スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

今日から二学期(晴れ)

学校久々なんでちょっと嬉しかった。制服も久々だ。
学校行くのが楽しみなんて考えられなかった。こっち来るまで。

校門でちょうど里中と天城、それに陽介と会った。
そして白鐘にも会った。エースだ、と言おうと思ったのに、先に陽介がチビッコ探偵と名付けてしまった。エースの方が格好いいのに。
チビッコ探偵は、何とビックリ新学期から八高に通うんだそうだ。一年に編入だ。
ちょっと完二の顔が浮かんだ。
どうなるんだ。

放課後ジュネス寄るかって話になった時、天城がチビッコ探偵も呼ぼうと言い出した。
あいつ事件のためだけにここに来て、解決した今も、何かにこだわるように稲羽に居続けている。
俺も気にならないと言えば嘘だし、みんなで声をかけに行くことにした。
ちょうど廊下で発見したが、一年の女子に囲まれていた。あら先約、と思ったが、チビッコ探偵は女子に向かって「遊び場にも君たちにも興味ない」と言い放っていた。
けんもほろろっていうかとりつく島もないっていうか鼻にも引っかけないっていうか。
女子が逆上して、ちょっとヤバそうだなって空気を読んで、陽介が声をかけにいった。
女子が怯んだ時、反対側から完二も来た。二年と巽君の姿を見て、チビッコ探偵をつるし上げようという流れになっていた女子たちがそそくさと逃げていった。
陽介はこういうとこ上手い。
あと完二は離れた場所で白鐘のこと見守ってたんだな…。

俺らも白鐘のことを誘ってみたが、「今度にします」と断られた。
「興味ない」って言われなかったってことは、興味はあるのか?
考えたいことがあるし、早く帰るとおじいちゃんに言ったから、って。
おじいちゃんおばあちゃん好きな子には悪い奴いない気がする。

結局いつものメンバーでジュネスに行った。
修学旅行の話になった。
もう来週だ。しかし二年の秋に修旅って、稲羽は随分のんびりしてるな。うちは春予定だった。

【修学旅行まとめ】
-行き先は辰巳ポートアイランド(行ったことない)
-ムーンライトブリッジとかあるところ(通ったことはある)
-向こうの高校と交換留学的な(向こうもこっち来んの?)
-勉強中心(マジか)
-二日目の自由行動は工場見学(自由じゃねえ!)
-三日目帰る(何それ)

酷いこれは酷い。
でも一年も合同というので、まありせや完二、あと白鐘なんかも一緒だと思えば、退屈はしなさそうだ。
いつもの捜査本部が都会に移動しただけかもしれんが。
「社会科見学じゃねえか」って誰か言ったけどまったくだ。
前の学校だったら海外だったなー…。

クマが旅行に異様な関心を示していた。
そうだクマだけ留守番か。
菜々子もまた三日も一人にしてしまうし。
いい土産買ってくるぞと決意した。


夜、秀のところに行ってきたけど、様子がおかしかった。
泣きそうな感じで、どうしたんだと訊こうと思ったら、母親が飛び込んできた。
「嘘でしょ?」
とか…何だろう…。
母親が逆上してるっぽいので、秀を残して帰りたくなかったが、秀自身に追い出されてしまった。
大丈夫かなあいつ。
心配だ。

すべて世は事もなし(曇りのち晴れ)

登校中、例の事件についての噂話が聞こえた。
みんな気にしているようだ。そりゃするか。
本当に、このまま何ごとも起こらなければいいんだけど。

雨降りで部活もなく、やたら暇な一日だった。
夜は久々小夜子さん、じゃない、病院のバイトへ。
ここも何ごともなく平和に労働を終えた。

夏休み終わって、昨日はみんなと遊べて楽しかったけど、二日目にして何だか気抜けする一日だ。
まあ平和はいいことだよな。
帰ったら菜々子は寝てるし叔父さんまだだしプラモはないし、勉強するか陽介にイタ電でもかけてから寝よう。

上手くいきますように(晴れ)

放課後完二と一緒に愛家に入ろうとしたら、警察に声をかけられた。
噂になってるカツアゲ集団について訊きたいことがあると。
というか、頭から完二が関わってると決めつけている様子に腹が立った。
俺が里中と愛家に行った時も声かけてきたよな。
完二といるからおまえも一味だろうと言われて本当に腹が立った。
証拠もなく警察署に連れていこうとして、証拠がないんだから任意のはずなのに、完全に補導前提の態度だ。
悪くないんだから二人とも堂々としていたら、「罪の意識もない」とか言い出した。
どうも、いつもの小学生男子といるところを見て、誰かが警察に告げ口したらしい。
…そんなもん、何やってるのか本人に訊けばいいじゃないか…。
押し問答していたら、当の男子が通りがかった。
男子が完二にマスコットを作ってもらっていると言ったのに、警察はその言い分も信じようとしなかった。
そうしたら、完二は、男子や俺を嘘つきにするわけにはいかないと、堂々と、自分が本当にマスコットを作っている、しかも8個も、と告白した。
警察はバカにした態度になったが、完二は怯まなかった。
ああもう何であいつあんな格好いいんだろうな!
惚れ惚れしていたら、完二母もやってきた。
完二母は最初から完二のことを信じて、警察をあしらっていた。当然だ。
当然だと思うのに、完二はビックリしてたみたいだ。
泣いてた。
泣いてスッキリしたみたいだ。
よかった。
ろくに証拠固めもせずに先入観だけで仕事しようとするアホ警官と叔父さんが一緒に仕事してると思うと、不思議だ。
叔父さんの努力だけじゃなかなか事件が解決しなかったわけだなあ。
チビッコ探偵も大変だったろうな。

そして夜は、秀のところに行った。
今日、秀の誕生日だった!
休んだりしなくてよかった!
慌てて、陽介に頼んでケーキを入手してもらった。陽介はケーキばかりでなく、いつものみんなも連れて秀の家まで来てくれた。陽介エクセレント!
そういうわけで、みんなで秀の生誕を言祝いだ。
歌ったり電気消えて大変だったり、盛り上がった。
でも秀が途中、「生まれてきてよかったのかな」などと言い出し、みんなからバカバカ罵倒されていた。
あいつあんなに大勢にバカって言われたの初めてだろうな…。でもバカ。
秀は嬉しかったんじゃないかな。
あんな言葉に、みんながすかさず怒っているのが、俺も嬉しかった。すごいなと思った。

みんなが帰った後、秀が、この間のことを説明してくれた。
あいつ、学校でカンニングしたんだそうだ。
それがばれて、学校にも母親にも怒られたって。
前に話してた転校生のことが引っかかってたらしい。スポーツもできるし、みんなに人気があって、その上勉強でまで負かされて焦っていたと。
何で秀の母親は、恥ずかしいなんて言ったんだろう。
全然話も聞かなかったみたいだ。
秀の言葉を聞きながら、俺は昼間の完二母のこと思い出してた。
完二母は完二のこと信じてた。完二がどうして暴走族潰したのかってことも、事情知ってた。
でも秀の母親は、どうして秀があんなにまで一番を取らなくちゃいけないと思ってたか、どうしてカンニングをしてしまったか、わかってない。
秀は俺にすごく謝ってた。
それが救いだと思う。俺のじゃなくて秀の。秀は、俺が秀の力になりたいと思って、頑張って勉強教えてたのはわかってくれたんだろう。
だからごめんって言ってくれた。俺の努力とか、秀に対する信頼を裏切ったことを謝ってくれたんだと思う。
母親ともちゃんと話すと言っていた。
俺はもうちょっと早く、もっと突っ込んで秀の話を聞くべきだったな。
辛そうなのはわかってたけど、秀自身が解決しなくちゃいけないって、悠長にし過ぎてた。母親のこと責められん。

今頃秀は母親と話してるかな。
本当に今日、陽介たちも来てくれてよかった。
また来て欲しいと言われた。
秀には味方がいる。大丈夫。秀もわかってる。ちゃんと話せるはずだ。

上手く気持ちが伝わること祈ってる。秀も秀のお母さんも頑張れ。

てりつやきんぴら(晴れ)

朝から暇だったので完二のところに行ったら、静かなところで話したいと言われて、一緒に高台に行った。
完二は父親の墓参りに行ってきたそうだ。
「初めて自分の意志で」と言っていた。
亡くなる間際に、「男なら強くなれ」と言われたのを、ずっと気にしていたらしい。だから避けていたと。
『強い』って何だろうなと、完二に会うたび考える。
強がって見せたり、今の自分以上のキャパ以上の力を無理して手に入れることではないと思う。
相手のことを受け入れられないのも弱いせいなんだよな、きっと。
完二を受け入れなかった人がいたのはそのせいで、受け入れられないことに反発した完二も弱かったってことだと思う。
俺も自分を省みる。
外向きに見える強さより、内側で受け止める強さみたいなものが大事かなあとか。
頑張ろう。

完二父は墓参りに完二が来てくれて嬉しかっただろうな。
墓参りに行ってきたこと教えてくれて、俺も嬉しかった。


明日の弁当を仕込んだ。ごぼうとにんじんのきんぴら。きんぴらって自分ちで作れるもんなんだな。店で買ったことしかなかった。
大量に作りすぎたので、明日の昼誰かに食わせよう。

小春日和(晴れ)

警察最近見なくなった、と登校途中に話してる人を見かけた。
カツアゲ関連では見かけて鬱陶しいけど、警官はともかく刑事っぽい人はそういえば見なくなった気がする。
本当に終わったのかな…。

昨日のきんぴらは完二に食わせた。
大喜びであった。
あれだけ喜んでくれると作り甲斐もあろうというものだ。

放課後、小西先輩の弟を見かけたので声をかけた。
夏休み前にハンカチを借りて、借りっぱなしだったのが気になっていた。
それでようやく返すことができたんだけど、小西には「捨ててくれてよかったのに」と言われた。
やっぱり小西先輩のハンカチだったみたいだ。小西が使うにしては、随分可愛らしいハンカチだったので、そうかと思ってた。
もしかしたら小西も可愛いものが好きなのかもと思ったが。どっちにしろ大事なものだろうから、きちんと洗ってアイロンかけておいた。
もう使う人がいないから、ハンカチも役目が果たせて嬉しいだろうとも言われた。
何かやっぱり、すごくいい奴っぽいな…。
前に、嫌いだって言って悪かったと謝られた。
知りもしないのにすみませんと。
ちょっとヘコんではいたのでそう言ってもらえて嬉しかった。
改めて自己紹介して、友達になった。
小西、保健委員をクビになったそうだ。
「また取り上げられちゃいました」って苦笑いしているのを見て、何だろうな、放っておけない気分になったっていうか…。
また声かけて平気かと聞こうとする前に、小西の方からよかったら時々遊んで欲しいと言ってきてくれた。
そうだな、遊ぼう。

夜はバイトもなかったので、久々に鶴を折った。
久々過ぎてちょっと目が疲れてしまったが、焦点を合わせぬまま折るという究極奥義を発動して大量に作ることができた。
折り鶴検定とかあったら俺ちょっと凄いと思う。

そういや冷蔵庫のスイカがあったから食べたけど、夏休みの最後の食べたヤツの方が全然美味かったな。
あの時はみんなで食べたからかな?
前の記事へ 次の記事へ