愛だった






いつもいつも躓いては
うろたえる私
"後ろばかり見ているから
何も見えないんだよ。
なくしたものは越えられないから
新しいものを探そうよ。"
君がくれた言葉を想う

向かい風に閉じた瞼
背中を向けても来る明日が
いつからか 嫌いになった
明日という時間に
平然と立っている
その人がとても羨ましかった

背筋を伸ばすだけで
堂々と歩くだけで
罪のような気がする
ねじまがった心臓は
捨ててしまえ。
そう思えば
大事な荷物、ひとつ
肩から落ちた

軽くなった体
いなくなった優しい人

君を信じなかった
私を信じなかった

重すぎて落ちたそれは
愛だった

君への

依存がねじまがった
愛だった