた女刑事の姫井だろう。
松尾:「行かなくちゃ…」
そして、自分は話さなければならないのだ。
一貴との関係を----------…。
------------To be Continued...