(( 紅茶の時間 ))



「また来たぜ」

にぱっ、と白い歯を見せて笑う。

紅魔館の一室。
咲夜の部屋に、来客がいた。

金の髪をなびかせて、魔理沙は窓の縁に腰掛けていた。



「ああ、いらっしゃい」

一通りの仕事を済ませ、自室に帰ってきた咲夜は、魔理沙の姿を確認するとそう笑った。

「来てくれるのはいいのだけれど……よく飽きないものね」

今朝仕入れたばかりのダージリンを、ティーカップに注ぎながら、ふとそんな呟きを漏らした。
魔理沙は一瞬、きょとんとした表情を浮かべたが、すぐにいつもの元気な笑みを見せた。

「咲夜の淹れる紅茶は格別だからな。それに菓子も美味い」

焼きたてのクッキーを頬張り、魔理沙は言う。
社交辞令でも何でもない、心からの言葉。
この魔法使いは、嘘が下手だから。
先程の台詞に偽りが含まれていないことは分かっている。

だからこそ、本当に嬉しくて。

「ありがとう」

そう言って、咲夜はふわりと笑った。
ついでに、魔理沙の額に軽いキスを贈る。

「う、わっ……ちょ、咲夜!?」

魔理沙は真っ赤になって口をぱくぱくさせている。
それを見た咲夜は、

「紅茶代よ、安いものでしょ?」

と悪戯っぽく微笑んだ。

「あ、う……そう、だな」

妙に納得したらしく、魔理沙は頷く。
だが、その顔はまだ赤く。
無意識に見上げてくる瞳に、どきりと胸が鳴った。

ああ、もう。
なんでこんなに可愛いんだろう。

咲夜は魔理沙に気付かれないように苦笑した。







長らく放置プレイで申し訳ないorz
GW中は専らパソサイト改装したり、アビスとか薄桜鬼とかプレイしたりgdgdしてました。


今回は甘めの咲マリ。
いつの間にか仲のいいふたり。
恋人ではないですが。

咲→(←)魔理沙

みたいなかんじです。
もうくっついちゃえよお前ら(笑)