KAT-TUNの亀梨和也が、テレビ東京ドラマ初出演にして主演を務める「ドラマスペシャル『東野圭吾 手紙』」(夜9:00-終了時間未定、テレビ東京ほか)が、12/19(水)に放送。あわせて追加キャスト9名が発表され、広瀬アリス、中村倫也、眞島秀和らが出演するとわかった。
「本当に俺はバカな兄貴だよ」。武島直貴(亀梨和也)の兄・剛志は4年前、直貴を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った家で思いもかけず人を殺めてしまい、強盗殺人の罪で逮捕。懲役20年の判決が下された。それ以来、獄中から月に一度、弟の直貴のもとへ手紙を送り続けている。働きながら定時制高校へ通う直貴は「順調だから心配いらない」と兄へ手紙で報告するが、現実はアルバイトを次々と変え、住む場所も転々とせざるを得なかった。
SNS社会の現代。進学、恋愛、就職…掴もうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく。次第に直貴は剛志からの手紙を無視するようになり、やがて兄弟にとって大きな選択をすることになる――。
2003年に刊行され、発行部数240万部を誇る東野作品の中でも、とりわけシリアスでメッセージ性が強い作品として知られる『手紙』は2006年に映画化。直貴を山田孝之、兄の剛志を玉山鉄二、朝美を吹石一恵、ヒロイン役を沢尻エリカが演じた。その後、08年4月には舞台、16年1月と17年1月にはミュージカルも上演されている。
強盗殺人犯の弟となった武島直貴(亀梨)が、周囲の差別や偏見に苦しみながらも、自分の家族を持つまでの軌跡を描いた本作。映画[神様のカルテ]や、ドラマ[破獄;テレビ東京]、この10月期にテレビ朝日系で放送中の[僕とシッポと神楽坂]などを手がける深川栄洋が演出を担当した。
主人公・武島直貴役を亀梨和也が演じることが発表されていた本作だが、今回新たに共演者が発表された。
一流企業の令嬢で直貴の恋人・中条朝美役を広瀬アリス、朝美のいとこでいいなずけ・嘉島孝文役を中村倫也、直貴の職場の先輩・寺尾祐輔役を高橋努、直貴が就職する「真芝電機」人事部社員・町谷健二役を眞島秀和が務める。
そして、朝美の母・中条京子役を西田尚美、直貴のバイト先の居酒屋店長役を渡辺いっけい、強盗殺人被害者遺族の息子・緒方忠夫役を田中哲司が。
さらに、朝美の父親・中条浩臣を榎木孝明、直貴の就職先の社長・平野宗一郎を小日向文世が演じる。また、最も重要な登場人物、直貴の兄で強盗殺人犯・武島剛司役、直貴を支えるヒロインの白石由実子役は後日発表される。
▽亀梨和也コメント
武島直貴を演じている時間は、この作品のテーマである“生きるということの複雑さ”を、良い事もそうでない事もとても敏感に感じながら過ごさせてもらった時間でした。僕の感覚でわかりづらいかもしれませんが、頭と心の距離感をいかに縮めて、尚且つそれを外に出せないというマインドを作り上げるというのは、凄く苦しかったですね。直貴という役は、これまでの亀梨和也としての経験を生かし、引き出しを開けながら演じられる役ではなく、寧ろ、引き出しに鍵をかけながら演じなければならなかったというところが、自分自身、とても良い挑戦だったと思います。
深川監督とお仕事するのは初めてでしたが、凄く寄り添ってくださる監督でした。何かメッセージを訴えかけるような役どころではない、どちらかというと受け身なので、その時感じた事や、悶々とため込んだものを、やっと吐き出せた時のセリフは、変にこなれないように意識しました。すらすらセリフを言うというよりは、感情的になったり、逆に感情を抑えたり……その辺をお芝居の中では気を付けて、テクニック的な部分はなるべく排除しようと思っていました。撮影の間、監督には、僕自身の内から滲み出るものをとても大事に撮ってもらい、僕自身もそれを惜しみなく生み出すという作業だったのかなと思います。
共演者の皆さんはとても印象的で、例えるなら旅をしているみたいでした。「直貴の途中下車の旅」みたいな感じで、皆さんといろんな出会いをして、いろんな発見がありました。
出来るだけ多くの方たちに、この「手紙」を受け取って頂けたら、と思います。そしてこの「手紙」を受け取った皆さんが、どういう風に感じてくれるのかという事、それがお返しの「手紙」として自分に届いたら、幸せだなと思います。
▽広瀬アリス コメント
今回「手紙」がドラマ化になり、しかもこの作品に参加出来る事はとても光栄です。元々映画の「手紙」を勧められて観ていたのですが、とても良くて何度も見返していた作品です。いろいろ考えさせられるお話ですし、とても繊細な作品でもあるので、 私も一つ一つのシーンを大事に演じました。人間の良いところばかりを描いていない、妙にリアリティーのあるところに恐怖を感じます。それでも懸命に生きている一人の人間の姿がとても心に残ります。映画版を観た方も観てない方もきっと何かを感じて頂ける作品になっていると思います。
是非、ご覧ください。
▽中村倫也コメント
直貴とは住む世界の違う、少し嫌な奴? でも憎めない男??
なんだか抗えない、やるせない気持ちになってもらえるように、自分なりに繊細に演じました。作品の中で良いスパイスになっていれば幸いです。
ご期待ください。
▽高橋努コメント
もともと原作を読んでいて、更に深川組という事で、現場が始まるのを楽しみにしていました。亀梨くんと絡むのは初めてでしたが、亀梨くんは初日から主人公の不幸性を背負っていて、とても芝居が良く、そこに僕は乗るだけでよかった。
深川組全員がこの作品に対して追求はもちろん、遊びも出来たと思う。
深川さん流石です。みどころは亀梨くんの芝居!歌!
切なく、なんとも言い難い哀しみのある話です。罪を犯してしまった人の身内、そのまわりの人間達、被害者家族……。身近にあって欲しくない、しかし身近にありそうな話なので、是非観て頂いて共感・感動して下さい。
▽渡辺いっけいコメント
亀梨君演じる主人公・直貴は何も悪い事をしていないのにどんどん世間から弾かれていく。非常に胸の痛くなるドラマです。でもどうか見届けてほしい。彼がそれをどう受け止め、どう乗り越えようとするのかを。簡単には答えの出ない問題に真正面から取り組んだ作品です。
どうぞご期待ください。
▽榎木孝明コメント
娘の恋人が犯罪者の身内だと知ったら、親はどんな行動をとるのか。あくまでも芝居であるはずなのに、今回は私も娘を持つ父親として本気で悩みました。
世間体は気にしない広い心と、娘の行く末を心配する親心が葛藤しました。
作家は見てきたような話を書き、役者は体験したような人生を演じますが、人間の深層心理をえぐり出すこの物語は、生半可な想像力では賄い切れない厳しさを持ちます。重厚な人間ドラマをどうぞお楽しみください。
▽小日向文世コメント
東野圭吾さんの作品に参加するのは、この「手紙」が3作目です。
今回も深い人間ドラマに圧倒されました。主人公、武島直貴役の亀梨くんとは初めての共演でした。静かな中に緊張感のある現場で、充実した時間を亀梨くんと共有出来たと思っています。
ドラマの出来上がりがとても楽しみです。是非ご覧になってください。
▽田辺勇人プロデューサー(テレビ東京制作局ドラマ制作部)コメント
「東野圭吾 手紙」放送日がついに決定しました。12月19日(水)よる9時からの放送です。
放送まであと2か月、楽しみにお待ち頂ければ幸いです。宜しくお願いします!
そして、魅力的で演技派の豪華キャストの解禁となりました。亀梨さん演じる武島直貴の人生に大きな影響を与える人々。今、最注目の若手俳優から確かなベテランの方たちにお集まり頂きました。撮影を終えて思うことですが、誰が欠けても成立しなかったように思います。
皆さん1つ1つのセリフや仕草など繊細に時に大胆に演じて頂き、重厚な人間ドラマになりました。このドラマの中で生きている人たちは必ずしも良い人ばかりではありません。
ただ、妙に人間らしく、それぞれに“正義”があります。善か悪かの法律の話ではないし、差別はダメです、という簡単な問いかけでもない。人ってそんなに優しくないし、積み上げたものが突然崩れてしまうような自分ではどうしようもない出来事もある。表と裏、光と影…何が正解で誰が正しいのか分からないこの時代にあえて視聴者の皆さんの想像力に問いかけてみたいと思います。何かを考えてくれるきっかけになれば幸いです。そして、直貴の兄であり強盗殺人を犯してしまう剛志、直貴を支え、のちに妻となる由実子は誰が演じるのか?こちらも楽しみに続報をお待ちください!