今日こそと決めて、テレビへ。
りせを救うつもりが、思わぬことが立て続けに起きて驚いた。
りせも「本当の自分」と「アイドルの自分」の間で悩んでたみたいだ。
すごいのが出た。
すごかった。
毎回すごいの来るけどまた一際だった。
造形はともかく能力もすごかった。俺たちの力を全部見透かした攻撃を受けた時は、今までで一番ヤバイかもと一瞬覚悟を決めかけた。
が、クマが助けてくれた。
ひとりぼっちになるのが嫌だと、体を張って助けてくれた。あいつは全員の命の恩人だ。
そしてクマにもあれが出た。
クマの様子が最近ずっと気に懸かってたけど、やっぱりクマはクマですごく思い詰めてたんだな。
"カラッポ"という言葉に反応していた。あいつ、中身、空だったもんな。物理的に。
もう一人のクマは、クマらしからぬことを言っていた。何だろう、『内心ではこう思っていたのか』とか『無意識でそう感じていたのか』っていうレベルじゃなくて…。
りせが、何かの強い干渉を受けていると、たしか言っていた気がする。
-真実は常に霧に隠されている
-真実を確かめるすべはない
-楽に生きていく方が賢い
そんな感じのことを言っていたけど、誰よりも真実を知りたがってるみたいに感じてたクマが「実はそう考えていた」ということに、違和感がある…。
あれは何なんだろう。
一体何が、クマにそんなことを言わせたんだろう。
よくわからないが、とにかくもう一人のクマも、みんなで倒した。
りせに引き続き、クマの新しい『人格』も現れた。あれ可愛いな。丸いな。ちょっといいな…。
クマの過去がない、っていうのにはみんな驚いたけど、実際クマは俺たちといてあそこで生きてて、この先も仲間だろうし。
自分のことわからないのはやっぱり誰でも一緒な気がするしな。
真実は絶対見つかる。文字で書くと恥ずかしいなこれ。まあそう思う。
クマからは、俺の力に特別なものを感じると言われた。特別な役目? クマにもクマの役目。
でも特別な役目っていうのは誰しも持ってるものだと思う。その人じゃなければっていう。
俺は俺の役目を頑張る。
夜、酔っ払った叔父さんを足立さんが連れて帰ってきた。足立さん見慣れて来た…。
叔父さんはやたら荒れていた。
県警から、特別捜査協力員とかいう子供(俺と同じくらいの歳?)が来たらしい。私立探偵事務所のエースだと。叔父さんはそれが気にくわないみたいだ。
一連の事件を手伝いに来たらしい。
俺たちが知っていることにも、そのエースは気づくんだろうか?
ちょっと気に留めておいた方がいいかもしれない。
あとついでのように現場をちょろちょろするなと叔父さんに叱られてしまった。若干へこむ。
こないだ陽介が、俺と殴り合ったおかげで新しいアレが生まれて超格好いいから楽しみにしてろっていったから楽しみにしていた。
青かった。