ある昼下がり、クーンが昼寝をしていると声をかけられて、目を覚ました

「クーンさん、これからギガンティアに行きませんか?」

 その声の主はアオで、なにやら笑顔になっていた。

「んー?いいけど、いきなりどうして?」

 クーンは重たい体を起こしながら、アオの質問に答えた。

「先週魔道書を見つけたので、ぜひ使ってみたいなと」

 そう言い、見つけたばかりにしては古ぼけている魔導書を見せつけた。

 それを見たクーンは感心しながら、

「へー、これがそうなのか。んじゃ、早速行こうか」

 元気よくギガンティアへと歩き出し、それにアオも答える。

「はい。…まだ、アビリティは使えないですけど」

「……へ?」

 クーンの動きが止まり…アオの方をゆっくりと向いた。

「まだ、アビリティは使えないの?」

 そして、確認するようにゆっくりと聞いた。

「はい、あと2日程は使えませんね。デモニスタのアビリティ以外は」

「……今日行く必要性はあるの?」

「…レベルの高い魔道書を探す目的で」

 それまでやる気を出してたクーンは翻って、元の場所に戻り、昼寝を再開した。

「他のカンスト組と行っておいでー」

「やっぱりだめですか」

 そうして、アオは諦めました。