「へい、何の申請だい?」
マッチョな男が顔を覗かせ、ショウに聞く。
「この3人のウノ申請をしたい。」
「この子たちがルートディガーに? まだ未成年だぞい?」
受付男は確認するように3人を覗きこむ。
「大丈夫だ。この二人はすでにルートを手に入れてるくらいだからな。」
ショウの言葉に受付男は少し考えた後、奥から何やら紙切れを取り出してきた。
「4人チームとしての申請でいいかい?」
ショウは質問に対して頷く。
「んでい? あんたがリーダーだない?」
「そうだ。」
「んなら、これだい。」
そう言って持ってきた紙切れをショウに渡した。
紙にはマチナ討伐の文字が書かれていた。
「最近の試験はこれだい。セントラルで作り出した機械・マチナと戦ってもらうんだい。」
ショウは意味を理解するも、他の3人はあまりついていけていない。
「4人でウノ3人ドゥレ1人だから、マチナ12が討伐対称だない。」
「そのマチナとやらはどこにいるんだ?」
ショウが聞くと受付の男は慌てるなといった感じのジェスチャーをする。
「ここから町を出て西に行くと試練の塔があるい。100階建てのがい。」
自慢げに受付男が話す。
「今じゃ、マチナ100を倒そうという凄腕の者たちが上を目指す始末だい。」
そう言って受付男は試練の塔までの地図をショウに渡した。
「試練の塔1階にもちゃんとアシスタントはいるから安心だい。詳しいルール説明はそっちで聞くとよい。」
ショウは礼を言うと、カウンターから離れ、近くのテーブルに座った。
テルたち3人も後から座る。
「今はこんなのができたんだな。」
ショウは紙を見ながら呟く。
「ショウがルートディガーになった時はなかったの?」
「なかったな。俺の時は先輩ディガーとの仕合と実際のクイールと戦闘をしただけだった。」
「へー。」
それはもはや、テルたちの知らない世界である。
「シ、ショウさんですすっすすよね!!!」
ショウの背後からオロオロした感じの声がする。
ショウが振り向くとそこにはマユとそう変わらない年頃の少女が立っていた。
腰には刀が刺してあり、服装も戦闘用のものであるため、顔や体格の雰囲気とはミスマッチな感じの格好をしている。
「ああああ、すいません、わわたし、その、あの……」
その少女の手にはショウが持っている紙と同じものが握られていた。