ハリネズミ




空回りしたまんまで
何処へ逃げてくつもりだろう
小さい隙間に逃げ込んで
縮こまってる
いつしか出らんなくなって
どうせ泣き出すつもりだって
眺めてるけど、笑えない
笑えないよ

丸まってばかりだった
埃かぶった背中に
かけてあげられる毛布を
持ってたなら
優しくなれたかな

ぬくもりを

教えてあげたいよ
溶かしてあげたいよ
そばにいて 触って
抱きしめてあげたいよ
だけど 僕が触れれば
君は泣き出してしまうだろう
お願い。こっちを向いて
微笑んであげるから

強いふり、の僕は
針をもたない君を
傷つけないうちに


(君ならきっと大丈夫。)


精一杯のやさしさを込めて さよなら。