話題:おやすみなさい

張っていた緊張の糸が切れたように身体を熱が包む。気だるい。風邪かもとごろごろ床に転がる。免疫ができるからとか勝手に思って、しんどい時以外飲まない薬を躊躇うことなく飲み込む。おかげさまで効きは抜群。幾分か身体がラクになった。それでも目覚めれば、重たい頭と熱が相変わらず包んでいた。風邪か、と微睡む思考はうまく回らず、温かな布団から出られず数時間。目覚ましもセットしなくていい朝寝坊な休日の始まり。

午後から友人と待ち合わせしていたので準備。久しぶりに会うのに感動もなにもなく、通常運転なあたしにもっと喜びなよ、と言う彼女。そうそう、この距離感。このフォルム。このスタンス と流れるように思い出す懐かしさ。友達って大切だなと実感した。終始、愚痴ばかりこぼし合い、別れる別れないとか辞める辞めないとか、そんな中にもくだらなさを織り交ぜて、ごちゃごちゃになってゆく会話。総括して思うのは、自分が正しいとあたしも彼女も世界中のひとも思いながら生きているということ。多少の妥協はするものの、正しさは道徳とか道理とかそういうものでは計れないことも多い。

連休はうれしいものの、仕事へ行きたくない欲が強まる。憂鬱だし、こわいし、くるしい。悩みたくない、できれば、部屋にこもっていたい。それにしてもこわい、こわい。頼りたいのに頼れない。ねえ、あなたはあたしの微妙な変化に気づいてくれてる?

祖父の一周忌が近づくからかな、気持ちが沈む。去年の今ごろはバリバリと働き、休日は予定を詰め込み、仕事に恋に大忙しで誕生日というイベントを控え、浮かれていた。誕生日の前日に祖父と永遠の別れを迎えるとも知らずに呑気にひとりで生きているように思っていた。情けない、恥ずかしい、後悔しても二度とだいすきな祖父の笑顔は見れないし、話すことはできない。涙があふれるからこの辺で。おやすみなさい。