「明日財前ん家の近くで祭りあるんやろ?」
のんびり休みを満喫していた真夏の正午。 今年の夏初の最高気温を叩き出した今日、白 石はクーラーの効いた財前の家にお邪魔して いた。
そんな時、思い出したように白石はそんなこ とを言ったのだ。
「…そういやそーっすね。義姉さんたちが行 くとか言っとったわ」
「そうなんや。でな、花火あるらしいやん? な、行かへん?」
キラキラとした目で訴えてくる白石は、財前 のベッドの上で寝転んでいて座っている財前 より目線が下になっているのでいつもではあ まり体験できない状況に財前は少し目をそら した。
「え、でも、人多いし、暑い…」
「えーせっかくやねんから行こーや、おもろ そうやろ?」
ずい、と白石は綺麗な顔を近付け財前の顔を 除き混むと、財前は深い溜め息をつく。
(そんなん、反則やわ…)
誰れもが美人と認める白石の顔はどれだけ クールであまり感情を表に出さない財前でも 照れてしまう。 しかも惚れた可愛い恋人なのだからしょうが ないだろう。
「…じゃあ、浴衣着て来てくれるんやったら ええっすよ」
そう言うと白石は大きな目をぱちくりさせ、 一瞬悩んだようだがすぐに財前に笑って見せ た。
「わかった。財前が言うんやったら着てくる わ」
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…祭り当日 財前は待ち合わせ時間より少し早めについて 待っていた。 すると、
「ごめん、財前待ったか?」
カランコロンと下駄を鳴らし手を振って近付 いてきたのは紛れもなく白石で、
「浴衣着るんにめっちゃ時間かかってもーた わ、すまんな」
と、財前の前に到着し申し訳なさそうに笑っ た。 その浴衣姿といい、あまりにも似合いすぎて いて一瞬時が止まったかのように見惚れてい ると、そんな財前に不安になったのか財前の 顔の前で手をパタパタと振ってみせた。
「財前?大丈夫か?」
「…大丈夫っすよ。つかよう似合っとります ね、浴衣。」
「っ!…ぉおきに…と、とりあえず行こ か!」
あまり日頃から誉めたりしない財前に照れた ようでずんずん先に行ってしまった。 それが照れ隠しと言うこともわかっているの で可愛いなぁ、とを思いながら白石の後を追 いかけた。
「つか、自分は私服かいな」
追いかけて隣に並んで歩いているとふと、そ んなことを言い出した。 自分が浴衣なのに財前が私服なのが気に食わ ないらしい。
「だって、動きやすい方がいいでしょ?」
「そやけど、俺には着て来い言うたくせに なぁ‥‥」
「…今度、そんなに言うんやったら着てあげ ますよ」
そう言うと、ほんま?なら楽しみにしとる。 と白石は満足したようで、あそこ行こう?と 屋台の方へ寄って行こうとした。 そのとき
「うっわ!」
「! っと、大丈夫っすか」
「な、なんとか…財前が腕引いてくれたから 助かったわ。おおきにな」
はは、と苦笑する白石をちゃんと立て直し着 くずれを直してやる。 人も多いし浴衣という動きにくい恰好に履き なれていない下駄なのだろう。 財前が腕を引きなんとか間一髪だったが危 なっかしいのにはかわりない。 財前はとりあえず白石の手を握ってやった。
「!ちょ、財前!人前やで…」
「どうせ誰も見とりませんよ、人多いし。そ れに危なっかしいんで」
それでも渋る白石に逸れるん嫌っしょ。と言 うと観念したのか静かに握り返してきた。 それに満足した財前は白石の手を引き歩きだ した。
それからいろんな屋台に入り遊んだり食べて いるとそろそろ花火が始まる時間になった。 皆ぞろぞろ花火の見れるとこに寄って行くな か財前と白石は違う方向に向かっていた。
「財前、花火もうすぐ始まるで?どこ行く ん?」
「とりあえずついてきてください」
そう言われ白石は財前についていく。
「こっちっす」
「え?」
財前に連れて来られたとこは少し祭りの場所 から離れた神社のような、人が全くいないと ころだった。
「…ここ、穴場でよぉ見れるんすわ。人も全 然来ぉへんし」
「へぇ…よぉ知っとんなぁ」
「まぁ…家近いんで」
「そっかぁ、おおきになぁ。」
嬉しそうに白石は財前の頭をなでて、いつも なら子供扱いされるのが嫌で撫でられると怒 る財前は今回はされるがままになっていた。 そんなとき財前は白石の撫でていた手をとり キスをしかけた。
が、あと少しの所で口を押さえられる。
「…何で止めるんすか」
「い、いいいいいやだってこ、ここ、 外…っ!」
「誰もおりませんよ」
「で、でもまだあかん!」
「…」
必死に止めている白石にムッとするがそこま で必死に言うのならば無理は言えない。 それでも少しそんなに嫌がられると傷つくの だが…
ヒュゥゥゥーーー…パァァァンッ
「あ!花火始まった!」
そんなこと思っていると花火が始まってし まったようで白石はその打ち上がる花火に夢 中になっていた。 その白石を横で見てると花火が打ち上がるた びに明るくなるとき見える表情があまりにも 無邪気で、あまり見せないような表情をして いたので財前は花火より白石に見入っていた
「財前見てみ!めっちゃ綺麗!」
「そうっすね」
「って見とらんやないか!」
「蔵見とるほうが綺麗っす」
「なっ…。急に名前……、もぉー…ずるぃ わ…」
そう言って真っ赤な顔を隠すように手で覆い 隠し指の隙間からこちらをみる白石に手の上 からキスしてやると面白いほどの反応をす る。
「あ、あんな、」
「はい?」
もっとしてやろうかなと思ったが今日はそう 簡単に乗ってはくれないらしい。 何か言おうとしている白石の次の言葉を待っ ていると
一番大きなトリの花火が上がった瞬間 財前は白石にキスをされていた。
「…」
「お、誕生日、おめでとう…光」
突然すぎてそれに顔を真っ赤にして俯きなが らそう言う白石の行動すべてが嬉しすぎて言 葉が詰まってしまった。
「…っ、覚えてくれとったんすね」
「そりゃ大切な恋人の誕生日やもん…当たり 前やろ?」
そう言いながら嬉しそうにほほ笑む白石を衝 動的に抱きしめた。
「っ!ざ、ざいぜ…」
「なまえ、名前もう一回言うてください…」
「……ひかる、ひかる誕生日おめでとう。生 まれてきてくれてほんまおおきに。大好き や、光」
ぎゅぅぅ、と抱きしめる力が強くなる。 それに比例し白石も抱きしめ返してくれる。 それがどれほど幸せか…
「ありがとうございます…」
もう一度深い深いキスをした。
花火は一瞬でもあなたとは一生
離さないから。
HappyBirthday Dear 光
(今日俺ん家誰もおらへんっすけどきます?)
(え?あ、う…)
(まぁ、その状態で帰れるんやったらええっすけど)
(っ!!ざ、財前のアホォ!!このド変態!!!)
(へぇそんなこと言ってええんすか?)
(う、)
(ま、俺ん家いきましょか)〔ニッコリ
(うわぁあああぁあああぁぁああああ)
(誕生日なんすから。ま、しゃーないっすわ)♪
end
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その後は…ね、てかその前になんかあったよなこれwwwww
これまたベタなもん書いたな俺はww
なんか起承転結がすべて一緒の流れやわー…
あかんなぁ…やっぱもっと文章力ほしい…orz
今まで財前くんはすごくいい人役ばっかしてたんで!
今回は財前と白石二人っきりでしてみました!!
えへwwww
満足やwwwww
書き直したいけどwwwww
とりあえず財前は余裕かましといてほしいですね。
クールでカッコいい財前が好き!!
でも色々悩みもあるっていう一番カップリングのなかでゴタゴタしてる設定です。
またかければええんですがww
お誕生日おめでとう!
後輩で生意気で天才でピアス五輪でクールでカッコいい、そんな君が大好きだ!!!!
ありがとうございました!