2012-3-5 11:25
仮題:スクールサバイバル その1
長編1話目
再UP
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徒然なるままに日々の話や本の話やゲームの話時々駄作
学校は2つの異なる顔を合わせ持つ。
1つは昼間の「学びの場」としての顔。そしてもう1つは――
「戦場」
今宵も学校に残ってしまった哀れな生徒たちがゲーム参加者となる。
開始時刻は午後9時…
夏野皐月は学校に忘れ物を取りに来ていた。
すでに午後6時を回り、外は薄暗くなり始めている。肌寒さを感じながら、皐月は昇降口で上履きを足に引っ掛けて教室まで走る。
廊下や階段の明かりは消されている。当然のことながら、各階の教室の明かりもついてはいない。かと言って、わざわざスイッチを入れて明かりをつけながら進むのも面倒なため、皐月はそのまま自分の教室へ向かった。
それにしても暗い。学校に着いた時はまだ薄暗い程度だったのが、今や日も落ち、教室に着いた頃には完全に明かりが必要な暗さになっていた。教室前方まで足を運び、明かりのスイッチを入れる。一瞬、眩しさに目がくらんだ。
忘れ物を取って、早く家に帰ろう――皐月が自分の机に向かって足を踏み出した瞬間、背後に何かの気配を感じた。
振り返る間もなく、皐月の意識はプツリと途切れた。
床に倒れた彼の目の前に1枚のカードが置かれている。
だが、その内容を彼が知るのはもう少し後のこととなる。
そして教室のドアが静かに閉まり、カチリと鍵がかけられた。
1人目の参加者:夏野皐月
ゲーム開始まで残り2時間50分
性 別 | 女性 |
誕生日 | 6月4日 |