「あら、何してるのよ早く通してちょうだい。」
ショウの脇を通り、レオが兵士にライセンスカードを渡す。
「はっ、すいません。」
兵士はカードを受け取る。
ライセンスカードには★★★☆☆と書かれていた。
「この子達も私の弟子よ。余計な手間を取らせないで。」
レオが兵士を挑発するようにそう言う。
「これは大変失礼いたしました。ではお通り下さい!!」
兵士はそう言って道を開ける。
レオは振り向くと4人にウインクを飛ばし、船の中へと歩いていく。
「行こう……」
ショウは少し面白くなさそうな顔をしながらそう呟いた。
他の3人は互いに目をあわせ一テンポ置くと船の中へ歩いていった。
まず入ると大広間があり赤いじゅうたんが高級感をかもしだしていた。
「綺麗ですね。」
マユはそう言って心を奪われていた。
「普通に乗ったら50000ユニタよ。上流階級の乗り物だわ。」
先に入っていたレオが立ち止まってそう答える。
「さっき助けてくれたんだろ? ありがとな。」
テルがレオに対し、お礼を言う。
「あら、お互い様じゃない? 私はただでなんて言ってないわよ。」
レオはそう言って笑う。
「だと思った。で、条件は?」
ショウは平然としてそう聞く。
「あら物分りが早いのね、ドゥエちゃんは♪」
レオの言葉にさらに嫌そうな顔をするショウ。
「さっきからドゥエって何?」
「ドゥエっていうのはルートディガーのレベルを表す1つのレベルです。ちなみにドゥエは2番目って意味です。」
マユがテルに説明して微笑む。
「あら、物知りね、お嬢ちゃん♪」
レオが感心してマユのほうを見る。
それに対しマユは満面の笑みで答えた。
「そして私がその上の階級・トレってことよ♪」
そう言ってレオはライセンスカードを見せる。
「駆け出しをウノ、次がドゥエ、それから順にトレ、クアトロとなって最高級がシンクエよ。」
レオが皆にわかるよう付け足した。
「で、条件は?」
ショウは少しイライラした口ぶりでそう聞く。
そんなショウを見てレオは一度微笑むと、近くにあったテーブルの前の椅子に座った。
「話すわ、座って。」
レオはそう言って皆に座るように促す。
4人は言われるがまま椅子に座った。