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○V.D小話追加とご挨拶

またも一ヶ月空いてますが、お久し振りです。
そして、こんなサイトにお越し頂きありがとうございますm(__)m


久々なのに、またダラダラ書いてますm(__)m

今のところ、他ジャンルのCPに完全に頭が持っていかれて、帰ってこれてません。
腰掛けくらいで、またらんまに帰るだろうと思ってましたが、本気みたいで…すいません(T_T)
元々BL 好きだと叫んでましたが、もう本格的にそっちの病気(笑)が復活しまして…( ̄▽ ̄;)
ついこの間まで、BL どころか二次作品どころかアニメや漫画なんかも卒業なのかな〜なんて思っていたはずなんですが、子育てが少し落ち着いた途端に、完全に復活してしまいました。
らんま熱がサイト作るまで再燃したのも、自分では意外だったんですけど…( ̄▽ ̄;)
で、現在は脳内が映画もあってT & B 一色なんで、このサイトをこのまんまにしておくのをどうかと思っているわけで。
取り敢えず移せるものはpixiv にも載せようかなと考えております。
今すぐこちらを閉鎖なんてことは考えてませんが、放置も申し訳ないとは言え、色々思い入れもある場所なので、ノロノロですがこのまま続けて行こうとは思ってます。
すいません、最近の更新こんな内容ばっかりですね…(^-^;

短編や完結しているものは、軽く手直ししてpixiv に上げていくつもりですので、pixiv を御覧の際にでも、覗いて頂けると嬉しいです。
昨年のV.D 小話を、多少のエピソードを追加して昨日UPしましたので、良ければどうぞ!
当時入れようと思いながら外してしまったエピソードを追加してます。
お友達にもこーゆー話も見たかったと去年にコメント貰っていたので、どうせ手直しするなら加えてしまおうってことでw
しっかし、去年の文章読み返すのは苦痛でした…(T_T)
かと言って、全てを変えているとヤル気なくしそうなので、追加箇所以外はあまり変えていません(>_<)だからって今の方が良いかってことはないです……( ̄▽ ̄;)

pixivのURLはこちらです↓

「The additional order」



さてこの春からですね、末っ子も幼稚園に行くので、晴れて完全フリーな時間が出来ることになりました!!♪ヽ(´▽`)/ヤッタ
も〜嬉しくてどうしようかウキウキしてます♪
ほぼオタ活に費やし……いや、小説書きたいな〜と思ってます(´▽`;)ゞ
ただ、なにぶん超遅筆なもんでその遅さに嫌になるんです…自分で…(T_T)
早くなるには沢山書いて、すぐに文章が浮かぶ思考回路にしていかなきゃいけないんだろうな〜とか、余計なことを考えてやっぱり進まないわけです(笑)

じゃなくて!!
春からフリーで浮かれてたら、小学校の役員当たっちゃったんですよ!
幼稚園もするつもりなのに…(T_T)
ちょっと働きにも行きたいな〜とか考えてたのに……orz

うちにいらして下さってる方の中には、同年代のママさんもいらっしゃると思いますし、これからママになるって方もいらっしゃるかと思うのですが。
学校行ってくれると楽なんです!
でも意外と行事や習い事なんかで日々の時間潰れるんですよ、これが(T_T)


とりとめないことばかりですいませんm(__)m
久々過ぎて、いつも何書いてたか忘れてました…(^-^;
こんなところまでお付きあい頂いて、ありがとうございましたm(__)m
失礼しました!!









前日、永井一郎さんが他界されましたね。
まだまだ色々な媒体から、永井さんのお声が流れているのを耳にすると、胸が締め付けられます。
まさか、ハッピーを見て悲しくなる日が来るとは思ってもいませんでした。
父から教えられて、初めて覚えた声優さんが永井さんなんですね。
自分も含めて年を取ったのだなと、痛感させられました。
もうあの活達なお声が聞けないかと思うと、本当に悲しくてなりません。

○お知らせ


いつもご訪問に拍手にと、本当にありがとうございますm(__)m


少し寂しいお知らせなのですが、先日仲良くさせて頂いてる「HAPPY DAY 」のユナ☆様がサイトを閉鎖されました。
それに伴い、当サイトからのlinkを外させて頂きました(T_T)
加えて、ユナ☆様も参加されていましたリレー小説の作品を、お願いして当サイトへ移動させて頂きました。
今後は当方でご閲覧下さい。




今ですね、うちの実母が入院してまして、病院まで片道40分の距離を通ってます。
命に関わるような入院ではないので、その点は心配ないのすが、ひと月はベッドから動けないので何かと厄介なんです( ̄〜 ̄;)
手術の待ち時間に近くのショッピングモールのゲーセンで、いい大人が一人で遊んでました。
だって、ちびっこ預けて来たんだもん!
そりゃ、ゆっくり買い物するでしょ!?
母の付き添いは一応父がやってくれてましたよヽ(・∀・)ノ
ゲーセンで、もしかしたらあるかな〜?と思ってた某キャラのフィギュア見つけて、しっかりGETしましたwwww
田舎なんで、旬の過ぎたプライズ残ってるんですよねぇ。
古い一番くじ残ってる店もあるくらいで。
都会wでは即行売り切れたなんて話も聞きますが、こーゆーところはビバ田舎です♪
そのかわり手に入らない物や見に行けないイベントなんかも多いですけど…(T_T)

あっ、親入院中に遊ぶなよと思われるかも知れませんが、一応世話はしてるんですよ!!((((;゜Д゜)))ホントホント


またこんなグダクダ記事ですいません。
ではでは(*^^*)


ときに想いは 5(ユナ☆様)


以下はユナ☆様の作品です。
サイトを閉鎖されましたので、当方へ移動させて頂きました。


――――――――――――――――――――


・・・あかねは…おれの・・・許嫁だっ!


・・・・・・・・・それなのに・・・・・・!!




あかねに否定されることが・・・
拒否されることが・・・
こんなにも苦しいことなんだって、改めて思い知らされる・・・

・・・・・・どうすりゃいいんだ!?

どうすりゃ、あかねを元に戻すことができんだよ!!




「・・・やっ・・・痛っ・・・・・・」


おれが腕に力を入れ過ぎたせいか、あかねが顔を歪める。


「あっ・・・わり〜!!」


そういや、腕けがしてたんだ!

あかねのその表情に、反射的に腕の力を緩めた。

「離してっていってるでしょ!!」

あかねは力を緩めた一瞬の隙におれの腕の中から逃れ、さらに攻撃を仕掛けようと右足を振り上げる。
おれは、あかねの右足をかわしながら後方へとジャンプした。


「あたしに馴れ馴れしく触るなんて許せない!!」

キッと睨み付けると同時に、おれ目掛けて一直線に向かってくる。

「わっ!バカ!!おめ〜、腕けがしてんだぞ!!拳で攻撃してくんじゃねぇ〜!!」

「問答無用!!」


両腕のギブスなんて気にしていないかのように、右、左と殴りかかってくる。

くそっ!!
男のおれの姿じゃ、埒が明かねぇ〜!


とにかく!
水!!


辺りを見渡しながら走り続けると、道端にホースがついた水道があるのが目に入った。


やった!!水だ!!


おれは素早く蛇口を捻り、勢いよく飛び出た水を自分目掛けてかけた。
おれの身体はみるみる縮み、今のおれの姿には大き過ぎる服が、水に濡れてまとわりつく。


「乱馬〜!覚悟!!」

「あかね!!」


おれの姿にはっとしたように、あかねの目が見開かれる。
さっきまでの憎悪に満ちた気は消え去り、ただ力なくおれを見つめて佇んだ。

「・・・大丈夫か?あかね」

「・・・ら・・・らんま」

「腕動かすんじゃねぇ〜よ。怪我してんだから」

「うん・・・分かってるんだけど・・・乱馬の顔見てると、やっぱり怒りが込み上げてきちゃって・・・どうすることもできないんだもの」

そう言うと、あかねの身体が急に傾き倒れかけた。

「おい!!あかね、大丈夫か!?」

咄嗟に、あかねの肩を抱き引き寄せる。

「・・・なんか・・・身体が重くって・・・それに、すっごく眠い・・・」

そう呟くあかねの表情はぼおっとしていて、今にも寝ちまいそうだ。



・・・そりゃ、そうだよな・・・


あんな馬鹿力で、いつも以上の動きして・・・
おれに対する敵意を剥き出しにし続けてたら、身体への負担なんて半端ねぇよな。

昼間に比べて闘志や技のキレが弱くなったと感じたのは・・・・・・


きっと、あかね自身の身体に限界がきたせいだ。


おれは、あかねに背を向けて腰をおろした。

「らんま?」
「乗れよ。眠いんだろ?」
「・・・でも・・・」
「いいから」

さっきまでのあかねの状態が信じられねぇ〜くらい、素直におれの背中へと身体を預けてきた。

「行くぞ」
「うん」


おれの背中で揺られて何分もしねぇうちに、あかねは眠っちまった。
あかねの気持ち良さそうな規則正しい寝息が、微かに聞こえる。


んとに、五寸釘のヤロー
厄介なことに巻き込みやがって!!


あのジュースを飲んでもいねぇのに、いまだに効果は切れねぇ〜。

・・・あかねのこと考えたら、暫くは・・・

やっぱ、女の姿の方がいいのかもしれねぇ・・・


五寸釘の思惑通りになるみてぇ〜で、頭にくっけど・・・


こんな疲れ果てたあかねの姿見ちまったら・・・・・・

あかねの身体の方が心配だ。



こりゃ、効果が切れるまで待ってるなんて流暢なこと言ってらんねぇ〜な・・・



そんなことを考えながらあかねを背負い、家へと歩き続けた。


**********



「らんまー、今日はどうしたんだ?一日中女のまんまでいるなんてよ」

「・・・別にいいだろ〜」

「まっ、おれはらんまちゃんの姿でも可愛いから構わないけどな」


一日の授業も終わり、騒々しい放課後の教室。
滅多に女の姿のままでなんて過ごしたことがねぇおれが、女でいることを疑問に思ったらしい大介とひろしが、おれの机に集まる。

「好きでこの姿でいんじゃねぇ〜よ」

「だったら、男の姿に戻ればいいじゃん」

「・・・・・・・・・」


大介の言葉に答えられないでいると、おれの視界の端に、おれを見ながら薄ら笑いを浮かべている五寸釘の姿が見えた。


あんのヤロー!ただじゃおかねぇ〜!!


おれが敵意を込めて一睨みすると、慌てふためきながら、すごすごと教室から出ていった。


窓際の席に目を向けると、あかねはさゆり達と楽しそうに話をしていた。

おれが女の姿だと、いつもと変わらねぇ〜あかねがそこにいる。

昨日、おれの背中で眠っちまったあかねは、そのまま朝まで目を覚ますことはなかった。
あかねのことを散々心配して、眠りについたのなんて明け方になってからだ。

でもおれの心配をよそに、あかねはいつも通りの調子でおれを叩き起こしにきた。

一晩過ぎて、ジュースの効果も消えたんじゃ・・・と、淡い期待を抱いたおやじ達が、おれにお湯を掛けてあかねの前に突き出しやがったが・・・
やっぱ、まだ効果が消えているわけもなく・・・
朝っぱらから追いかけ回される羽目に・・・。

どうやったら効果がなくなるかなんて、おれには分かんねぇ〜よ・・・


解毒剤もねぇみて〜だし・・・


こんなことに詳しい奴なんて・・・



・・・・・・・・・ん!!?




いるじゃねぇか!!!!



「あかね!!おれ寄るとこあっから、先に帰ってろ!」

おれは、急いで机に掛けてある鞄を掴むと、あかねにそう声を掛けながら窓から外へと飛び出した。

「えっ?ちょっと!らんま!」

おれを呼ぶあかねの声を背中で聞きながら、目的の場所へと足を速めた。




*************




「ほぉ・・・飲むと、最初に見た異姓に憎しみを持ち攻撃したくなるジュースとな」

「中国の怪しい商品をたくさん知ってるばあさんなら、この効果が消える方法とか、何か知らねぇか!?」

「う〜〜む・・・」

低く唸りながら、目を閉じ考え込むばあさん。

準備中で客のいねぇ〜猫飯店の店内で、ばあさんと向かい合って座り、あかねのことを話していた。

「普通、食べ物や飲物を利用した暗示なら、それが胃の中で消化されてしまえば効果は無くなるはずなんじゃが・・・」

「あかねは、そのジュース飲んでねぇんだ。頭からかぶっちまったくれぇで・・・」

「・・・頭からかぶったのか?」
「あぁ」

「飲んでもいないのに、効果が表れるのだとしたら・・・」

ばあさんは何か考えるような目で、おれを見た。

「あかねが婿どのに敵意を表している時に、何か変わったことや・・・気になるようなことはなかったかの?」


気になること・・・・・・??


・・・・・・そういや・・・・・・


「おれを倒すことしか頭にねぇみてぇに襲い掛かってきたかと思えば、泣きながらおれに逃げろって言ったり・・・矛盾してた時があったな」

「なるほどのう」




「暗示を解く鍵は、おそらく[涙]と[婿どのの危機]じゃ」

「涙とおれの危機??・・・どういうことだ?」

「これは、あくまでもわしの推測でしかないが・・・そのジュースを頭からかぶった時に、瞳にでも入ったんじゃろう。本来なら胃の中で消化されてしまうはずのものが、瞳の中に入り留まってしまっとるんじゃ。そして、暗示がかかった状態でも婿どのに逃げろと言ったのは、婿どのに危険が迫っていた時だな?」

「・・・あぁ」

「暗示というのは人の心を操り支配する。だが、その間のことをすべて分からないわけではない。本来のあかねが婿どのの危険を知り、心の奥底から表面へと出て来て助けようとしておったんじゃ」

「・・・あかねが・・・」

「暗示によって生み出される憎しみの心と、婿どのに対する本来のあかねの気持ちの差が大きければ大きい程、暗示に抵抗するあかねの体力の消耗は激しいはずじゃ。憎しみたくなくても、憎しむように差し向けられるのだからのぉ」


そんな、ばあさんの話を聞きながら、苦し気に絞り出されたあかねの声と、涙が溢れる瞳が頭に浮かんだ。


早く、なんとかしてやりてぇ〜!!


「ばあさん!!どうやったら、あかねを元に戻すことができんだ!?」

「暗示を解くには、暗示の効果が発揮されとる時に解けなければ意味がない。婿どのが男の姿に戻り、あかねが憎しみの心に満ちている時に、奥底に閉じ込められている本来の心を表面へと浮かび上がらせ、心を取り戻すしかない。・・・二人にとっては辛い状況に陥るかもしれんが・・・」

「・・・つまり、あかねの暗示が解けるか解けねぇ〜かは、おれの行動次第ってことか」

「簡単に言えば、そういうことだ。・・・わしが婿どのに教えてやれることは、これくらいじゃ。・・・すまんのぉ」

「いや、ばあさんに色々聞けて良かったぜ。・・・それにしても今回は、やけに協力してくれんだな」

「婿どのがこのまま女の姿で過ごすようになったのでは、シャンプーが困るのでな」

「そういうことか。まっ、ありがとよ。ばあさん」

「また何かあった時は、来なされ」

おれは、ばあさんの言葉に頷きながら、猫飯店を後にした。




追記に続く

続きを読む

光を抱きて@?

たとえなにがあっても……


「乱あ乱祭3」への参加作品です。

暫く拍手に置いていたので、読まれた方いらっしゃるかと思いますが…。





―――――――――――――――――――



「乱馬ぁー。おじいさんがイタズラしないように、ちゃんと見張っててよ!」


「わぁってるよー!」



言うだけ言って廊下へと消えた許嫁を軽く睨んで、乱馬はまた視線を戻した。

胡座を組んだ畳の上から見上げると、鴨居に掛けられたそれは、純和風のこの部屋には似合わないように思えた。


ふわふわと風も無いのに、何層にも重ねられたレースが揺れている。
障子越しに射し込む朝陽を浴びて、散りばめられたビーズがキラキラと繊細な光を放っていた。



(やっぱ…あいつもこんなの着てぇのかな?)


ウェディングドレス―――
一般的にそうた呼ばれる純白のドレスが、今日包むべき主人の到来を待ちわびている。



乱馬は、組んだ膝の上に肘をついて自然な動きで顎を乗せた。


(………そーいや…可愛かったな……。)


男の彼ですら素直に綺麗だと思えるそれを着た彼女の姿を思い出し、はっとして乱馬は頭を何度も振った。



「可愛くなんか…ねーよ…。」

「何が可愛くないですって?」


ぷいっと反らした顔の先で、襖がタンッと勢いよく開かれた。


「別に、何でもねーよ…。」


鮮やかな振袖姿で入ってきたあかねから、気まずそうに目を反らす。


「もうすぐ、かすみお姉ちゃんの仕度始めるからもういいわ。ありがと、乱馬。」

「お、おぅ…。」

「どうせ、あたしがドレス着たって可愛くないとかそんなとこでしょ?」

(そーゆーのが可愛くねーんだよ。)

「ま、おれの方が似合うかもな。」

「なら………あんたが嫁に行けばいーでしょっ!!」

「うわぁっ!バカッ!やめろってっ!!」



ドガッ


「……つぅ…いってぇー…。たくっ…振袖姿で暴れんな…よ……ん?」


いきなり白くぼやけた視界と、ふわっと何かに覆われた感触とに驚いて、乱馬は顔を上げた。


「なんだ…これ?……ベールか?」

「ぷっ…あははっ、やっぱり男の姿じゃ似合わないわねっ。」

「なっ…!んなの、あったりめーだろ!」


恥ずかしさを隠すように、慌てて乱馬はベールを引っ張り落とす。


「もうっ、お姉ちゃんのなんだから、乱暴にしないでよ!」


言って乱馬の手からベールを奪い取ると、あかねははっとしたようにその白い花嫁の証を大事そうに腕に抱えた。


「かすみお姉ちゃん…綺麗だろうな…。」


無意識に呟かれた言葉に、乱馬は不思議そうにあかねの顔を覗き込む。


「なぁ…あかね。」

「なに?」

「おめーも、あれ着てぇとか思うのか?」


顎だけで示された方向に純白のドレスを認めて、あかねは眩しそうに目を細めた。


「そりゃ…あたしだって、いつかは着たいって思ってるわよ。」

「ほぉ…。」

「なんなのよ…似合わないとか言いたいわけ!?」

「だ、誰もそんなこと言ってねーだろっ。」

「ご心配なく。あんたに着せて貰おうなんて、思ってませんから!」

「あんだよ、ほんっとに可愛くねーな……。」


(………とは言っても…一応、許嫁なんだし…。おれが一番可能性としちゃ高いわけだよな……?)


「どうせ、あたしは可愛くないわよっ。」


(……もし…許嫁じゃなくなったら……こいつ…どーすんだろ?)


「あんたの方が似合うなんて、言われなくてもわかってるわよっ。」


(好きとか嫌いとかじゃなくて……例えば止水桶の水被った時みてーに、おれが男に戻れなくなったら……?)


「そんなに自信があるなら今すぐにでもっ………乱馬?…なによ、黙りこんじゃって。もうっ、乱馬ってば!」


「………へ?」

「なっ……!」


ようやく気付いて自分を見上げた乱馬の真剣な顔にふいを突かれて、あかねは思わず息を呑んだ。
予想外のその表情に、急激に早くなってゆく鼓動に耐えきれず、あかねは咄嗟に顔を背けた。
胸に抱いたベールが、苦しそうにカサッと微かな音を立てる。


数秒の沈黙の後、先に口を開いたのは乱馬だった。



「もしも、だけどさ……。」

「な、なに…?」

「おれが、男に戻れなくなったら、おめーどうする?」

「はぁ?なによ、それ?」

「ほら、ハーブん時みてーに女のままになっちまったら、どーするのかって聞いてんだよっ。」

「どうするって、あたしが?」

「だ、だって、おれとあかねは一応……その……い、許嫁なんだし……。」


今度は乱馬が照れ隠しに俯く。


「た、確かに許嫁だけど……あんたのことだし、何がなんでも男に戻れる方々探すんでしょ?」

「それは、そーだけどっ……。」

「なら、次は一緒に行くわ。」

「いや、そーじゃなくてっ……へ?一緒に…行くの?」


思ってもみない答えに照れていたことも忘れて、乱馬は顔を上げた。


「あんたが嫌じゃなければね。」

「……危なくねーなら…来てもい……じゃなくてっ。完全に男に戻る方法がなくなったとしての話だって!」

「男溺泉に行っても?何をしてもってこと?」

「そう、どーやっても戻れなくなったらだよ。」

「どうしても…?そうねぇ………。」


暫く考えたまま、あかねは周囲をぐるっと見回すと、最後に自分の腕の中で視線を止めた。


「どうしても…あんたが男に戻れなくなったら……。」


(当然、許嫁解消…だよな?)


「もしそうなったら……その時は……。」

「その時は……?」


裾がシワになるのも気にせず、あかねは乱馬の正面に膝を付くと、抱いていたベールを、おもむろに乱馬の頭上高くで広げた。


「あかね…?」


空気を含みながら、ゆっくりとベールがまた乱馬の上と舞い降りる。



「あたしが、男溺泉で溺れてあげるわよ。」