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『イチゴパフェ』

「ほんま、、、東京は〜
人がどっからこないに湧いてくるん?」



「ひろ子、少し休も…
母ちゃん疲れた、」



「もぉ、しょうがないわね〜 じゃあ資〇堂パーラーでも行きましょうか?」



...................



子どもの頃、
お店で食べるイチゴパフェは特別な日。



田舎から婆ちゃんが遊びに来たときだけの贅沢で


この日ばかりは、ママも婆ちゃんを楽しませようと気を使い、あまり怒らない。

婆ちゃんのために出かけるのは大抵がデパートで デパートで食べる お子様ランチも嬉しかったけれど、

一番の楽しみは資〇堂パーラーの「イチゴパフェ♪」


黒いワンピースに白いエプロンの店員さんが横を通るたびにドキドキ、ワクワク♪胸をときめかせ運ばれるパフェを見送る。



次はぜったい、わたしのテーブル。なんて念力をかけたりして(笑)


やがて運ばれて来るそれの美味しそうなことと言ったら、そうね〜(笑)なんて言ったらいいかしら〜♪


カッティングの施されたガラスの綺麗なグラスに、


イチゴとアイスクリームと生クリームが重ねられてて てっぺんに更に真っ白な雪のような生クリーム その上に一番美人なイチゴが気品高くのせられる…


眺めているだけで幸せなのに、それを上から下まで全部 ひとりで食べていいなんて、


「あたし 明日、死んでもいい〜」(笑)


ほんのり酸っぱくて、クリームと苺が口の中で溶け合って…夢のよう。


銀色に輝くスプーン


お洒落に添えられる紙ナプキン


子ども心にも気どって、お行儀よくしなくちゃとか

少し大人になった気がした♪






写真は雑誌からのコピーです。


登場人物の名前等は仮名です。


内容は作者本人の思い出を脚色してあります。


(笑)


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