船は出港し、港町シッタから南西に位置する黄金都市・ソルディに向かって海の上を進んでいく。

「あなたたちに手伝ってもらいたいことがあるのよ♪」

レオはそう言って色っぽく足を組む。

テルの目が足に行ったのに気がついたアヤがテルのわき腹をつねる。

テルがアヤの方を見るとアヤは済ました顔でレオを見ていた。

「あなたたちにセグレタの一員になってほしいのよ。」

レオの言葉に皆は意味がよく分からず固まり、ショウだけがはーとため息をついた。

「革命軍かてめぇ……」

ショウの言葉に皆が驚く。

「言葉を選んでちょうだい。この船には帝国兵だっているのよ。」

これまでのエロい雰囲気から一変し、レオの鋭い視線がショウに突き刺さる。

「悪い、だがその話にはのれねぇな。」

ショウは怖じることなくそう答えた。

「え? どういうこと?」

アヤだけでなくテルもマユも話についていけていない。

「俺たちの命まで巻き込むつもりはねぇ。助けてもらって悪いが対価にしては軽すぎる。」

ショウの言葉にレオは少し微笑むと席を立った。

「分かったわ。この話は聞かなかったことにして、くらいはいいわよね?」

レオの質問に対しショウが頷くとレオは再び微笑み、どこかへ歩いていった。

「何の話だったんだ?」

「……知らないほうがいい。」

ショウはそう呟いて一人どこかへ歩いていった。

「なんだか難しそうな話でしたね。」

残された3人はイマイチ状況が掴めず、しばらくそのまま椅子に座って周りを眺めていた。

しばらくしてショウは3人の元に戻ってくると、部屋の鍵のようなものを皆に見せる。

「4人部屋を取った。到着まであと8時間ほどだが、行くか?」

ショウがいつもの調子で聞くので先ほどの事を聞くわけにもいかず3人は賛成し、ショウについていって船の階段を下りる。

「ここだ。」

ショウがそう言って鍵を開けると、中には10畳くらいのスペースと4人分の布団が並べられていた。

「男女別のほうが良かったか?」

ショウは部屋に座り、アヤとマユにそう聞く。

「一緒のほうが心強いです。何も分からないことばかりですもの。」

マユは微笑んでそう答える。

「私も別に一緒のほうでいいけど……」

アヤは少し照れながらそう答えた。

ショウは二人が賛成したのに安心して荷物を部屋の隅に置く。

「野宿生活は疲れただろ? 今日はゆっくり布団で寝れるぞ。」

ショウはそう言って笑った。