妹によく「このロリコン!」となじられます。どこがと聞いたら「長門好きなくせに!」と言われました(妹も長門好きだけど)
とりあえず、
長門好き=ロリコンが正しいとかはおいといて、
ハルヒの1番好きなCPが
谷キョンだとかほざく
腐女子にとやかく言われたくない。
【生徒会と古泉の陰謀? 後編】
前編
キョンside
さて、どうしたもんか……俺の交友録に付き合ってる2人組なんざ知らないし、書きようがない。
クラスを見渡していると、阪中に目が留まる。ん? 目が合った……何か顔赤いが熱でもあるのか? とりあえず片手で謝り目を離す。阪中か……これは『お似合いの2人組』とは書いてるが、別に人に限らんでもいいだろ、俺は白紙さえ避けられればいい……
よし、『阪中とルソー』っと。
後1組……確かだいぶ昔に古泉と長門はお似合いだなとか言ったが……何だか気に入らんな、やめだ。そうだな、喜緑さんと会長も仲は悪くはないらしい。あの2人にするか。……会長の名前なんざ知らんが……
『生徒会長と喜緑さん』っと…
それはそうと、回答時間に入ってからやたら視線を感じるのは気のせいか?
ハルヒside
まったく、キョンの口車に乗せられて答える形になっちゃったけど、何か皆真剣ね……さっきから変に視線を感じるし。
さて、どう答えようかしら…む、キョンのやつ何阪中さん見てんのよ! 阪中さんも何顔赤らめてんのよ! ……キョンは別に他意がなかったみたい。けど罰ゲームね…
それにしても…あたし誰が誰と付き合ってるとかなんて興味なかったし……知らないのよね。仕方ない、SOS団で考えるか……
キョンとみくるちゃん…キョンのニヤケ面が腹立つから却下。古泉君とみくるちゃん……悪くはないわね。有希と古泉君も…って、あの2人が仲いいのは映画の話だけね。有希ってキョンにだけは心を早くから開いてたみたいだけど…キョンもまんざらじゃないみたいだけど……っ!!
ダメダメ、あんないい子達がキョンなんかに引っ付かれたら可哀想だわ。やっぱあのバカキョンはあたしが面倒見てやんないと……自演ってバカみたいね……でも匿名投票だし、いっか。
『涼宮ハルヒとキョン』っと…他はもういいわ。
ああ、集計が発表される前に生徒会に乗り込んでやるわ。
阪中side
妙な企画なのね…でも面白そうだからやるのね。
やっぱりキョン君と涼宮さんかなぁ。ふと2人の方に目をやると……キョン君と目が合っちゃったのね…何か照れるのね……キョン君は謝ってるけど、悪い気はしてないのね……
どうしよう、涼宮さんとキョン君がお似合いって書いちゃったけど、変にムカムカするのね……
悶々としてる内に時間が終わっちゃった。思わず『キョン君と阪中』なんて書いちゃったのね……何やってんだろ私……
谷口side
何かわけのわからん企画だな。まあいい、公表されなかったAランク美少女は俺が落とす!
お似合いの2人ね……やっぱ涼宮とキョンだろ。つーかキョン以上に涼宮と付き合えるやつはいねえ、しっかり繋いどけ! 後はそうだな……あのAランク越えの朝比奈さんや長門有希は……キョン、殺す。2人は渡さねえ! 少なくとも朝比奈さんは俺がもらってやる!
『谷口と朝比奈みくる』っと…
そう言や、長門有希はキョンに押し倒されてからどう思ってんだろうな……後キョンが時々昼休みに弁当持って出掛けてんのはどこ行ってんだ?
国木田side
何だろうこの企画。面白そうだからいいけど。
お似合いの2人か……キョンって色んな女の子に好かれてるよね。いつか修羅場るかな。是非見てみたいよ。そうだね……
『キョンと涼宮さん』
『キョンと佐々木さん』
『キョンと長門さん』
……かな。他にもキョンはフラグ立ててるみたいだけど、とりあえずこの3人だね。
女の子による1人の男子の争奪戦なんて、生で見れるもんじゃないよ。これを見るチャンスは滅多に無いし、楽しませてもらおうか。
長門side
何なのであろうか、このアンケートは。一週間前、古泉一樹が生徒会室に入った際に喜緑江美里による情報封鎖が行われ、会話を探ることが不可能だった。
あの後喜緑江美里を問い詰めても、明確な返答はなかった。どうやらこれがあの生徒会と古泉一樹が共謀したものであると考えられるが……人間の感情に疎い我々には回答し辛い。
「長門さん、どうしたの?」
隣席のクラスメートが話しかけてきた。私1人ではこれの内容の把握が困難、力を借りることにする。
「……何を以て『お似合い』と判断するのかわからない」
「そうなんだ……そうだね、お互い支え合ってるとか、気持ちが繋がってるとか、息が合ってるとかかなぁ」
「……申し訳ないが、やはりよくわからない。出来れば、例を挙げてほしい」
「う〜ん…よく長門さんをお昼に誘う彼…キョン君だっけ? 彼と長門さんは私はお似合いだと思うな」
……エラー発生。私と? 彼が?
「………………それは、いい意味で……?」
「え、うん? よくあの黄色いカチューシャの人と一緒にいるの見るけど、彼、あんまり楽しそうには見えないよ」
……それは表面的。彼は涼宮ハルヒと共に活動するのを内心楽しんでいる。だからこそ……あの世界を捨て、この世界を選択した……エラー発生。
「でも、長門さんの前じゃ彼、優しい顔してるもの。それに何だか、あの人は長門さんのことよくわかってる気がする」
……それは事実…エラー発生。
「ね、長門さんと彼はお似合いよ! 書いちゃえばいいよ!」
「……そう……」
最後に私に笑顔を向けると、そのクラスメートは自分の作業に戻った……
記入欄に彼女の言う通り『長門有希、(キョンの本名)』と記入する。先ほどからエラーが発生している……それに名を付けるならば……『照れ』『嬉しさ』だと考えられる……悪くは、なかった。
彼女の説によると、両者間に支え合いがある2人が該当するらしい。ならば、涼宮ハルヒの提案に乗り気ではないことが多い彼より、役割とはいえ適切にサポートする古泉一樹の方が『お似合い』だと言えるはず。
もう1つ、私は『涼宮ハルヒ、古泉一樹』と書き込んだ。
……それはそうと、私が会話を始めていた時に向き始めた私への視線と、それに込められた意味は何だったのだろう……?
古泉side
さて、予定通りですね。僕が書き込むのは勿論『涼宮ハルヒ、(キョンの本名)』です。これ以外に書くべきことはありません。なんとなく周りを見渡すことにします……?
何でしょう……?教室のクラスメートの視線が時折こちらに向きます。しかもどこか楽しげで……
とりあえず、放っておきましょう。
……彼らの視線の意味を知ったのはまた後日……
みくるside
ふぇー、これは何を書けばいいんでしょう……? お似合いの2人ですか……やっぱり涼宮さんとキョン君かなぁ。でもキョン君、長門さんにも優しいですし、私にも優しくしてくれてますし……
あれぇぇ……? 頭がこんがらがっちゃいましたよぅぅ……お似合いって何ですかぁぁ……?
私が回答時間の終了を告げられて正気を取り戻した時、用紙には
『涼宮さんとキョン君』
『涼宮さんと長門さん』
『キョン君と私』
なんていうカオス状態になってました……
鶴屋side
あははっ! おんもしろいアンケートだねっ! 生徒会がこんなのをする理由がわからないにょろよ! でもバッチリ答えるっさ!
そうだね、やっぱキョン君とハルにゃんかな! あたしみたいなキャラの人以外にハルにゃんについていける人なんてめがっさ少ないっさ!
でもキョン君、みくるや有希っこにも他の人以上に鋭いさね! 女の子泣かせになっていつか女の子に刺されたりしなきゃいいにょろよっ!
あたしは楽しい気持ちを抑えないまま用紙に
『キョン君にハルにゃん』
『キョン君にみくる』
『キョン君に有希っこ』
って書き込んださっ! もしかしたら集計する人が誰かわかんないんじゃないかな、ってことに気付いたのは休み時間に回収箱に用紙を放り込んだ後だったよ!
ま、楽しそうだったからオッケーっさ!
後日、再び生徒会室。
「……古泉」
「……はい……」
「この結果は何だ?」
「……予想外です……」
「ああ、だろうな。お前の目論見通り、集計してみればあの男と涼宮に投じた奴が最も多かった。だがな……」
「はい……」
「集計して僅か1桁の得票数の差であの男と文芸部部長が2位になるとは何事だ? しかもお前と涼宮という票も少なくなかったぞ。これじゃ集計結果の公表など危険過ぎる」
「あらあら……♪」
「しかも何だ、お前とあの男に入れた奴。『涼宮に振り回される2人には愛が芽生えているのよ!』だと……」
「無視してください!」
「他にも主にあなたのクラスの人から、『涼宮に忠実な犬』との意見も見られます」
「………流してください……」
「涼宮さんと長門さんの票が拮抗した理由が、涼宮さんには5組の大半の方と他のクラスの一部、長門さんには6組の大半の方と、何故か上級生の方々が投票したせいです」
「……彼女らと彼は誰に入れたんですか?」
「はい。涼宮さんは自分と彼、長門さんは自分と彼、それとあなたと涼宮さんですね。『鍵』は……えーと、阪中さんとルソー、……まあ♪ 会長と私に投票してますね」
「………何だってまた……」
「いえ、得票数が1位であるだけならまだよかったんですが……問題はコメントですね……」
「ああ……」
彼らは知らなかった。いや、3人の内1人は知っていたかもしれないが。
この場に快速に突入しようとする1人の少女の存在を。
「こらー!!」
「「ッ!?」」
「あら、涼宮さん。いらっしゃい」
「まあね、あんたらの悪事を暴きに来てやったわ! 悪事の源、アンケートの集計結果を出しなさい!」
「す、涼宮さん……」
「ああ古泉君。別にあなたを追及するつもりはないわ。…ん、これね……何々……」
((………終わったな……))
「ふーん、あたしとキョンが1位か……やっぱキョンの面倒見るのはあたしね……!?」
『涼宮は君に任せたよキョン』
『せいぜいあの暴君を鎮めてくれたまえ』
『ご愁傷様』
「………ふ、ふーん…大きなお世話よ! …で、2位は……キョンと有希!? あのエロキョン、やっぱ有希に変な下心が……ッッ!?」
『休日図書館で勉強してる時、よく2人で来てるのを見ます』
『図書館で彼が眠っている隣にピッタリくっ付いて座る彼女が可愛い』
『時々彼が2人分の弁当を持ってお昼に誘ってるのが印象深いです。長門さんが素直に対応してるのが珍しくて』
『有希ちゃん! 涼宮さんに負けるなー!』
「……………ふーん………へぇー………!!」
「……バイト…行ってきます」
「……ご苦労…」
「逝ってらっしゃい、ですね。目論見はどうやら外れたみたいですね?」
「キョーーーーーーン!!!」
キョンという少年がシメられ世界が大きく揺らいだことはまた別の話である。
おまけ。
古泉達の最初の会合の日。
キョンと長門の帰り道。
「長門、古泉は休みだったが何かあるのか?」
「古泉一樹は現在、生徒会室にいる」
「……何やってんだ?」
「わからない。恐らく喜緑江美里によってあの部屋は情報封鎖されている。中の様子を探ることが出来ない」
「そうか…なら仕方ないな。………ん?」
「……………」
「どうした、袖を引っ張ったりして」
「………また、」
「?」
「また、彼らに文芸部が攻撃されるのだろうか……」
「……ああ、かもしれんな」
「……不愉快だった。あの場所は私にとって安らげる場所の1つ。それを失うのは、嫌」
「そうか……なら俺も、一緒に守れるように頑張ってやるよ」
「………そう……ありがとう……」
「どういたしまして……って、長門!? いきなり抱きついてきてどうした!?」
「! ………今のは誤作動。………ごめんなさい……」
「い、いや。謝らなくていい、驚いただけだ。ほら、な?(ナデナデ)」
「………(コク)」
「じゃあ帰るか。ほら、行こうぜ」
「……そう……」
実は仲良くなってた。この光景を偶々ある北高生に目撃されて軽く噂が広がり、この2人の得票数が伸びたのはまた別の話である。
短編SS最長。
バザーっていいよね(いきなり何だ)
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